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???「うーん涼しい〜」???「紅蓮先生こんちは〜」
???「こんにちはです。紅蓮先生」
???「早くかき氷食べたいぜ!」
???「こんにちは。紅蓮先生」
???「おぉ!ようこそ!紅色喫茶店へ!」
ここは、紅色喫茶店。「雨花」、「橙」、「桃時」、「兎白」、「瑠璃人」は涼みに来たのと……
???「橙さん!皆さんも!こんにちは!今日は勉強会ですよね!」
そう、「紅緒」と一緒に勉強会をしに来たのである。
雨花「橙ちゃんも紅緒ちゃんも真面目だねぇ〜」
桃時「しかも橙の教えを自ら受けようとするなんて……すごいわ」
瑠璃人「オレもやるぞ!夏休みの宿題全然終わってねぇし!」
橙「あなたテスト成績上位五十人の中に入れるくらい頭良いのに、夏休みの宿題分からないんですか?」
瑠璃人「オレはテスト終わったからすぐ忘れちまうんだよ〜」
兎白「それでもテストで好成績が取れるなら夏休みの宿題もできるんじゃないか?」
瑠璃人「そうっすかね?まぁよろしくな?橙!」
橙「はいはい。ではやりましょう」
紅緒・瑠璃人「はい!・おう!」
早速三人は勉強モードになった。
桃時「じゃあアタシは軽くコーヒーでも飲もうかしら」
雨花「わたしも飲みたい!」
兎白「じゃあ俺も」
雨花、桃時、兎白はコーヒーを注文した。
紅蓮「はい。毎度〜」
雨花たちはコーヒーを飲みながら橙たちの勉強会が終わるのを待った。
橙「ここはこの公式を使えば良いんですよ」
紅緒「なるほど!」
瑠璃人「橙〜ここわかんねぇ〜」
橙「ここはですね……」
雨花「ねぇ桃時ちゃん(ボソッ)」
桃時「言いたいことは分かるわ。雨花(ボソッ)」
雨花「絶対さ……」
「「質問すれば、橙ちゃんが近くに寄ってくるから分からないふりしてるよね……」」
桃時「間違いないわね」
兎白「そうなのか?」
雨花「瑠璃くん。賢〜」
兎白「何でそんなこと分かるんだ?」
雨花「だって……」
「「あの顔ご覧よ」」
瑠璃人の体に橙の体が近づくと、デレンデレンの顔になっている。不気味だ。
瑠璃人「へへへへ〜」
雨花「す、すごい!クズ作者のディスにも応じない!」
桃時「本当に橙に夢中なのね……」
兎白「一途なのは良い事だ」
数十分後
紅緒「終わった……!」
瑠璃人「オレも終わったぜ〜うーん解放感!!」
橙「お疲れ様でした」
雨花「あっ終わった?お疲れ〜」
桃時「乙〜」
兎白「お疲れ様だな」
勉強会は終わったのだった。
紅蓮「よし!勉強会終わったなら、スイーツでも食べないか?奢るぜ?」
桃時「万年金欠教師に奢らせるわけにいかないでしょ。自腹にします」
紅蓮「しっかりしてるな……まぁ分かった。じゃあ用意するぜ!」
紅蓮先生はキッチンに戻ると、大量の……
紅緒「あっ!私の大好きな『紅色かき氷』!」
雨花「あぁ〜前に紅緒ちゃんが言ってたかき氷のことか!」
橙「どんな味がするんですか?」
紅蓮「ベリー味だ!」
瑠璃人「へぇ〜美味そう」
兎白「早速頂こう」
「「頂きます」」
ぱくっ
雨花「うーん!頭にキーンとくる!!」
橙「とても甘くて美味しいですね」
桃時「確かに……それにベリーは目に良いらしいし、勉強で目を酷使した後はぴったりね」
紅緒「そうなんですね!ありがとう!紅蓮お兄ちゃん!」
兎白「酸っぱさもあって美味しいな」
瑠璃人「は、歯に染みる……」
紅蓮「喜んでくれた何よりだぜ!」
「そういえば」
紅蓮「お前ら、今年の夏祭りは行くのか?」
雨花「夏祭り?」
紅緒「私たちも屋台で参加するんですよ!紅葉お姉ちゃんが作ったりんご飴で!」
紅蓮先生と紅緒は笑って楽しそうにしている。
橙「そんなものがあるんですか?」
瑠璃人「オレも知らねぇな」
兎白「確か桃時がチョロっと言っていたような……」
桃時「あんたたち……」
雨花・橙・兎白・瑠璃人「?」
桃時「絶対に……」
「「絶対に行くわよ!!」」
瑠璃人「すげぇ気迫……」
桃時「一昨年も昨年も雨天で行けなかったから、今年は快晴続きだし、行けるかもしれないから!確か夏休み最後の週開催だったはず!」
桃時は興奮して話している。
兎白「そんなに行きたかったのか」
橙「桃時さんのイベントへの熱量は素晴らしいですね」
瑠璃人「別にオレは賛成だぜ!」
雨花「うーんわたしはいいや」
桃時「何でよ?」
雨花「だって、桃時ちゃんは兎白くんと、橙ちゃんは瑠璃くんと行きたいでしょ?ダブルデートするなり、一ペアずつやるなりした方が楽しいんじゃない?」
雨花は淡々とそうなるのが当たり前かのように話した。しかし……
桃時「あんた何言ってんの?」
雨花「え?」
桃時「あんたを誘ってるのは当事者であるアタシよ?」
橙「そうですよ!私たちがあなたと一緒に行きたいって言ってるんです」
兎白「一緒に行って欲しい。ダメか?」
瑠璃人「まぁお前といた方が何かしらハプニングが起きて面白いしな」
「それに」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「雨花さん・雨花と一緒にいた方が楽しいですし!!・楽しいし!!」
雨花「………」
「「え」」
橙「ハモっちゃいましたね……ふふっ」
桃時「そりゃあそうよ。みんなその部分だけは同じなはずよ」
兎白「あぁ、俺も同じ気持ちだ」
瑠璃人「お前といると橙も楽しそうだし!」
橙、桃時、兎白、瑠璃人は笑い合っている。
雨花「………」
紅緒「雨花さん?……!」
紅緒からみた雨花は、今にも泣き出しそうなほど震えていた。
紅緒「……あめ………!」
紅緒の口を塞ぐ紅蓮先生。
紅蓮「今はこの五人だけで会話させてあげよう?な?」
紅緒「分かった……」
雨花は震えを頑張って抑えて一言呟く。
雨花「わたしと一緒にいて楽しいなんて初めて言われた……」
それを聴いた橙たち四人は、優しく微笑んだ。
橙「………雨花さんは沢山笑顔にしてくれてます」
桃時「あんたは充分なのよ。アタシたちに充分楽しさをくれてるんだから」
兎白「ありがとう。雨花」
瑠璃人「オレは橙が楽しいって想いをさせてくれるお前にも感謝してるぜ!」
雨花は口を一度噤むと……
雨花「ありがとう」
「何も映っていない目」になりながら笑顔で応えるのだった。その笑顔は本音を悟らせないように黒く黒く、塗りつぶされたような笑顔だった。
橙「分かってるなら良いです」
桃時「じゃあ夏祭りに一緒に行くってことで」
兎白「楽しみだな」
瑠璃人「橙と一緒に夏祭り……!」
橙たち四人ははしゃぎ始める。雨花を置いて。それを察したのか紅蓮先生は話を変える。
紅蓮「………なぁ!花火で想い出したんだけど、うちのお得意様から手持ち花火貰ったたんだ!一緒にやらないか?お店の裏に空き地があるからそこで」
紅緒「良いね!それ!」
橙「じゃあやりましょうか」
桃時「もうすっかり暗いし綺麗になりそうね」
瑠璃人「オレ手持ち花火したことねぇよ」
兎白「じゃあ俺が教えよう」
雨花たちは裏に周って、手持ち花火を持ち、早速始めた。
橙「綺麗ですね……!」
瑠璃人「線香花火落ちないようにしねぇと」
兎白「懐かしいな。俺もよく家族とやった」
桃時「素敵な想い出じゃない!アタシはそういう想い出少ないわね?やったことあったかしら?」
橙「やったことないならこれから作っていけば良いんですよ!」
瑠璃人「そうだな。まぁオレは橙との想い出の方が良いけど(ボソッ)」
紅緒「瑠璃人さん。本音出てますよ?」
雨花「…………」
紅蓮「どうだ?雨花さん」
雨花「何がですか?」
紅蓮「気持ち的には落ち着いたか?」
雨花「…………。やだな〜最初から落ち着いてますよ〜」
紅蓮「そうか?あっそうだ!俺ドラゴン花火持ってるんだぜ!」
紅緒「あっちょっと!紅蓮お兄ちゃ……」
紅蓮先生が火をつけると、空き地全体に広がるほど花火が舞った。
桃時「きゃあ!びっくりした!」
橙「綺麗でしたけど危ないですよ?」
兎白「すごく豪華だったな」
瑠璃人「めちゃびっくりしたけどな」
紅緒「もう!それは紅蓮お兄ちゃんが改造したドラゴン花火でしょ?他の人に当たったらどうするつもりだったの?!」
紅蓮「わりィわりィ」
雨花「すごいですね!紅蓮先生!改造までできちゃうなんて」
紅蓮「まぁな!花火師のお手伝いしたことあってよ!」
桃時「本当にあんた何でもやってるわね」
紅蓮「俺ってば天才かも?あひゃひゃ!」
紅緒「天才は、本業のお金を全額推しに使ったりしない」
紅蓮「ぐはっっ!!まさかの一番毒舌しなそうな紅緒から……!」
橙たちはそれぞれ手持ち花火を楽しんだ。雨花の手持ち花火は、もう少しで全部燃え切るところで、ぼたっと火が落ちた。その光景と雨花は橙たちを重ねる。確かに灯された美しい光は闇夜の中へと消えていった。