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「みな、集まっておるな。…では、これから、我が娘、ホオズキ、ロベリア、スイレン、カルミア、クロユリの婿候補の発表をする。」
…ついにきた。私、ホオズキは父である国王の言葉を聞きながらそう思った。姉妹全員婿候補を決めるとは予想外だったわ。カルミアとスイレンは王になるということに対して特に何も思っていないようだったから、余計に驚いた。まぁ、私が知らないところで2人も心境の変化があったのでしょう。そんなことよりも、一体みな、誰を選んだのかしら。私が見た中で一番まともなのはピオニー様だけれど。
「婿候補に選ばれたのは…ピオニー・チューベローズ。其方のみだ。」
「は、?」
ロベリアが扇子を落とす。父の口からでた、言葉が信じられないようだ。
「お父上、それは一体どういう…」
「どうもこうもない。そのままの意味だ。5人の王女はみな、同じものを婿候補として選んだ。ただそれだけのことだ。」
あぁ…なんということなのだろう。
「ピオニー・チューベローズ。其方はどの王女に選ばれようとも其方には王の補佐という役割から逃れることはできない。それでも其方は婿候補になることを望むか?」
話の展開についていけない。
「もちろんです。陛下。私の心は揺らぎません。…このスノードロップとトリカブトの花に誓って。」
どうしてこうなってしまったのだろう