ーSide『N』
[…のきが、余命1年だった、…?]
正直、すごく驚いた。
顔に出ていたのか、
知らなかった事を察されたらしい。
お医者さんに謝られた。
…いい人だな。
きっと後でのきにも謝っー
[私は…グループを脱退します]
[、っ、夢を追いかけたいんです。]
[無理ですよ…!!]
[両方こなすなんて、そんなの…!]
[…わかりました。さよなら]
…。きっと、のきは
僕等を守ろうとしたんだよね。
僕等の負担にならないように。
ずっと、ず〜っと、
“めろんぱーかー”でいられるように。
のきの事だからきっと、
「自分の欲の為にグループを捨てた」
…って、思わせたかったんだよね。
そこまでは流石に思わないけど…
[どうしてなんだ?]
[でもっ、のっきさんは…!]
[そうやん!だから…!!]
[…のっき、待ってk、!!]
[…わかった。]
僕は…皆が留めようとする中、
僕だけは何も話さなかなかった。
のきのやりたいことだから、
本人が決めることだと思って。
…でも…
ーのっきさんは余命1年でした。
奇跡的に治ったけど後遺症が
残ってしまったのかと…
なら…僕は…!!
[…この事はのきには
言わないで下さい。]
ー[え?でも、私の不注意ですので…]
…ここを逃せば、
二度と会えないもしれない。
のきが面会を拒んだら…もう会えない。
[…のきから…、のきが、自ら
打ち明けてほしいんです。]
…嘘だ。
いや、完全に嘘ではないけど、!
でも…のきの事を
よく考えなかった僕は、
のきの事を知る権利なんてない。
…ごめんね。
……聞こえない。な〜んてことは
全然、分かってるんだけどね。(笑)
ーーーーーーーーーーーー『S』
…雨が降っている。
今日は、
何故か気が向いて周囲を散歩した。
近くの公園に着いた。
公園のガゼボの周りには
毎年恒例の紫陽花が咲いている。
…のっきたん、
今どうしてんねんやろ…
夢を追いかけた元メンバーは
夢を叶えたのだろうか。
と思い、曲を流して
1人ガゼボの椅子に座る。
…もうかれこれ2,3年、か…。
元気にしてたらいいな…。
待ってと言っても,思っても。
時間や周りは進んでく。
だから全員必死に足掻く。
周りに追いつこうとするように。
…。こんな場所に居ると
風邪をひくだろう。
でも、どうしてだろうか。
戻ろうとは思わない。
[…はぁ…帰ろ。]
立ち上がった。が、
僕はまたガゼボに座る事になる。
su[…ん?なろっちやん!
どしたん?
もしかして、ニート卒業し、…]
見知った顔が見えて
からかおうと思った。
でも…なろっちの顔は
見た事無い位青白かった。
su[…、?どしたん?何が_]
そんな疑問を養分に
絶望の花は咲き誇った。
nr[、っ____]
激しい雨と流れる曲が
僕の耳から遠のいていく。
………。ぼくは、
そのままガゼボに崩れ落ちた。
To becounted…
コメント
2件
れいなさんの書く小説 ほんと好きです…!!!