こんにちは
早速どうぞ
⚠注意⚠
何でも許せる方のみどうぞ
辺りが寝静まった頃。綺麗な、満月に照らされながら、手を伸ばす。
まるで、満月を掴もうと必死に…。
だが、当たり前だが満月は掴まれなかった。当然だと感じながら、グラスに入った生き血を飲む。
此処は、誰も入らない。入っては行けない場所。
何故ならそこは。
吸血鬼の館だから_____
【???視点】
「…………………」
此処はお気に入りの場所。静かな図書室は、私の心を和ませてくれる。
数え切れない程の本を見ながら、今日はどの本を読もうかなと考える。本は面白い。特に、知的な本は、考えさせられるから好きだ。
「!」
興味深い本を見つけ、一冊の本を手に取り、パラパラとページをめくる。
私が手に取った本は吸血鬼についての本だ。
【吸血鬼の順位と本部の設計】
《下級吸血鬼No.1〜5》
・一番下の吸血鬼。だが、そこらの一般吸血鬼に比べたら、まだ強い方だとされている。
《中級吸血鬼No.1〜10》
・枢軸本部の隊長クラスと互角レベル。
《上級吸血鬼No.1〜3》
・枢軸本部の隊長クラスが、口を揃えて、即撤退命令を下す程に強い戦闘能力を持っている。
《上々級吸血鬼No.1》
・不明。
【連合本部】吸血鬼達が集まり、結成した組織。
[主な活動]
夜に活動し敵対している、枢軸本部達を殺したりする。だが、吸血鬼同士仲が悪く、いつも喧嘩を起こす。その点を除けば、吸血鬼達からは英雄の連合本部と呼ばれている。
最初は、《人間狩り》と呼ばれていたが上々級吸血鬼様が、《連合本部》と言う組織にさせろと命令を頂き、変えたらしい。
【枢軸本部】人間達が集まり結成した組織
[主な活動]
私達吸血鬼達を殺そうとしてくる死神。その組織に入っている奴等は、冷酷非道な鬼だ。人間共からは、英雄と呼ばれているが、血も涙もない奴等の集まり。
【桜の血について】
《桜の血》吸血鬼からも人間からも欲しがられる最高級の血。この世の物とは思えない程に美味しく、吸血鬼達は、一度は飲んでみたいと誰もが思う血だ。飲めば、身体の怪我が治ったり疲労回復をしたりする。だが、世界には一人しか居ないとされている為、桜の血を持っている吸血鬼は居ないと言われている。
ソッと本を閉じる。
「はぁ………」
大きなため息を吐きながら、近くに置いてある椅子に座る。
私は、連合本部に所属している吸血鬼だ。階級は、中級クラスのNo.2をさせて頂いている。そして、”桜の血”を持っている張本人だ。
桜の血を持っているからと言って、何か特別に優れた物は無い。証拠に、私は中級クラスの吸血鬼だ。
「……だが」
優れた物を持っていれば、あの上々級吸血鬼に勝てるかも知れないな。
そんな、馬鹿な事はあり得ないと思うが…。
「ッ!」
この屋敷に誰か来たと、気配で感じ取り直ぐに警戒態勢に入る。
コツコツと一階から足音が聞こえた。まさか、枢軸本部の奴等か…?
愛用している刀を抜き、姿勢を低くしゆっくりと歩く。
すると、突然_____
「やぁ!こんにちは!吸血鬼さん!」
「!?」
背後を取られた…!?まずい…!!
急いで、後ろを振り返った瞬間黒いマントを被ったソイツが現れた。
「こっちも忘れるな」
「ッ…!?」
直ぐに、後ろに下がり刀を向ける。敵の数は二人。
一人は、オッドアイの赤と緑色の瞳を持ち黒いマントを羽織っている。手には、吸血鬼を殺せる銀のナイフが握られていた。
もう一人は、私と同じ真っ赤に血に染まった赤い瞳を持ち先程の人物と同じ黒いマントを羽織っている。ソイツの手には、拳銃を持っていたのが見えた。
「………」
「?!/!」
バッと気配を消し、一気に距離を詰める。刀でソイツ等の首を切ろうとした瞬間。
刀を持っていた右腕が激痛に襲われた。
「ッ…!?」
(撃た…れた……!?)
銀色の十字架のネックレスがギラリと輝き、ソイツと私の目があった。
「チッ…!!」
この吸血鬼狩りは相当な腕前だ。多分、隊長クラスだろう。
バンッと言う銃声音が何回も屋敷に響き、窓ガラスがパリンっと大きな音を立てて割れる。
「いッ…!?」
窓ガラスが割れた破片が私の足にグサリと刺さる。最後の抵抗とし、思っいっきりソイツ等の腕を切るが、掠り傷程度しか与えられなかった。
「いてッ………君、やるね~…」
まただ……また”失敗”した…。
「君の両親も君が強かったら生きてられたかも知れないのにね!」(笑)
煩い…。
「可哀想に……君は、俺より弱いんだから俺の言う事だけを聞いていれば良いんだよ?」
煩い…!!
「君は愚かで本当に愛おしい…」
黙れ!!!
「はぁッ…はッ…」
刀を強く握り締め、ギリッと歯を食いしばる。絶対に勝つ…。
「!」
「まだ、戦える気力があるの!?」
だが、目の前が霞んで良く見えない…。足が動いてくれない…。
「ぐッ…」
バタンと言う音と共に、私は情けなく気を失ってしまった。
読んで下さり有り難う御座います
それでは、さようなら
コメント
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( ᷇ᴘ ᷆ )ぐふふふふh((((((((((殴