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ヴァイスはまたあのことで泣いていた…シュヴァルツは面倒くさそうに顔をしかめる
その様子に気が付き、ヴァイスはムスッと頬を膨らませる…
「あ〜…あ〜…」
赤ちゃん用のガラガラと手に持って、遊んでいる様子…ヴァイスとシュヴァルツはそれに気がつく
ヴァイス「あれ〜?この子、天使の羽も悪魔の羽も生えてないなぁ…」
その子を覗くようにじっと見る…その子は気が付き、赤ちゃん言葉のように「あ〜」や「う〜」って言っていた
シュヴァルツ「もしかして、死神…?」
じっとその子に向けて鋭い目を光らせる…ヴァイスはクスッと笑い、鎌を見せ、その子の顎の下に当てる
ヴァイス「ね、君、死神??じゃないと、おかしいよね??」
若干圧をかけながら、その子に脅しをかける…その子は困惑し、赤ちゃん用のガラガラを振り続ける…
「やめてくれません?」
2人の背後から話しかける…ヴァイスとシュヴァルツは気が付き、振り返る
ヴァイス「ん、知埜くん…」
知埜はその子の前にしゃがみ、両手を広げる…その子は知埜に懐いている様子で近づく
知埜「ん、、よしよし…」
優しく頭を撫でる…その子は知埜の胸の中に顔を埋める…シュヴァルツとヴァイスはじっとその光景を見る
知埜「この子は楓…死神にモルヒネを飲まされてこうなってしまいました…」
知埜はそう説明する…楓は知埜の服の袖を掴んで、2人に警戒心を向ける…ヴァイスとシュヴァルツは知埜の目を鋭い目で見るが、嘘をついている様子はないと感じ取った
ヴァイス「なるほどね〜…」
頭の後ろに腕を組む…楓は早く帰りたそうに知埜に向かって手を伸ばす…知埜は優しく楓を抱き上げる
知埜「では、」
知埜はたったっと少し小走りで帰る…ヴァイスとシュヴァルツはストンっとベンチに座る
シュヴァルツ「…あんなことするとは、薄々思ってたが…」
そう思ってた…だけど、実際に起きると何があるか分からない…いくら予想しようが予想外のことはいくらでもあった
ヴァイスは納得した様子で頷き、少し下を向いて過去を思い出す…シュヴァルツはそれに気が付き、ヴァイスの頭を撫でる
ヴァイス「ん…」
シュヴァルツ「暗い顔するな…心配する…」
小さな声で答える…ヴァイスはクスッと笑い、「へーき」っと答える…__