放課後ー夕暮れの校舎裏
ハードル走、騎馬戦、続いた体育での異常な動き。
周囲の生徒が「楓たちって意外に運動神経やばくない?」と話してる中、ほのかの心にも小さな違和感が芽生えていた。
ほのかは、図書室から出てくる楓を呼び止める。
「ねぇ楓、ちょっといい?」
「うん?」
「最近さ……むつるくんも楓も、なんか変っていうか……」
楓は一瞬、眉をピクリと動かしたが、すぐ笑顔に戻る。
「また運動会の話?ちょっと目立っちゃっただけで」
「……うん、でも。ね、私の勘、当たるでしょ?」
その言葉に、楓の中で警戒レベルが上がる。
(ほのかには知られちゃいけない……)
その頃、敵はー
旧校舎の廊下。
静かに歩く転校生。・氷室零(ひむろ みお)。
その手には、教員用の出入りキーと、校舎見取り図。
「一般人の友人……彼女が鍵になるか」
影廻は動き出していた
その夜。
ほのかの自宅に、誰かが接近していた──────。
翌朝︰屋上でのやりとり
楓は朝早く、屋上でむつると会っていた。
「ほのかが……気づきかけてる。口調が、勘づいてる時のやつだった」
「……どうする?」
「ごまかす。でも、もし巻き込まれるようなことがあったら、絶対守る」
「……そうだよね」
そのとき、2人の背後にそっと近づく気配ー。
「……おーい、なにしてんの朝から!」
ほのかが笑顔で手を振っていた。
2人の顔が一瞬だけ固まる
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