どのくらいこうしていただろう。
俺の傍らには何も言わず、ずっと奈緒が座っていてくれた。
正直、しんどい……
何でよりによって奈緒にあんなことを言ってしまったんだろう。
少しずつ冷静さを取り戻した俺は後悔の念に苛まれていた。
でも傍に居てくれたのが奈緒だったからなのだろうか、ほんの少しだけ気持ちが楽になったような気がした。
「悪い、なんか引き留めてしまって……」
「ううん、全然」
ポツリと溢すように言った俺に奈緒は少し慌てた感じで答えた。
「それより大丈夫なの?」
「ああ、変なこと言って悪かったな。忘れてくれていいから」
あんな弱音、本当に忘れてほしかった。
「でも……」
自ら梓を守ると決めたのに、守り切れなくて自己嫌悪に陥っている所に奈緒の顔を見てしまい、ついつい口にしてしまった。
「本当に大丈夫だから」
自分への苛立ちから、思わず語尾が強くなる。
「うん、***********************
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