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目「じゃあ、行ってくるね」
阿「うん、いってらっしゃい」
目「なるべく早く帰るから」
阿「ふふっ無理しないでね」
この会話を最後にまさか帰ってこなくなるとは
予想もしなかった。
阿部side
蓮が帰ってこなくなってから3週間が経った。
今じゃテレビをつけるとこの話題で引っ張りだこだ。
「早く見つかって欲しいです」
「心配ですよね」
「無事でいて欲しい」
なんて言葉も飛び交えば
「別にいなくても変わらない」
「このままでもいいんじゃない?」
なんて言葉も飛び交っている。
お前らに蓮の何がわかるんだよ…。
朝から嫌な思いをしたくなくて付けていたテレビの電源を切りそのまま仕事に向かった。
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深「はぁー、疲れたぁ」
渡「じじいかよ」
佐「ふっかおじいちゃんじゃん」
深「まだこれからだからね⁉︎」
ラ「阿部ちゃん、大丈夫?」
宮「まだ帰ってこないの?」
阿「あ、うん…どこ行ってるんだろうね笑」
深「阿部ちゃん、無理して笑うなよ…」
岩「今日泊まりに来るか?」
深「全然いいよおいでよ」
阿「ううん、なんか蓮が帰ってきたらおかえりって言わなきゃだから!」
深「そっか、分かった!」
岩「気をつけて帰れよ?」
阿「うん、おつかれさま!」
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家に帰りまたいつもと変わらない暗い部屋に
ただいまーって言わなきゃなのかと思いながら玄関の扉を開けるとそこには朝なかったはずの靴が一足脱がれていた。
阿「え、…れんっ、⁇」
急いでリビングまで向かうとソファの上で
眠りについている蓮の姿があった。
阿「うそっ、れんっ、れん?」
目「うっ、んぅ、…あ、りょっへっ」
阿「良かった…無事に帰ってきてくれた…グスッ」
目「あ、…っ…」
阿「…蓮?」
目「……っ、」
阿「もしかして、喋れないの…?」
目「コクコクッ」
阿「とりあえず紙とペン持ってくるからそれに書いてくれる?」
蓮に紙とペンを手渡し今まで何があったのかを書いてもらう事にした。
目『あの日、山にロケしに行ったんだけど、俺だけ何故か置いていかれちゃってんで、ずっと助けを叫んでたら声が出なくなっちゃって、…なんとか自力で帰ってきたんだ…。』
内容は想像を絶句するものだった。
俺は話を読みながらいつのまにか泣いてしまっていて蓮はそんな俺の姿を見て自分だってしんどいはずなのに俺のことを抱き寄せ落ち着くまで抱きしめてくれていた。
阿「ごめっ、泣いちゃって…」
目「…フルフルッ」
阿「蓮大変だったよね、お疲れ様」
目「…っこっ、…となっ…ぃよ」
阿「ううんそんな事あるのほら、今日はもうお風呂に入って一緒に寝よ?」
目「…コクンッ」
同じ布団に入り隣で眠る蓮の頬をそっと撫でる
大切な人がそんな酷い目に遭ってるなんて思いもしなかったし何もできなかった自分に腹が立つ。
蓮任せて…俺頑張るから!
next…
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