テラーノベル
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のどかな昼下がりの町。
12歳のアレックは、あてもなく歩いていた。
「あー、なんか面白いことないかなー……」
退屈を紛らわせようとしたその時、行く手を阻む影。いつものいじめっ子3人組だ。
「おいアレック、一人で何ニヤついてんだよ!」
突き飛ばされ、地面に這いつくばるアレック。背中に浴びせられる罵声と蹴り。
(あぁ……これが俺の言ってた『面白いこと』かぁ。最悪だ……)
心の中で自嘲し、諦めて目を閉じたその時。
「やめなよ!」
凛とした声が響いた。そこにいたのは、おっとりとした瞳に強い意志を宿した少女、シェリー。
彼女の気高さに気圧され、いじめっ子たちは逃げ去っていく。
「大丈夫? 立てる?」
差し伸べられた手。それが、アレックの運命を変える出会いだった。
二人はすぐに親しくなり、奇跡のように想いが通じ合った。
「アレックくん、これからもずっと一緒だよ」
「うん。俺、シェリーを一生守るから」
そう約束し、付き合い始めたその日。幸せは、24時間も持たなかった。
夕闇の中、シェリーの背後に音もなく現れた巨大な影。魔王、ヴァルザード。
「……邪魔だ」
冷酷な声と共に、魔王の漆黒の剣がシェリーの背中を無慈悲に貫いた。
「え……?」
アレックの目の前で、シェリーの体が崩れ落ちる。
何が起きたのか分からない。脳が理解を拒否している。数秒、あるいは数分……。
真っ赤に染まった地面と、冷たくなっていく彼女の手に触れた瞬間。
「うわあぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁ!!!」
喉がちぎれるような絶望の叫びが、夜の町に響き渡った。
それから、アレックは抜け殻のようになって歩いていた。
視界はかすみ、足元もおぼつかない。ただ、「シェリーを返せ」という呪いのような願いだけが胸を焦がしている。
そこへ——。
「どけええいっ!」
正面から、抱えきれないほどのパンを持った少年が猛スピードで突っ込んできた。
ガシャンッ!と激しい音を立ててぶつかり合い、二人は派手に転がる。
「ってぇな! どこ見て歩いてんだよ、このデコ助!」
泥だらけのパンを拾い上げながら怒鳴るその少年こそ、後にアレックの右腕となるマヒルだった。
コメント
1件
うわぁ…第一章から心抉られる展開すぎる😭💔 シェリーとの出会いから24時間で魔王に奪われる流れ、ギャップがエグすぎて本気で泣いた… 「一生守る」って約束した直後のアレックの絶叫シーン、胸が張り裂けそうだったよ。 最後のマヒル登場で空気一変するところ、上手すぎる〜!この先どうなるの!?次話マジ待ってる!!📖🔥
#シェイプシフター
柊遊馬
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るななっち
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