テラーノベル
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※attention
こちらの作品は、
作詞作曲カンザキイオリ様の作品である
『あの夏が飽和する。』の
類司パロディです。
死ネタ、個人解釈、クズ代、闇司等有り
進級前です。
僕達が2人だけの旅を続けて、数日が経った。金は、無くなったので盗んだ。
選択肢があったわけじゃない。
少しでも遠くの場所へ行くために、手を伸ばしただけだ。
追われる感覚にも、少し過去の事を思い出して胸がざわつく夜にも、
いつの間にか僕はすっかり慣れてしまっていた。
時折こんな事をしていいのかと罪悪感に引き込まれる時がある。
けれど、君の顔を見ればそんな事なんて虚空の中に放り込んで二度と思わなくなった。
逃げながらそれでも、君と二人で並んで歩いていると、僕は思う。
―― となら、どこにでも行ける気がする。
「……今更だね」
心の中で、ぽつりと呟く。
「……怖いものなんて、もう僕らには無いね、」
失うものは、とっくに全部置いてきた。
そもそも、失うものなんて僕はとっくの昔に失っていた。
追手も、罰も、世間も、正しさも。
それらはもう自分たちとは全く別の世界の話だった。
君は、歩きながら額の汗を拭った。
垂れた雫が、そのまま線路の上にぽたりと落ちて、乾いた音も立てずに消える。
僕の足元には、誰かがずっと前に落としただろうフレームが取れかけた眼鏡が転がっていた。踏めば割れそうで、でも拾う理由も全然無い。
まるで、脆くなった僕達の心の様だった。
「……今となっちゃ、どうでもいいな……」
君は、急にそんな事を言った。
目を悪くして視界がぼやけても見えなくなるものなんて、もう何も残っていない。
行き先も、未来も、帰る場所も。
それでも、二人で共に進んでいるという事実だけが、確かにそこにあった。
あぶれ者の、小さな逃避行。
世界の端っこをなぞるみたいに、僕達の足音だけを残して。
苦しいけど息を吸ってみる。
夏の空気は重く生温くて気持ちが悪い、息を吸うたびに肺が熱を持つ。
それでも、僕らの歩みは止まらない。
ここで止まった瞬間に全部が終わってしまうような気がしたから。
こうして、名も無い二人の旅は今日も何事を無いように続いていく。
何かを得るためじゃなく、ただ終わりへ向かうために歩いて歩いて、そして絶望から目を逸らして2人だけの希望へ行く。
この先どんな事が起きても君がいるなら。
つづく、………500
コメント
4件
見れるのなら何時間、何日でも待ちますよ!無理し過ぎないで頑張ってください! 続き待ってます!
見るのが遅れてしまった、、でもやっぱりいつも通り最っ高!!