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――病院。真っ白な天井と、走るストレッチャーの足音。
手術室の前。
青ざめた顔で待つ若井と元貴。
しばらくして、ドアが開き、医師が落ち着いた表情で出てきた。
「ご家族の方、もしくはご友人の方ですね?」
若井たちは頷く。
先生はメモをちらりと見てから言う。
「とりあえず、大きな異常は見られませんでした。外傷はちょっと右腕に多分何かしらで傷をつけた痕が残っていますね。。。血液検査の結果ですが、栄養失調の傾向がみられます。きちんと食べることができていなかったのでしょう」
二人はほっと息をつきながらも、胸の奥の不安はまだ消えない。
医師は声を少し低くして続けた。
「あと……お友達たち、ご存じでしょうか。少し鬱の症状が見受けられるようです。最近、家であまり食事をとらず、人と話すことも減っていたとか、心当たりはありませんか?」
若井と元貴は目を合わせ、そっと頷いた。
先生は優しく言葉をつないだ。
「入院は今日と明日で十分でしょう。麻酔が切れて、ご本人が目覚めれば、そのまま帰宅していただいて大丈夫です。ただ、これからの生活や気持ちのケアは、少し様子を見てほしいですね」