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本編
遠い昔にフリギアを統一していた王様がいました。
贅沢を嫌う王様は田舎に住み、自然や芸術、特に音楽を愛し、心豊かで穏やかな生活を送っていました。
ある日、王様は笛の神の音色に心を打たれ、賞賛します。
王様「君の音色は素晴らしい。ずっと聞いていたい」
その言葉を受けて笛の神は、
笛の神「俺は世界一の音色を出せる神だ」
と自慢しすぎて周りからうざがられました。
それを聞いていた竪琴の神は異議を唱えました。
竪琴の神「僕の方が世界一の音色を出せる神だ」
笛の神は怒り心頭です。
笛の神「おやおや竪琴の神さん。珍しく虚言を吐きますな」
竪琴の神「何を言っているんだい?僕の方が偉いから世界一の音色を出せるんだ!」
笛の神「出せる音色に階級は関係ありませんよ」
気づけば二柱の神はバチバチの状態になっていました。
竪琴の神「ヘイメ~ン、今から演奏をするから審査してくれないかい?」
このままでは埒が明かないため、山の神たちが審査することになりました。
山の神たちは竪琴の神の方が上手いと判断しましたが……
王様「笛の神の方が上手い」
と発言しました。(やっぱリアルでよく会うだけあって補正がかかってますね)
竪琴の神「そんな馬鹿な王はロバの耳になってしまえー!」
怒った竪琴の神は半ばやけくそで王様の耳をロバの耳にしてしまいました。
(雰囲気的に怒っていないような気がしますが気にしてはいけません)
王様はこのロバの耳を恥ずかしがり、隠すために長めの帽子を被ります。
住民F「最近王様が個性的な帽子を被ったのですが何かご存じですか?」
住民K「全然知りません。その個性的な帽子とは一体何でしょう」
住民F「長く筒状になっているんですよ」
住民R「夏でも冬でも被っているらしいですよ」
住民N「めっちゃ怪しいですね」
住民F「分かります」
住民からは不審がられました。しかし、どんな事があっても王様は帽子を脱ぎませんでした。
そんなロバの耳が生えた王様でも、人間である以上、髪を切らなくてはなりません。
王様は秘密厳守の噂で有名な床屋を呼びます。
王様「床屋よ、俺の秘密については何一つ触れるな。さもなくば命は無いと思え」
床屋「分かりました」
床屋(気味の悪い笑顔だ…怖い…)
王様「切り終えたか?」
床屋「終わりました」
王様「そうか。これが報酬だ、受け取れ」
床屋は多額の報酬を貰って町に帰る事ができました。
住民F「床屋、大丈夫だった!?」
床屋「大丈夫だった」
住民R「王様に秘密とかあった?」
床屋「無いよ」
床屋「ただあの帽子が気に入っているだけ」
床屋は王様との約束を命がけで守ろうとし、どんな事があっても誤魔化し続けていました。
王様の頭にロバの耳が生えている事を思い出す度、つい喋りたくなる衝動に駆られてしまいます。しかし、誰かに聞かれてしまえば命を奪われる為、何とか喋らずに過ごしていました。
床屋(ロバの耳が生えている王様、可愛いなー)
床屋(いつも秘密厳守の俺でも流石に言いたくなるくらいだ)
床屋(話したくてうずうずするよー)
遂に衝動が抑えられなくなった床屋は、町外れの人気のないところに行き、そこに穴を掘って、
床屋「王さまの耳はロバの耳~!」
と数回叫び、穴を埋めました。
ある日、羊飼いがその場所へやって来ました。
羊飼い「久しぶりに来たらこんな所に木が生えてる。数か月で生えるもんなのかな?」
羊飼いは不思議に思いながらも木の枝を折り、その枝から笛を作りました。
羊飼い「みんなー、今から俺の自慢の笛で演奏するよー!」
住民F「監督、頑張れー!」
羊飼い(…名前は言ってないからまだ良しとしよう)
なんと、その笛は「王様の耳はロバの耳〜!」という低めの音を奏でたのです。
羊飼いがその笛を町の人々に聞かせた事で、王様の秘密はばれてしまいました。
王様はかんかんに怒り、床屋と羊飼いをお城に呼びつけました。
王様「ばらしたら命は無いと言ったはずだ」
床屋「いえ、ばらしてなどいません」
床屋「町外れで穴を掘ってその穴の中に王様の耳はロバの耳〜!と叫んだだけです」
王様は羊飼いに対しても似たような事を言いました。
羊飼い「たまたまあった町外れにある木から笛を作ったらその音色が、王様の耳はロバの耳〜!…と聞こえただけだと思います」
そう言い訳をします。
王様が羊飼いから借りた笛を吹くと、確かに王様の耳はロバの耳〜!と聞こえるのでした。
王様「仕方がない、隠し事をするのは止めよう。確かに俺はロバの耳が生えた王だ」
王様は帽子を外しました。しかし、ロバの耳は生えていませんでした。
おしまい
アフタートーク
笛の神…きりやん
竪琴の神…Broooock
王様…スマイル
住民F…ふうはや
住民K…きんとき
住民N…Nakamu
住民R…りもこん
床屋…しゅうと
羊飼い…かざね
ナレーション…シャークん
かざね「今日はありがとうございました」
スマイル「いえいえ、監督こそお誘いありがとうございます」
ふうはや「かざね、そういえばなんでワイテルズの人達を呼んだの?」
かざね「仕事の都合上、来れなくなった人がいて、その代わり」
しゅうと「思ったけど、ワイテルズの人達が演技をすると真面目になるよね」
かざね「もうちょっとふざけてもいいんだよ」
スマイル「…善処します」
きりやん「絶対にしないパターンじゃん」