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毎日毎日同じ夢を見るから俺は怖くて仕方がない。
呪われているのだろうか、
スマホを開いても連絡先は知らない人ばかり。
「みこと」
俺のプロフィール….ᐣ
もしかしてこれが俺の名前.ᐣ
俺は知らない名前がずらりと書いてある欄を眺める。
「こさめ」
…こさめ、.ᐣ
「えっと、名前はこさめ.ᐟ.ᐟまた覚えて.ᐟ.ᐟ」
夢の内容が蘇る。
「こさめ」と書かれた欄をタッチしてメッセージのやりとりを見てみることにした。
「水 みこちゃん.ᐟ今からこさめコンビニ行くけどなんかいる.ᐣ」
「黄 買ってきてくれるん.ᐟ.ᐣじゃあなんかアイス食べたい🤤」
「水 りょ~かい🫡なんか適当に買ってくね.ᐟ.ᐟ」
「黄 ありがと😭助かります……」
「水 その代わり洗濯やっといてね( ≖ᴗ≖)」
「黄 Σ(=ω=;)」
妙な違和感が迫る。
もしかして…
黄 この人と一緒に住んでたんかな…….ᐣ
他の人のメッセージ内容も見てみた。
「赤 今日宅配来るからよろ。」
「黄 OK👌待機しとくねー.ᐟ」
「赤 あざーす😎」
「緑 今日の晩御飯オムライスでいいかな~.ᐣ」
「黄 全然大丈夫よ🙆♂️いつもありがとね.ᐟ.ᐟ」
「緑 いえいえ~、みこちゃんこそ家事ありがとね🙂」
「黄 いえいえ.ᐟ」
「黄 らんらん今どこら辺におるー.ᐣ」
「桃 駅らへん、もうすち達と合流済み.ᐣ」
「黄 うん.ᐟ.ᐟみんなおるよ.ᐟ.ᐟ」
「桃 じゃあ先行っといていいよ、俺後から合流するから」
「黄 分かった.ᐟ.ᐟ」
「黄 まにき~.ᐟ.ᐟらんらんがなんか言ってる.ᐟ.ᐟ」
黄 不在着信📞
*
*
「黄 😡」
「紫 わりぃねてた」
「黄 寝すぎやろ.ᐟ.ᐟ😡」
黄 ……
やっぱり一緒に住んでる.ᐣ
夢に出てきた声はおそらく5人。
ここ最近でやり取りしてる人は5人。
もしかして俺はこの5人と一緒に住んでいたのかも…、
だとしたらなんで俺は今1人なの….ᐣ
メッセージを送ってみる.ᐣ
いや、なんか怖い
何も思い出せない、一緒に住んでたぐらいだから関係値は深いはずなのに。
「じゃあな ニコ」
…
あの時俺に笑いかけてくれた人は誰だろう。
その笑顔はとても暖かかった気がする。
でもちょっと涙目で声が震えていた気がする。
誰、誰なの….ᐣ
何があったの.ᐣ
俺は必死に記憶を辿る、辿るものなんて無いはずなのに。
どんな人.ᐣどんな関係の人.ᐣどんな顔の人.ᐣ
黄 そういえばっ、
俺は自分の部屋に駆け込んだ。なにか手がかりがあるかもしれないから。
引き出しやタンスの中を開けまくる。
でもノート、キーホルダー、ピアス、なんてものでなにか思い出せそうなものは何も無かった。
黄 スマホの写真を見れば….ᐟ
手慣れない操作で写真アプリを開く。
そこには知らない人との写真で埋め尽くされていた。
見てみるけどやっぱり誰かは分からない。
でもこれが手がかりになりそう。
俺はひとつの写真を眺める。
俺らしき人物と、紫頭の男の人とのツーショット。
その人の顔はとても笑顔で黄色の瞳が美しい。
ここにいる俺はとても楽しそうだ。
なんだか……
優しくて、
でもちょっと不器用で
口が悪くて
でも笑顔が暖かい人
友達思いで
俺の、
俺のッ……
大切な人。
なんでッ、なんで知らない人のはずなのに
こんな事が思いつくのだろう。
黄 いるま……
あっ。
そうだった。あの俺が大好きで忘れちゃいけない人の名前は
いるま。
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