「今日は絶対、中でイケるようにしようね、佐久間」
阿部ちゃんの穏やかな声が耳元をくすぐり、思わず喉を鳴らした。
「ん……っ、でも、俺……」
「大丈夫。俺が気持ちよくしてあげるから」
そう優しく言いながら、阿部ちゃんが俺の足をそっと抱え込んだ。
無防備に開かれた太ももに、恥ずかしさが込み上げる。
けど、それよりも阿部ちゃんの指がゆっくりと中を探る感覚のほうがずっと強烈だった。
「ふぁ……っ、や……んっ」
初めは優しく、ゆっくりと。
焦らすように指を動かされ、じわじわと熱が高まっていく。
「ん……っ、あべ……」
「力抜いて。ほら、ここ……気持ちいいでしょ?」
にゅるりと奥を押し上げられた瞬間、電流が走るような快感が背筋を駆け抜けた。
ビクッと身体を震わせながら、シーツを握りしめる。
「ん、んぅ……っ、でも……イケない、かも……」
「まだ始めたばっかりだし、焦らなくていいよ」
落ち着かせるように阿部ちゃんが腰を撫でてくるけど、それでも俺の中にはもどかしさが募るばかりだった。
どれだけ奥を刺激されても、どうしてもその瞬間にたどり着けない。
じわじわと積み重なる快感が、どこにも行けずに溜まっていくのが辛かった。
「ん……も、やだ……」
ついには耐えきれず、自分で前を弄ろうとした。
けれど——
「佐久間!」
鋭く名前を呼ばれた瞬間、ビクリと全身が震えた。
「——ぁ、っ!」
ゾワッと背筋が粟立ち、先端から透明な雫がぽたりと零れ落ちる。
「っ……ぁ、や、なに……?」
自分でも訳がわからなかった。
ただ名前を呼ばれただけなのに、奥がきゅっと締まって、変な震えが全身を駆け巡る。
「……佐久間、今の……」
阿部ちゃんの声が、少し驚いたように低く響いた。
「俺が名前呼んだだけで……興奮しちゃった?」
「ち、違……っ」
「じゃあ、なんで震えてるの?」
そっと頬を撫でられながら囁かれ、情けないくらい小さく震えた。
「そんなに俺の声、好き?」
からかうような声音に、羞恥が込み上げる。
違うって言いたいのに、身体が正直すぎて言葉にならない。
「かわいい……」
クスッと笑う阿部ちゃんの唇が、そっと耳元に触れる。
そして、そのままもう一度、低く優しく——
「佐久間」
名前を呼ばれた瞬間、ひくっと喉を震える。
「ん……ぁっ、や……っ」
抑えられない熱がこみ上げて、喉の奥から掠れた喘ぎが漏れる。
阿部ちゃんが見つめる中で、先端からまた一滴、透明な雫が零れ落ちた。
「……ほんと、かわいいね」
阿部ちゃんは満足そうに微笑んで、俺の奥をゆっくりと押し上げる——。
コメント
1件
声が好きっていうのが可愛い😍💚🩷