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トド村
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病院の窓から、少女は一本の桜の木を見ていた。
医師は「今年の桜は難しいかもしれない」と言った。
父親は毎日、木のそばに立った。
枝に蕾がつくたび、写真を撮って娘に見せた。
春の朝、桜が満開になった。
父は急いで病室へ戻ったが、娘は眠ったままだった。
「起きてくれ。桜が咲いたよ」
その声に、娘はゆっくり目を開けた。
「見えなくても……わかるよ」
「どうして?」
「お父さんが、そんなに嬉しそうだから」
コメント
1件
第6話、読み終えました。短いのに、父と娘のあいだに流れる眼差しがぎゅっと詰まっていて、胸がじんわりしました。特に「お父さんが、そんなに嬉しそうだから」という娘の台詞——見えなくても感じ取る、その信頼と優しさに、桜の花びらみたいなあたたかさが広がりました。連載の続きも楽しみです。