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みぃ⌒🍣
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梅雨の時期特有の、じめっとした重い空気がリビングを覆っていた。
外は朝からずっとシトシトと雨が降り続いていて、その低気圧のせいか、今日のシェアハウスの住人たちは一様に動きが鈍かった。
リビングの隅、悠佑はソファの上で両膝を抱え、床の木目を凝視していた。
(さっき、玄関の鍵を3回確認した。ガス元も見た。大丈夫、大丈夫。)
頭の中で、確認したはずの記憶がまた、不安に塗りつぶされていく。
また指先が微かに震え始めたその時、カチリと軽い音がして、悠佑好みの温かいアロマの香りが鼻腔をくすぐった。
「ゆうくん、また指、固まってるで」
キッチンから現れた初兎が、マグカップを悠佑の手にそっと押し当てる。
初兎自身も、今日は鉛のように体が重いうつ状態のはずなのに、悠佑の異変にはすぐに気づいたらしかった。
「……ありがとな、初兎。」
「ええよ。今日は雨やし、無理せんでええ日やから。」
ダイニングテーブルの方では、いふが窓ガラスを伝う雨粒をじっと見つめていた。
統合失調症の療養中で、雨の音や水飛沫のざわめきが、今日はやけに頭の中で大きく響く日だった。
耳を塞ぎたくなる衝動を堪えながら、いふは小さく息を吐いて、落ち着いてみる。
その向かい側には、ほとけが座っていた。
躁鬱の波が同時に来て、混合状態のほとけは、落ち着かないのか、ソワソワと体を縮こませて、目が泳いでいた。
数時間後には激しい落差がやってくることを知っているからこそ、ただ、見守るだけだ。
「……ねえ、音楽、かけてもいい?」
2階から降りてきたないこが、誰に言うともなく呟いた。
社会不安障害を抱え、普段はなかなかリビングに出てこない彼だったが、今日は少しだけ勇気を出してみた。
「ぅん。、いいよ。」
と、スマホを弄っているりうらが相槌を打つ。
手慣れていないからか、わてわてと色々なボタンを押していると、温かくてノイズ混じりの軽快なサックスの音が部屋に広がった。
雨音なんてきにせずに綺麗なサックスの音に包み込まれていく。
「…悪くないね」
悠佑はマグカップの温もりを感じながら、肩の力を抜く。
他の皆も、表情が和らいで、ほのぼのとした空気が流れていた。