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昼休み、いつも通りの教室のざわめきの中、私は少し考え込んでいた。神風の明るさにはもう慣れたはずなのに、時々彼の存在が鬱陶しく感じることがある。そんな中、また彼が私の元にやってくる。
「月見ー!今日もランチ一緒に食べようぜ!」元気いっぱいな声が教室に響く。私は心の中でため息をついた。彼は本当にしつこい。
一方で、隣の席にいる黒崎黎のことが頭に浮かんだ。彼はいつも落ち着いていて、冷静な意見をくれる。神風についての相談を、黎にしてみるのもいいかもしれない。
「黎、ちょっといい?」私は勇気を出して彼に声をかけた。
黎は私の方を向き、少し驚いた表情を浮かべた。「どうした、月見?」
私は教室の端に移動して、周りの声が聞こえないように気をつけながら話し始めた。「あの、神風のことなんだけど、少し相談したいことがあるんだ。」
黎は真剣な表情で私を見つめる。「神風のことか。何があった?」
「毎日毎日、声をかけてきて、無視しても全然気にしないし…本当に困ってる。」思わず少し感情が高ぶってしまう。「彼がうるさいって思うのは私だけかな?」
「それはちょっと気になるな。」黎は少し考え込む。「神風は元気で明るいけど、他の人には合わないこともあるからな。無理に彼と関わる必要はないと思うよ。」
「でも、なんか気まずいし…」私は思わずつぶやいた。「それに、彼が少しでも気を使ってくれたらいいのに。」
黎は少し笑ってから、「千秋、無視するだけじゃなくて、少し距離を置いてみるのも手かもしれない。友達関係はお互いの歩み寄りが必要だから、もし神風があまりにもウザかったら、正直に言ってみるのもありだ。」
彼の言葉を聞いて、少し気が楽になった。確かに、無視し続けるのも疲れるし、少しだけ彼に対して距離を置いてみるのも良いかもしれない。
「ありがとう、黎。話してよかった。」私は心から感謝した。
「いつでも相談してくれ。俺も少しずつ神風を見守るから。」黎は優しく微笑んでくれる。
教室に戻ると、神風はまた私を呼んでいる。「月見ー!サンドイッチまだ食べないのか?」
その瞬間、心の中で小さな決意が生まれた。今日は少し、神風に対して素直に接してみよう。彼のことを理解するために、もう少し努力してみる価値があるのかもしれない。
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