テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ぷりっつ視点
出発しようにも所詮は子供の考えた浅はかな計画だ。
そんなもんじゃうまくいかないことはわかりきっている、が。
「ねぇ莉犬君、何持って行ったほうがええかな。」
「え?なんか持っていくものあるかな。」
「俺は何も持たずに行くつもりだったんだけど、、、」
、、、まあそうだろう。死ぬだけなら、持ち物なんていらないだろう。
ごめん、莉犬君。
俺はどうしても、この先を莉犬君と過ごしたい。あの世じゃなくて、この世で。いつまでも。
だから、
「あのさ、死ぬ前に海にでも行こうよ。」
俺は莉犬君と誰も知らない街で2人で人生をやり直したい。
「っ、そうだね。最期に思い出でも作ろうか。」
莉犬君は優しく、穏やかに微笑んでいた。
そう、これは人殺しと、ダメ人間の君と俺の旅だ。
「いきなりだけど、莉犬君って財布にいくら入ってる、、、?」
「うーん、たぶん家のかき集めても2,3000円ぐらいか、な?」
「あー、俺もそんぐらいやわ。」
困った。調べてみたら食費だけでもそのくらいかかってしまう。
その旨を莉犬君に伝えると、
「あはは、仕方ないよ。途中まで電車で行って、そこから歩いて行かない?」
その分時間はかかるが、考える時間も、莉犬君を説得する時間も増えるはずだ。
「名案やな。そうしようや。」
そんな含みのある理由で、逃避行の旅の計画を立てていた。
「財布、ナイフ、携帯ゲーム。他に何かなものないかな?」
荷物をカバンに入れ始めた莉犬君が聞いてきた。心なしか、少しいつものように明るくなってきた気がする。
「ないんとちゃう?」
俺もちょうどカバンのものを詰めている最中だったから、似たようなラインナップだったことに安心する。
でも、その中に入っていたナイフに小さなとっかかりを覚えたが、子供2人だけの旅なんだから、そんなこともあるだろう。
なんて、小さな違和感に蓋をした。
行先や時間、費用など、細かい部分には目をつぶって下さい。
ご指摘やアドバイスがあればくださるとうれしいです。
無名@350人突破!