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「…ふふ、お皿洗い、上手くなりましたね 」
「…そう?」
「えぇ、最初手伝うって言ってきた時は…
たくさん、割ってましたよ」
「まぁ、もう5年ぐらいは経つもんね」
「5年…ですか…
ほんと、長いようであっという間ですね」
「…スタームは、いくつになるんだっけ」
「女性に年齢を聞くなんて…!!」
「ご、ごめん…?」
「…はは、冗談です…ぐふっ」
笑いを我慢するものの、吹き出しそうになるスターム。つられて、私も笑ってしまう
「ー私は…今年で、18ですよ」
「…18…か」
「ですから、私たちは出会って9年なんです」
「来年で10年?」
「はい」
「…まだ、そんなもんなんだ」
「……そうですね。
まぁでも、9年目の冬も、
■■■■■様と過ごせて…嬉しいですよ」
「そう?なら良かった」
彼女にとっては、18度目の冬。
そのうち、半分は私と過ごしたらしい。
私にとっては__一体、何度目の冬となるんだろう。
もう随分、数えるのも辞めてしまった。
何百年とも前のことなんて、覚えていないし。
…でも最近のことは……なんだか、しっかり色付いているように感じるよ。
きっと、伝えることは無いけれど。
「……あれ?
靴下、穴空いてる」
「へ?…ぁ…本当ですね
うっかり忘れていました」
「…新しいの、買いに行こう」
「大丈夫ですよ、お金…勿体ないですし」 「…でも、、その…スタームとお出かけにも行きたいし」
「あぁ、でしたら折角ですし、新しいお洋服を買っていただけますか?
もう随分と小さいのです」
「分かった、洋服も買おうか」
「どうです?どうです〜??」
「うん、いいんじゃない」
「……」
「?」
ぷくーと両頬を膨らませ、不服そうなスターム。
「”かわいい”ですか?」
「うん、”かわいい”と思うよ」
そう言うと、途端に嬉しそうな 顔へと早変わり。直ぐに鼻歌を歌い、次の服へと着替える様試着室へと戻って行った。