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「ごめんなさい……」
よろよろと立ちあがった利緒が、おろしていた両手をぐっと握りながら、歯を食いしばった。
この場には、利緒とラシッドのほか、レインとサフィヤ、フィオス、わたし、そしていつの間にかナレシュとアイリスがやってきて、部屋の隅でひっそりと様子をうかがっている。
息を呑んで利緒の言葉に耳をかたむけるわたしたちに、彼女は思いの丈をぶちまけるように声を荒げた。
「ごめんなさいっ……! こんなことになるなんて思わなかったの……! あたしは、ただ、海春――あんたと一緒に元の世界に帰りたかっただけなの! でも、海春がうんって言ってくれなかったから、あたし、レインを海春から引き離すしかないと思って……」
わたしをこの世界に引き留めているものがなくなればいいと思った――だからレインと婚約し、さらにセラフィナとラザラスの和平を取りつけて、セラフィナの聖女であるわたしがこの世界にいる意味を*****************************
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