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「全くそなたは式神使いが荒いぞ。」龍女(たつめ)は腰に手を当てて頬を膨らませた。
「あんたは私の式神よ掃除しなさい。」
「あの…。」気弱そうな女の子が神社に来た。
「何だ?そなた悩んでおるのか?」
「はい…妹が行方不明で。」
桜は女の子に近寄り
「神隠しかもいつ居なくなったの?」と優しい口調で聞いた。
「隠れん坊したら居なくなって…。」
「泣くな小娘。」龍女はぽんと肩を叩いた。
「妹の名前は?」
「ゆかりです。」
二人は辺りを歩き捜索した。
「此処はどこ?」
「動くな。」行方不明のゆかりは不気味な男にさらわれていた。
「駄目こっちも居ないわ。」
「一体何処へ行ったんだ…。」
女の子はまたうるうる泣き出した。
「ゆかり…。」
「大丈夫きっと見つかるから。」桜は抱き寄せて慰めた。
「待て桜何か怪しい匂いがするんだ。」龍女の言葉に眉をひそめた。
「怪しい匂い?妖怪って事?」
「わからんが向こうの方角に居るかもしれぬ。」二人は龍に化けた龍女の背中に乗り匂いがする方角へ向かって行った。
「あなたはだぁれ。」
「我が名はがごぜお前の怖がる顔がたまらないよ…。」
龍女は二人を降ろし腰に備えた刀を抜いてがごぜと名乗る男にふりかかった。
「貴様は人間で妖怪ではないな!」
「何だよこの女!」男はフードを外して鉄パイプで応戦したが歯が立たない。
「ゆかり…!」
「真知子お姉ちゃん!泣」真知子はゆかりを抱き抱えて安全な場所に移動した。
「龍女腕を狙いなさい。」
「了解した。」龍女は男の腕を
切った。
「いってー!」
「あんたの悪事は許さないわよ!」数時間後男は警察に連行された。
「もう安心しろ小娘。」
「ありがとうございました。」真知子は頭を下げゆかりと歌いながら帰った。
「龍女お疲れ様。」
「妾はしばらく寝るぞ。」髪の姿に戻り体を休めた。
「さて帰りますか。」桜は微笑んで式神に口付けをした。
「やめろ!桜。」
「ごめんごめん。」