TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

……いや、今はそんなことよりもっと気にしなければならないことがあるはずだ。

だって、ここは学校の教室で、授業中なんだから。

教師の声が響く中、クラスメイトたちは真面目にノートを取るふりをしながら、窓の外に広がる青空に目を向ける。

(あーあ、今日もいい天気)

「こら! ちゃんと授業に集中しなさい!」

数学の教師である女性教諭に注意され、生徒たちは渋々前を向いた。だが、すぐにまた後ろを振り返り、窓の向こうを見る。

青い空には白い雲が流れていて、気持ちよさそうな風が吹いている。こんな日は屋上で昼寝したい気分になるけど、今は授業中だった。仕方ないので、黒板に書かれた数式を書き写すことにする。

だけど、教室の中にいる生徒の半分くらいが、ちっとも数式の書いてある部分を見ていなかった。みんな机の下でスマホを操作しているのだ。

かくいう俺もスマホを手にして弄っていた。と言っても、ゲームをしたり動画を見たりといったことはせず、メールチェックをするだけなのだけれど。

『お疲れ様です。今日も勉強頑張りましょう』

そんな感じの内容の文章が画面に表示されている。送り主はもちろん幼馴染みの沙耶香で、俺の学校のクラスメイトでもある。

「おい、一也」

「ん?」

不意に声をかけられて顔を上げると、隣の席に座っている親友――高坂和真の顔があった。

「お前、いつの間に女子とメル友になってんだよ!?」

いきなり大声で叫び出しそうな衝動を抑え、俺は必死で平常心を保とうとしていた。

クラヤミソロカル

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

46

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚