テラーノベル
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善と悪は紙一重だ。
例えばほら、ヒーローからしたら“悪”はヴィランだけれどヴィランからすればヒーローが“悪”であるように。
俺は善でありたかった。
四季side
朝日が憂鬱な俺を照らしている。強い日差しに顔をしかめる。毎朝早くてあくびが止まらない。雑な足取りで歩いていると見慣れた顔が目の前を通る。
四季「よっ!レン!」
俺が声をかけた瞬間彼の体がビクッと跳ねる。驚かせたかもしれないと焦って謝る。
四季「ごめん!びっくりした?」
恋太郎「いや!全然!おはよ。」
四季「おは!てかお前クマやばくね?どしたん」
恋太郎「ゲームが面白すぎて超夜更かししちゃった」
四季「あるあるじゃん」
小さな笑いが起こる。お互いに他愛もない話をしながら教室へと足を運んでゆく。
笑ってはいるが、本当にくまが酷く少しやつれていた。さすがに心配になり聞いてみようとした所をレンの言葉が遮った。
恋太郎「ついたー!おはよー」
矢颪「おっす」
恋太郎「碇〜あのさ聞いてよ!」
俺の言葉を遮ったレンは何も言わずに矢颪の方へ行ってしまった。正直偶然だとは思えない。意図的に俺を避けたのか?でもあのレンがそんなことをするはずはない。
考えすぎだ。
四季「俺も混ぜろ!」
悪い考えを消し去るためにこの気持ちを見て見ぬふりをした。
京夜side
最近俺は医務室で恋太郎くんの血を調べるようにしている。今日は採血の日なのだがなかなか恋太郎くんが来ない。ただ単に忘れていたのか、何かあったのか。気になるので探しに行くことにした。
少し歩き教室の前へ来る。ドアを開けた先に恋太郎くんはいなかった。
京夜「みんな〜恋太郎くん知らない?」
四季「レン?しらねぇな。」
京夜「そっか〜」
有力な情報は得られず途方に暮れる。教室に来る前にも他の教室をちょこちょこ探してみたりしていたのでもういるところは限られているはず。そう思いながら歩いていると、求めていた姿が目の前に現れる。
京夜「恋太郎くん!探したよ〜約束忘れてた?」
すると恋太郎くんがびくっと身体を震わせた。
京夜「あれ、どうしたの?」
恋太郎「あ、いや…なんでもないです」
目が泳いでいて冷や汗をかいている。彼の言葉の信憑性はゼロだ。何もないわけがない。やっぱりなにかある。
京夜「あのさ恋太郎くん…」
俺が言い終わる前に彼は走って逃げてしまった。まさかの行動に動揺し少し遅れた。すぐに追いかけなければ。
彼も焦っているのか足がもたついている。今がチャンスだと思い加速する。ついに手を掴んだ。その時体がスルッと滑った。確かに手をつかんだと思っていたのに。
手の中にあったのは手袋だった。彼は普段手袋なんてしない。
京夜「え……なに、それ…」
彼の手には黒い細菌が蔓延っていた。
コメント
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ま、まさか!?