この作品はいかがでしたか?
430
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ボコッドカッ
黒「い゙……たいです、マスター……」
マスター「うるさいな、お前に感情なんてないんだから痛いって言うな!」
黒「はい、マスター……」
バシッドンッ
黒「……ッ!」
プルルルルップルルルルッ
マスター「チッ……行ってくる」
黒「はい、マスター」
外に出たい、
自由になりたい
苦しい、つらい、もう嫌だ
外に出たい!
気づけば外に足が出ていた
黒「……」
どこまで歩いただろうか、
もう数え切れない程の数値を歩いたはずだ
ここはどこだろう、
この前の電話の主が言っていた、都会、だろうか
黒「綺麗、」
“アンドロイド”の僕でもわかる、綺麗さ
ただこの”綺麗”が世界にほこりをまいていることは僕も知っている
?「ねぇねぇ僕?」
黒「……」
?「なんでこんな所にいるの?」
?「危ないよ……?」
黒「誰……ですか?」
水「僕はほとけ、君は?」
黒「06、」
水「え、それが名前?」
黒「……」
水「そうだなぁ、君の名前は……悠佑、悠佑!」
黒「分かりました、マスター」
水「え!?マスター!?」
水「あ、そっか……ヨシヨシ」
やっと僕がアンドロイドなのを理解した彼は優しく、そっと頭を撫でてくれた。目頭にすっと涙が溜まるのがわかる。
でも前の主人が感情を出すなと、命令されたのが原因だろうか、泣きたいのに泣けない状況が続く
水「家、おいで」
黒「はい、マスター」
何ヶ月かの月日がすぎた。
今のところ今のマスターは暴力などの事はしてこない。
でもいつかは、人間は裏切ってくる
前の前の主人は10ヶ月経ってから、今のマスターはいつ暴力を振るってくるんだろう
水「アーニーキー!」
黒「は、い……」
そういうことを考えると足が動かなくなり、言葉に息が通らなくなる。
水「一緒にお外行こ!」
黒「分かりました」
水「ねぇみて!綺麗だよぉイルミネーション!」
黒「そうですね、綺麗……」
ドッドカラードーンッッッッッ
モブ「そこの2人!危ない!」
ドッガーンッッッッ
黒「ん、い”““……ッ」
水「い”‘ッッッッッッ!」
激しい全身の痛み、
喉が潰れるような激痛
黒「……ッマスター?」
水「ははッ……ごめんねアニキッポタポッタッ」
ほとけの腕から垂れる
真っ赤な体液、その服も染まり真っ赤になっている
黒「マスター!血が……」
水「ねぇ、アニキ、最期のお願い」
黒「え、ッ……?最期って、?」
水「ごめんッごめんねッ……」
水「勝手に連れてって、怖かったよね?」
水「そこを真っ直ぐ行った所に、僕の友達の、初兎っていう優しい、優しい子がいるの」
水「そこに行って、引き取ってもらって?」
黒「待って!マスター!マスター!ポロポロッ」
水「ねぇ、悠佑、初めての感情、泣いてるのは嫌だなぁッ……?」
黒「お願いッ、行かないで!ポロポロッ」
水「もう1個お願い、いい?」
黒「はいッ、なんですか?」
水「幸せになって、笑って?ッポロポロッ」
黒「マス、ター……?マスター!ポロポロッ」
水「……」
命令、命令だ
真っ直ぐ行って、初兎っていう人に事情を説明し、引き取ってもらわなければならない
行きたくなくても勝手に体が進む
やっぱり感情を取り戻しただけで、
中身は人間では無いんだな
ピンポーンッ
白「はーい?」
黒「……」
白「……誰?」
黒「ほとけっていう人の、アンドロイドです」
白「いむくんのアンドロイドくんがどうしたん?」
黒「さっき、さっきッ……ポロポロッ」
白「えっえ?どうしたん?」
黒「イルミネーションが落ちてきてッ当たって、息をッ引き取って……それで……」
白「ッ……!?ポロポロッ」
黒「ごめんなさいッごめんなさい……!」
白「ん?なにこれ……?ポロポロッ」
ガサッ
初兎さんは僕のポケットにあった謎の紙を取り出す
黒「……?」
白「見てええか?」
黒「はい」
初兎ちゃん
この手紙を見ていることは僕はもう天国にいます。
お願いです。悠佑を引き取ってください。
無理なお願いなのはわかってます。
幸せにしてください
白「……ッ分かった、幸せにしたる」
黒「はい、ッマスター……!ポロポロッ」
コメント
4件
マスタァ〜😭