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春休みが明けて、何日か経ったある日。
今日は先生達の会議で4時間授業だった。
そのおかげもあって、すごく短く感じた。
「ねね、赤くんッ!
今からファミレス行かないッ?」
「お〜ッいいね、行こ行こッ!」
友達とファミレスに行くのは久しぶりだ。
…でももう友達じゃないのか…。
なんて考えると、勝手に少し顔が熱くなった。
「どこか2人で行くんですか?」
後ろで話を聞いていたであろう黄ちゃんが
そう声をかけてきた。
「ファミレス行くんだ〜ッ!
黄くんも来る〜?」
「はいッ!もちろん行きますッ!」
誘われて嬉しそうな黄ちゃん。
…でも、俺はほんの少しだけ
胸の奥がモヤモヤした気がした。
なんやかんやでファミレスに着いた。
俺は無意識に、蒼ちゃんの隣に座る。
「2人とも何食べんの〜?」
そう言った蒼ちゃんはメニューを開き、
肘をついて考えている。
「僕はこれにします!」
「俺はこれかな〜!」
「ん〜…じゃあ僕これ!」
そうして、それぞれメニューを頼んだ。
「あの、お手洗い行ってきていいですか?」
「あ、うん。行ってらっしゃい〜!」
そう言うと、黄ちゃんは立ち上がって
トイレの方へ歩いていった。
黄ちゃんがいなくなったことを確認した
俺は、蒼ちゃんの手をそっと握る。
それにびっくりしたのか、蒼ちゃんは
自分の手を握る俺の手をじっと見つめた。
でも、俺は気にせずに手を絡める。
そして体がぴったりくっつくくらいに
近づいた。
「赤くん…?」
と、蒼ちゃんがきょとんとした顔で
俺の目を見つめてくる。
そんな顔が可愛くて…
たまらず俺は、ちゅっと蒼ちゃんの額に
軽くキスを落とす。
すると、みるみるうちに蒼ちゃんの
顔が赤く染まっていった。
「ッ…、もぉほんとやだ…」
自分の顔を見られたくなかったのか、
俺の服に顔を埋める。
「えッ、どうしました…?」
そんな時、丁度黄ちゃんが帰ってきて、
俺と蒼ちゃんを交互に見て戸惑っていた。
その後誤魔化すのが大変だった。
でも、蒼ちゃんの照れてる顔は
世界一可愛いかった。
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