テラーノベル
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納豆ぉちゃん様のリクエスト。
ソビエト✕アメリカで自慰バレ
時は、1950年代。
世界を巻き込んだ総力戦は、ようやく終わった。
そしてアメリカは、次なる戦いに直面していた。
──育児戦争である。
「はぁっ!はぁっ……待ってくれっ!!」
珍しくゼェハァと荒い息をしながら、アメリカは国際連合本部ビルの階段を駆け上がっていた。
彼が手を伸ばす先には──腹の探りあいが行われるここには、似つかわしくない小さな影がある。
「ま、待ってくれよウェストォォォ!!!」
とててて、と駆けていく、この小さな男の子は──西ドイツ。
アメリカに育てられている、ナチスの子だ。
「ウェ、ウェスト、マジで待って……ダディ疲れちゃうって!ウェストッ!!」
大の大人であるアメリカが必死に追いかけているというのに、なかなか追いつけない。
彼はするすると階段を駆け上がり、アメリカの追跡を振り切ってしまう。
ちびっ子の機動力とは、恐ろしいものだ。
「た、頼むよウェスト、言うこと聞いてくれよぉ……」
ついに音を挙げたアメリカが、階段の踊り場で、はるか先に駆けていってしまった彼に頼み込む。
すると西ドイツは、くるりと振り向いて、息を整えんとするアメリカを見下ろした。
ようやく振り向いてくれた、と顔を明るくするアメリカは、我が子につとめて優しく語りかける。
「ウェ、ウェスト、ほら帰ってきて?」
「いや」
両手を広げて、降りてきてくれと言うアメリカに──西ドイツは、素気なく嫌だと言い放った。
くりくりとした丸い瞳と、 まあるく柔らかそうな頬は可愛らしいのだが、如何せん態度が太々しい。
こーゆーとこ、ほんとアイツ にそっくりだよな!と、アメリカは内心頭を抱えた。
「そ、そうだ!お菓子!お菓子あげるから!な?」
「いらない」
「じゃ、じゃあ、おもちゃ買ってやるから!」
「いらない」
「な、なら、アラスカ、」
「いらない」
「Nooooooooooooooo!!!」
あらゆる譲歩を受け入れず、頑として首を縦に振らない西ドイツに、アメリカは神にでも縋るような気持ちで絶叫した。
そうして、がく、と膝をついて、己の不甲斐なさを実感するアメリカを置いて、西ドイツは再び階段を登っていく。
親の心子知らずとはこのことか。
「ほ、ほんとに、何処に行くんだよ……?」
立ち上がることができず、ゆるゆると顔だけを上げて、呆然とその背を見送るアメリカ。
ずんずんと進んでいく西ドイツに問うと、西ドイツは振り向きもせずにこう言った。
「ファティのところ」
「エッ」
第二次世界大戦後。
ドイツの化身には、双子がついた。
一人は西ドイツことウェスト、もう一人は東ドイツことオスト。
その後なんやかんやあって、諸事情につき、アメリカがウェスト、ソビエトがオストを育てることとなったのである。
「きのう、言ってたでしょ。ファティはここにいるって」
「エッ」
そうして数年がたち、ドイツの地に建てられた新国家をお披露目するため、アメリカは西ドイツを伴って国連に赴いた。
しかし、このように強情な西ドイツは、昨日までずっと、『いかない、いや、おうちにいる』と言って聞かなかった。
そこで仕方なく、アメリカは『国連に行けば、お前のファティに会えるかもしれないぞ〜?』と、その場しのぎの嘘をついたのである。
「ファティはどこ?教えて」
「え、えっとぉ〜……」
しかし、ファティ──つまり、父親であるナチスは、彼らを置いて常世という旧国の世界に旅立ってしまった。
無論、これは亡国の化身の定めであるから、仕方のないことではあるのだが。
問題は、後先を考えずに口走ってしまった嘘を、どう誤魔化すかである。
「あ、あのな、ウェスト。どうやら、お前のファティは、今日はその、お、お休みらしいんだ」
「…………」
なんで俺はまた嘘つくんだよっっっ!!!
と、心の内で自分を罵倒しながら、アメリカは再び、将来性のないホラを吹いた。
すると西ドイツは、ピタリと足を止める。
そんな彼に、アメリカは恐る恐る近づいた。
「きょ、今日は、その、会えないんだ」
「…………」
今日は、というか、今日『も』会えないのだが。
顔を伏せた西ドイツの様子を、アメリカはビクビクしながら窺った。
しかし、必死なアメリカの努力もむなしく。
「うそつきっ!アメリカなんてきらいっ!」
「グハッ!」
西ドイツが望むのは、ファティことナチスであって、アメリカのことはパパやダディとすら呼んでくれないらしい。
その痛烈な一言に、アメリカは胸を押さえてよろめいた。
「きらいぃぃぃっっっ!!」
「ちょ、ウェストッ!!待っ──」
ぷいっと顔を背けた西ドイツの瞳には、確かな涙が浮かんでいた。
珍しく感情を顕にして、西ドイツは再びパタパタと階段を駆け上がり、その先に続く廊下を走っていく。
もちろんアメリカも、彼を追いかけるしかない。
そうして、アメリカと西ドイツの追いかけっこが、再燃しようとした──その時。
ドンッ!
「──うぁっ!!」
「──ん?」
「──ウェストッ!」
曲がり角から、突如として現れた大きな影。
西ドイツはその巨体にもろに激突し、ふらりと蹌踉めいた。
やべっ、と青ざめたアメリカの脳裏を、最悪の想像が駆け巡る。
「おっ、と。危ねぇぞ、ちびっ子」
「え、ぁ……」
が、直ぐさま、その大きな男は、ウェストの体を抱き寄せて支える。
金の葉模様刺繍をふんだんに用いた、立襟の上着、いわゆる元帥用礼装をまとった男。
右目は、漆黒の生地に鎌の紋章が刺繍された、眼帯で覆われている。
「お、こんなところに資本主義の犬がいるとはな。何してんだ? 」
「うーわ、ソビエトかよ……」
史上最大の赤の国家──ソビエト社会主義共和国連邦である。
未だ、目を白黒させたままのウェストを抱いて、ソビエトは愉快そうにアメリカを見下ろした。
「ん?なんだ、湿気た顔しやがって。らしくねぇな」
「うるせぇな、察してくれよ……これだからクソコミーは」
「察しろって、そりゃ無理だろ。めんどくせぇ彼女みたいになってんぞ」
金の瞳を細めて、ニヤニヤと悪い笑みを浮かべるソビエト。
一方のアメリカは、パパ嫌いっ!のショックから抜け出せず、ショボショボとした顔を取り繕うことが出来ていない。
「──ウェスト〜!ひさしぶりっ!」
「あ、にぃちゃん」
すると、ソビエトの頭の上から、明るい声が降ってくる。
ぱっと上を見上げた西ドイツは、自分そっくりの双子の兄──オストを発見し、ぱっと顔を華やがせた。
彼は、父親代わりのソビエトに肩車され、広い肩の上でキャッキャとはしゃいでいたようだ。
「おうおう、降ろしてやっから。あんまりバタバタしないでくれ、オスト」
「ん!」
久しぶりに兄弟に会えて嬉しいのか、オストはパタパタと手足を動かした。
危ねぇ危ねぇ、と苦笑したソビエトは、我が子を地面に下ろす。
すると直ぐに、ととととと、西ドイツに駆け寄った東ドイツは、彼にぎゅっと抱きついた。
「にぃちゃん、このおにーさん、だれ?」
「ぼくのパーパ」
「ふぅん」
「……ウェスト、コイツ、おにーさんって言うほど若くねぇからな」
一方の西ドイツは、ソビエトを不思議そうに見上げて東ドイツに問うた。
アメリカは、西ドイツがソビエトに興味を持つのが嫌なのか、顔をしかめて釘を刺す。
「ふはっ、おにーさんか。可愛いなチビっ子。コミンテルンに来ないか?」
「はぁっ!?ふざけるなよっ!?」
「口が悪いぞダディ♡」
「ほんと殴りてぇ……」
隙あれば東側に引きずり込もうとするソビエトを、アメリカはキッと睨む。
こうして、ぷんすか憤るアメリカを、ソビエトは懲りずに煽り倒すのだから大したものだ。
「あれ?ウェスト……泣いてた?」
「な、泣いてないし」
「あ!おめめこすっちゃ駄目だよ、ウェスト!」
僅かに目元が赤いウェストを、オストは心配そうに見つめた。
が、意地っ張りなウェストは、またもやぷいっと顔を背けると、ゴシゴシと目をこする。
途端に気まずそうな顔をしたアメリカに、ソビエトはまた、愉快そうに片眉をあげた。
「お?アホリカお前、ちびっ子泣かせたんか?」
「アメリカじゃボケが!あと泣かせてないっ!」
「まあまあ、話ぐらい聞いてやるよ。ほら行くぞ」
「どこにだよボケが!」
「ボケてねぇよ」
オストと手を繋いだソビエトは、きゃんきゃん騒ぐアメリカを置いて、スタスタと歩いていく。
そうすると、ウェストはオストと手を繋いでいるので、必然的にアメリカは、我が子を勝手に連れ去られることとなった。
ちょ、待てよ!なんて、現代の日本が聞いたら吹き出しそうな台詞とともに、アメリカは彼らを追いかけた。
「……こんなとこ、あったんだな」
しばらくして、ソビエトの案内で、アメリカは本部の一角に足を踏み入れた。
そこは、オフィスビルには似つかわしくない、ちょっとしたプレイグラウンドと休憩室が内包されたような空間。
ぐるりと辺りを見回して、アメリカは感心したように呟いた。
「あった、ってか作った。チビたちがぐずった時用にな」
「へー、そういやお前、子供多かったな」
ドイツっ子たちが玩具で遊ぶ傍ら、親二人は休憩室のベンチに腰を下ろす。
ようやく一息つくことができて、気が緩んだアメリカは、重苦しいため息を吐いた。
「はぁぁ……俺、子育て向いてねぇのかな……」
「何だよ、アホリカ」
「いや、子育てがこんなに大変だとは思ってなかったんだよ……しかもお前はなぜか上手くやってるし」
「そりゃ、俺は何人も世話してきたからな。経験値がちげぇんだよ」
何をしてもプイッと顔を背けてしまうし、挙句の果てに、ソビエトにはどこか懐くような素振りを見せる西ドイツ。
何事もサラリとこなしてきたアメリカにとって、これは初めての挫折であった。
すると、落ち込むアメリカの肩を、ソビエトはポンと叩く。
「俺、明日ヒマだから。一日、預かってやるよ」
「……は?」
硬直するアメリカ。
その目の前で、ソビエトは双子の名を呼んだ。
オストー、ウェストーという彼の声に、子供たちはソビエトに駆け寄る。
ウェストはすっかり、ソビエトに慣れたようだ。
「アメリカ、お前明日ずっと仕事だろ?チビの面倒は誰が見るんだ?」
「いや、その……ここに連れてこようかと……」
「ガキのお守りをしながら会議を進めるのか?無理だろ、お前パンクするぞ」
ぶっきらぼうながら、その声は優しかった。
目元がジワッと熱くなり、アメリカは慌てて目を瞬く。
明日、重要なミーティングを幾つか抱えていたアメリカにとって、その申し出は願ってもないことだった。
「じゃあ、お言葉に甘えて……頼んだぞ」
「おう、任せろ。ちゃんと、子守唄に“祖国は我らのために”を歌ってやるから」
「は!? 絶対やめろっ!!!」
カラカラと笑ったソビエトは、オストを抱き上げると踵を返した。
アメリカに顔だけ向けて、ふっと薄く微笑む。
「それじゃ、また明日」
「お、おう」
「またね、ウェスト!」
「ん、ばいばい」
我が子の手を引くアメリカは、 その広い背中を見送った。
兄と遊べて幾分かご機嫌な西ドイツは、ソビエトの背を見つめるアメリカを見上げて、コテンと首を傾げる。
「ね、どうしたの?」
「いや、何でもない!行こうか、ウェスト」
その口元は、微かに緩んでいた。
翌日、夜。
「──Come home, ウェスト!……って、居なかったぜ」
朝早くから国連本部に出勤し、陽がすっかり落ちてしまった頃に、アメリカは自宅に帰ってきた。
朝からウェストをソビエト宅に預けていたアメリカは、久しぶりの静かな一人時間に、ほっと安堵の息を吐く。
「あと一時間か。まだ帰ってこないな」
ソビエトがウェストを送り届けると約束した時間は、ちょうど一時間後。
仕事から帰ったら直ぐに迎えに行くと言ったアメリカに、ソビエトは『たまには自分の時間も作れ』と応えたためである。
「飯は作り置きしてるし、掃除も終わってるし。自由時間だな、これは!」
息苦しいスーツから、いそいそと部屋着に着替えたアメリカは、自分の寝室に向かう。
自室に向かう階段を上りながら、アメリカはワクワクと胸を躍らせ──ではなく、ムラムラと下半身を疼かせていた。
仕事と子育てに忙殺されていたアメリカは、ストレスによって溜め込まれた性欲を、発散することも出来ずに抱え込んでいた。
しかし今日は、息子はいない。
ならば、自身の”息子”を可愛がっても、許されるのではなかろうか。
「……ふッ♡」
アメリカは入り口に背を向け、ベッドの縁に腰掛けてズボンの前を寛げた。
既に緩く立ち上がっている陰茎に触れると、アメリカは熱い息を吐く。
「んッ……♡ふ、ぁッ♡……んぁ♡」
アメリカは、無心で右手を上下させた。
久しぶりだからか、脳が溶けそうなくらい気持ちが良い。
アメリカの鈴口からは、たらたらと絶えず先走りが流れ出ている。
「やべ、きもち〜……ッ♡」
切なげに眉を寄せ、唇の端から涎をこぼしながら、アメリカは甘美な刺激に酔った。
「んッ♡あ゛ッ♡……はぁッ♡はぁ…♡はーッ…♡」
声を抑える必要がなく、またウェストに見つかる心配もない。
束の間の理想郷に、アメリカはどんどん大胆になっていく。
ついにアメリカは、ついさっき着替えたばかりのスウェットを脱ぎ去った。
ぴんっ♡
「あ゛ぁッ!?♡♡♡くぅ〜ッ♡はッ……♡」
右手で陰茎を扱きながら、左手で自らの乳首を弾く。
いやらしくぷっくりと膨れた乳首は、彼が日常的に、胸を弄っていたことを物語っていた。
「はぁッ……ものたりねぇ…ッ♡はッ♡♡」
しかし、アメリカはさらなる刺激を求めた。
長く孤立主義を掲げていたアメリカは、そういうことをする同盟国もなく、一人遊びで欲を晴らしていたのだが、そのうちに刺激に慣れてしまったらしい。
長く夫婦♂♂のように連れ添ってきた英仏や、三人で”仲良く”していた日独伊と違い、アメリカには相手がいなかったのである。
「ん゛ッ……♡ふぅッ♡あ〜ッ♡もっ、とッ♡」
もっと、もっと気持ちよくなりたい。
胸を舐めて噛んで欲しい。
達しても構わず責め続けて欲しい。
自分では開発できなかった後孔を解してイかせて欲しい。
寂しくてたまらない腹の奥を、満たして欲しい。
「ぁ♡──ソビエト……♡」
ぎゅっと目をつぶったアメリカの瞼の裏に、薄く笑う北国の男が浮かんだ。
なんでアイツなんだよ!と頭の片隅で理性が叫ぶが、ソビエトの姿を思い浮かべた瞬間、腰がずくんと重くなった。
「あぁッ♡ソビッ♡♡……イきそッ♡」
アメリカ、と自身を呼ぶ低い声。
大きくて、少しひんやりした手のひら。
そして、アメリカを魅了してやまない金の瞳。
ソビエトは、嫌いだ。 嫌いなはずなのに。
「イくッ♡そびぃッ♡……んぁあッ♡♡」
ぎゅっと胸の飾りを摘み、陰茎を一際強く扱いた──その瞬間。
「──アメリカ」
「ひッ!?♡♡あぁああぁ゛ッッッ♡♡♡」
求めていた声が耳をかすめ、アメリカは右手に白濁を吐き出した。
「はッ、はッ……♡♡な、んで……?」
「ふはっ、派手にイったな?」
荒い呼吸を繰り返すアメリカを、ソビエトの金眼が見下ろしていた。
機嫌が良いのか、唇の端を緩く持ち上げている。
一方のアメリカは、快感に酔った紅い顔から一転、さっと青ざめてソビエトを見上げていた。
「チビたちは隣の部屋で寝てる。夕飯も食わせたし風呂にもいれたから安心しろ」
「おう、助かる……じゃなくてっ!!」
イクメンすぎるソビエトに、アメリカは素直に感激した。
しかし、気を取り直したアメリカは、乱暴にティッシュを取って後始末すると、ズボンを直しながら絶叫する。
「なんで入ってきてんだよ!?!?あとノックしろよ!!!犯罪だよ馬鹿っ!!!」
「した。インターフォンも鳴らした」
「嘘だ!聞こえなかったぞっ!?」
「シコってたからだろ?」
うっ、と言葉に詰まったアメリカは、じわじわと頬を赤らめて俯いた。
ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべて、ソビエトはアメリカをますます煽る。
「しょうがねぇから勝手に入ってきた。お前、ちゃんと鍵閉めろよ。無防備だぞ」
「俺、なんで不法侵入者に説教されてんの!?」
どうやら、玄関の鍵を閉め忘れていたらしい。
それは完全にアメリカの落ち度だが、よりにもよって、ソビエトにあの現場を見られるなんて。
再び叫んだアメリカに、ソビエトは、人差し指を唇に当ててみせる。
「しー、チビどもが起きるだろ」
「うっ……ハイ」
良い父親っぷりを見せつけられ、アメリカはすごすごと引き下がる。
気恥ずかしくて、ソビエトから目をそらすと、アメリカは早口でまくしたてた。
「じゃ、今日はありがとな!めっちゃ助かったぞ!この借りはいつか返すから!」
そして、やけに距離が近いソビエトの胸板を、グイグイと押しながら、アメリカは彼を見送ろうと立ち上がる。
「いやぁ、やっぱりソビエトの言う通り、ウェストを連れて会議は無理だな!本当に捗ったぜ!」
「シモの世話も捗ったか?」
「なっ!///ばかっ!」
からかうように尋ねられ、アメリカは頬をカッと紅潮させた。
アメリカは、ソビエトを押す手に力を込めて、気まずさとともに、この男を追い出そうとする──が。
ぐいっ、
「お、おい……!? な、何すんだよ!離せっ!」
ソビエトは、アメリカの体を抱き寄せた。
目を見開いたアメリカは、じたばたとソビエトの腕の中で暴れた。
が、ソビエトの力も強く体格も大きいため、大した抵抗はできない。
「お前、今言っただろ?借りは返す、とな」
「あ、ああ。だから、またいつか」
「──駄目だ。今返せ」
は?
アメリカはきょとんとソビエトの顔を見上げた。
返すも何もアメリカは、いつかソビエトが困った時に力になるぜ、という意味で言ったのだが。
困惑するアメリカに、ソビエトは喉奥で愉しげに笑った。
「お前のオナニー、見せてみろよ♡」
「は?──んッ!?♡♡ぁッ♡」
さわりと足の間を弄られて、アメリカは甘い声をあげた。
「んッ♡くぅッ♡なんでこんなことにっ!」
「手ぇ止めんなよー」
「くそッ♡はぁッ♡」
アメリカは、嬌声の合間に悪態をつく。
ソビエトは愉しそうにニヤつきながら、その痴態を舐めるように視姦していた。
「へー、お前いっつも、そうやってヌいてんだ」
「うるさいッ♡だまれぇッ♡」
さて、一人遊びがバレたアメリカは。
ベッドボードに背をもたれ、M字に開脚して座り、ソビエトに見られながら右手で陰茎を扱いていた。
唇を噛んで耐えるアメリカは、羞恥に耳まで赤くなっている。
「そんなんじゃイけないだろ、もっとちゃんとヤれよ」
「は?──んぁああッ!?♡♡」
しかし、容赦のないソビエトは、アメリカの陰茎を彼の右手ごと手に収めると、高速で上下させ始めた。
先走りで滑ったそれは、ぐちぐち♡と淫靡な音を立てながら、さらに固く張り詰めていく。
「はあぁッ♡んぁッ♡や、やめろぉ゛ッ♡♡」
のろのろとした自慰から一転、快楽の渦に飲み込まれてしまうような激しい手つき。
目を見開いたアメリカの視界で、チカチカと星が瞬いた。
「ぃ、イぐからッ♡や、め゛ッ♡ひぁ゛〜ッ♡」
ちゅこちゅこちゅこ♡といやらしい水音が響き、精液がせり上がってくる。
止めたいのに、ソビエトが手を離してくれないので、止めることが出来ない。
強制自慰に、アメリカはむせび啼く。
「そういやぁお前、乳首も好きなんだっけ」
「へ!?ぁ♡だめッ♡いまだめッ♡」
ふと気づいたソビエトは、もう片方の手をアメリカの乳首に向かって伸ばした。
嫌な予感に目を剥いたアメリカは、必死で逃げようと身を捩る、が。
きゅっ♡
「ああッ!?♡──んあぁ゛ッ♡♡♡」
胸の飾りを摘まれた瞬間、アメリカは顎を上げて絶頂を見せつける。
アメリカの精液が、自分の手や胸のみならず、ソビエトの手まで白く染めた。
「おー、すげぇな。乳首でイったな」
「はぁ゛ッ♡ち、ちがぅッ♡♡いぅなッ♡」
「良くイけました」
ソビエトはくつくつと笑うと、アメリカの頭をポンポンと撫でてやる。
子供扱いしやがって、と思う反面、その大きな手が心地よくて、アメリカは何も言えずに押し黙った。
「も、もういいだろ……」
「なーに言ってんだ、こっからだろ♡」
ふいっと顔を背けたアメリカに、ソビエトはまだまだこれからだ、と笑う。
ぽってりと腫れた乳首と、白濁に塗れた裸体は扇情的で、ソビエトは密かに舌なめずりした。
そして、アメリカの白濁を指にまとわせると。
「で、コッチはイジってんのか?」
「な、に……?──ぁあッ!?♡」
ソビエトは、塗るついた人差し指を、アメリカの後孔に突っ込んだ。
突然の異物感に、アメリカは引き攣った嬌声をあげる。
「や、やめろ!……ひぃっ!?」
「ふーん、後ろはデキなかったみたいだな」
「う゛あッ……ふざけんなっ!やめろって!!」
「力抜けよー」
自分で触れたことが無いわけではないが、怖くて挫折してきたナカの開発。
本来モノを挿れるための孔ではないそこを、何故かソビエトに弄られている。
「ん、慣れてきたか?どうだ、感想は」
「そんなとこっ……気持ちぃわけねえだろっ!!」
自分の体から出ているとは考えたくもない、ぐちぐちという官能的な水音。
妙な感覚しかないし、恥ずかしいし、そもそもそんなところ他人に触られたくもない。
「ん、んん……ぁ…?やめ、ろ……」
アメリカが違和感に苦しんでいた、その時。
「──んぁあ゛ッッ!?♡♡」
「お、ここか♡」
ある一点を押し込まれた瞬間、バチチッ、と全身に電撃が走る。
アメリカの陰茎はゆっくりと首をもたげて、後孔はきゅんきゅんと収集をはじめた。
「ぉ♡やだッ♡なんでだよッ♡♡」
「よーしよし、コッチも触ってやる」
「ぉあ゛ッ!?♡♡ぉ♡♡ぁ゛へッ♡」
ぐちゅ♡くちゅ♡ちゅこちゅこ♡
ソビエトは、起き上がったアメリカの竿と後孔を、共にもて遊んでやった。
カリカリと鈴口に爪を立てて引っ掻いてやると、アメリカは嬉しそうに腰をはねさせる。
「──んゃッ!?♡♡なんでッ……♡ 」
「気持ちぃな?ココが前立腺ってやつだ♡」
「ゃん゛ッ♡んんッ♡……イ゛ぐぅッ♡」
ソビエトは、まるで教え込むかのように、アメリカの前立腺を奥に押し込んでやった。
その度に腰を跳ねさせるアメリカは、トロトロに蕩けた、だらしない表情を露わにしていた。
世界の警察、だなんて肩肘張って、事あるごとにソビエトに噛み付いてくる普段の彼とは、似ても似つかぬ淫靡な姿である。
「んッ♡んんッ♡そびッ♡そびぃ……ッ♡」
「可愛いな、イっていいぞ♡」
縋るようにソビエトの名を呼ぶアメリカに、彼はふふっと頬を緩めた。
健気な彼に免じて、ソビエトは更にぐちゅぐちゅとナカを可愛がってやる。
絶頂を前にしたアメリカは、きゅっと足の指を丸めた──そして。
「ぉ♡あ゛ッ♡んあぁぁあ゛ッッッ♡♡」
アメリカの陰茎が白いものを吐き出し、彼はぴくぴく痙攣しながら快楽に酔う。
ずるずると脱力したアメリカは、ベッドに仰向けに横たわった。
「はぁ♡はッ♡ぇへ……♡」
初の中イキという史上最高の快感に、アメリカは満足げに微笑んだ。
全身が性感帯になってしまったかのように、体中がビリビリ気持ちいい。
頬を赤らめ眉を下げ、絶頂の余韻に浸るアメリカに、ソビエトはごくりと生唾を呑み込んだ。
「ん…ソビ……♡」
どろっどろに蕩けた瞳に、確かな発情の色を浮かべて、目の前の男に媚びるアメリカ。
それを目にしたソビエトは、ずくん……♡と、下半身に熱が集まるのを感じる。
「あぁもう、可愛いなクソ!」
そうして、ソビエトの理性はシベリアまで吹き飛んだ。
数秒前まで、初めてだろうから手加減してやろう、なんて考えていたのが嘘のようだ。
今はただ、抱きつぶしたくて仕方ない。
「煽ったのはお前だからな?加減しねぇぞ♡」
どちゅんっ♡♡♡
「へ?──ひぁあ゛ぁあッッッ!?!?♡♡♡」
あつい、くるしい、きもちいい。
いつも物足りなかった最奥が、ソビエトで満たされていた。
アメリカの舌は出しっぱなしになり、涎がたらたらと顎を伝う。
ぱちゅんっ♡ずちゅん♡
「ぉ♡ぇあ゛ッ♡♡そびぃッ♡んんぁ゛ッ♡♡♡」
「はッ♡締めすぎだお前っ……」
アメリカのナカはきゅんきゅんと収縮し、ソビエトを搾り取ろうとしゃぶりつく。
アメリカに覆い被さり、腰を揺らすソビエトは、眉を顰めて快感に耐える。
「うぁ゛ッ♡きもち゛ッ♡そびッ♡そびぃッ♡」
ソビエトのものはかなり大きい。
それ故に、ただ出し入れされるだけで、アメリカの結腸はぶち破られ、恐ろしいほどの快楽を生むのだ。
「あ゛ッ♡ぁあ゛ッ♡♡そびッ♡すきぃッ♡」
「…ッああ、俺も…ッ♡」
ソビエトの首に腕を、腰に足を絡め、ぎゅっと抱きついたアメリカ。
だいしゅきホールドで喘ぐアメリカに、ソビエトは甘く微笑んだ。
「そびッ♡ぃくッ♡♡そびぃッ♡」
アメリカのナカのものが、一段と質量を増した。
視界はチカチカと瞬き始める。
大きな快感の波が、襲いかかってくる。
そして──ごりっ♡と、ソビエトが、アメリカの結腸を削り上げた。
「やッ♡──んぁあ゛あぁあ゛ッッ♡♡♡」
「…ッ♡」
熱いものが、腹いっぱいに広がる。
高みに上り詰めたアメリカは、ついに精を吐かなかった。
びくびくびくっ♡と全身を痙攣させ、足先までピンと張り、ただメスイキの余韻に浸る。
「んんッ……♡♡そび…♡」
ソビエトは最後の最後まで腰を揺らし、アメリカの最奥にマーキングした。
やがてソビエトは、ずるりと自身を引き抜くと、すっかりトんでしまったアメリカを優しく撫でる。
「おやすみ、アメリカ」
ソビエトの囁きと、手のぬくもりとともに。
アメリカの意識はブラックアウトした。
チュンチュン、鳥が鳴いている。
カーテンの隙間から差し込む光に、アメリカはうっとおしそうに寝返りをうった。
「あさ……も、ちょい寝る……」
ウェストの朝ごはんを作って、着替えさせて、ああそうだ、掃除もしなくては。
それから買い出しに行って、ウェストを公園に連れて行って……
頭ではそう理解していても、ベッドの中が暖かく、なかなか起きる気にはならない。
「ああそうだな、もうちょっと寝てろ 」
「ん……」
ソビエトに頬を撫でられて、アメリカはその大きな手に擦り寄った。
誰かに甘えるのなんて、随分久しぶりだ。
何故だかわからないけれど、ひどく安心する。
アメリカが再び目をつむった、その時だった。
「パーパ、起きて〜!」
「おなかすいた」
「こら、二人とも!しーっだぞ!」
アメリカとソビエトの寝室に、チビっ子二人組がパタパタと飛び込んできた。
慌てたソビエトが二人を制し、人差し指を唇に当てる……が、時すでに遅し。
徐々に目覚め始めたアメリカが、微かに眉を寄せて寝返りを打った。
「ぁ……?」
「ああほら、騒ぐからアメリカ……じゃない、ママが起きちゃったじゃねぇか」
「「ママ?」」
「そうだ、今日から俺がパパで、コイツがママだから」
首を傾げたドイツ兄弟に、ソビエトはにやりと笑ってみせる。
お利口さんなウェストとオストは、分かったな?と尋ねるソビエトに、コクリと頷いた。
しかし、当の本人のアメリカは、まだ微睡みから覚めきっていない。
「あぁウェスト……ご飯にするか……」
側に寄ってくるウェストの頭を撫でようと、アメリカは手を伸ばした。
小さな頭をポンポンしながら、アメリカは上体を起こす──が。
「ねぇ、なんで服着てないの?」
「──はっ!?!?」
彼は全てを思い出し、さぁっと青ざめた。
ソビエトに子供を預けて、オナバレして、それで、それで……!
ソビエトとヤったまま、俺、服着てねぇじゃん!
怪訝な目をするウェストに、アメリカは必死で弁解を始めた。
「こっ、これはだなっ!」
「──昨日、パパとママは愛し合ったんだ」
「ソビエトォォォオオオッッッ!?!?」
なんて教育に悪いことを言うんだこの男は。
絶叫するアメリカの肩を抱き、ソビエトは微笑む。
「へー、ぎゅーってしたの?」
「ぎゅー!」
「そうそう、でもその時に、お洋服があったら邪魔だろ?」
「そっかぁ」
「ウェストにも、ぎゅーしてあげる!」
ソビエトにコロッと丸め込まれるドイツ兄弟。
アメリカはやや心配になったが、この時ばかりは、彼らの素直さに救われる。
バタバタと着替え始めたアメリカは、全ての元凶であるソビエトに詰め寄った。
「おいソビエト!昨夜のことは!全部!忘れてくれ!いいな!?」
「一生忘れないと誓おう♡」
「馬鹿野郎っ!話聞け!」
「パーパ、あそぼ!」
「ああ、でもその前に、ご飯にしような」
馬鹿騒ぎする親二人を見かねてか、東ドイツはソビエトに抱きついた。
既に着替え終わったソビエトは、彼を抱いて立ち上がる。
一方の西ドイツは、アメリカの服の裾をきゅっと引いて彼を急かす。
「早くいこ、まま」
「ああ、わかったよ…」
やれやれとウェストを背負いながら、アメリカはふと違和感を覚えた。
「──待て、”ママ”……?」
「ふはっ、」
アメリカが恐る恐る視線を向けた先に、肩を揺らして笑うソビエトの姿。
アメリカは悟った──ソビエトがまた、子供たちに変なことを吹き込みやがったのだ、と。
「まま、はやく」
「ああもう!ソビエトォォォオオオッッッ!!」
「ははははっ!」
晴天に、アメリカの絶叫とソビエトの笑い声が響き渡る。
──この四人が同居を始めるのも、そう遠くない話だろう。
西ドイツこと現ドイツさんって、アメリカさんに育てられたんですわよね。
あのドイツさんがアメリカさんの子供……♡
きゃ〜♡萌える〜♡ということで書きましたわ。
ソビエトさんとアメリカさんが同居したら、これまた大変なことになりそうですわね。
夫婦喧嘩という名の冷戦……迷惑な夫婦ですの。
ソ連崩壊にアメリカは否定的だったそうですから、少なからずアメリカさんもソビエトさんに惚れていそうですわね。
納豆ぉちゃん様、リクエストありがとうございました〜!
それではまた、ごきげんよう。
コメント
15件
ソビエトパパ……よく笑い、とても落ち着いていて、温かみを感じます。ウェスト君がすぐに懐くのも納得です。アメリカ君も、ソビエトパパのお手々にすりすり、よく懐いていましたね。父親の大きなお手々に安心するの分かります。 米蘇が夫婦だったとは。ソビエト崩壊に否定的なアメリカ君の、なんと可愛いことか。喧嘩中でも、そこに愛はあったのですね。見ましたか、世界。彼らは守るべき愛おし夫婦なのです。 独兄弟が可愛すぎて飛びました。僕の目の前には、確かにもちもち兄弟がいます。 英仏も日独伊も、このように子供の目を盗んで仲良くしていたのでしょうか。興奮しました。シベリアに行ってきます。
ソアメ…ぐ腐腐…( ^q^ ) ドイツ兄弟が純粋で可愛すぎるのはもちろんなんですが!⚒️さんに弄ばれる🇺🇸さんもエ口可愛い…ッ!!腐腐…同棲でパパママなのもとても尊いです…!幸せな関係を築いて欲しいですね…|•'-'•)و✧