とりあえず街を探索してみることにした。
この街にはたくさんの人がいる。
なかなか繁盛している街なのだろう。
「勇者様!!旅に出られるのですね!!応援しています!!」
通りがかる人々にかけられる声援。
こんな俺が応援されるなんて…、未だに頭が追いつかない。
武器と装備は一式揃え終えた。
あとは共に冒険をする仲間を探すだけ。
とりあえず酒場に行ってみることにした。
酒場の中はたくさんの人で溢れかえっていた。
一人一人に声をかけるも、どいつもこいつも酔いつぶれていて話にならない。
👾「ろくな奴いねぇじゃん…」
そんな文句を吐いていると1人の少年に声をかけられた。
⚡️「仲間を探してんのかい?」
急に声をかけられたものだから凄く驚いて心臓が止まるかと思った。
そんなことより、この人…どこかで見覚えがある…ような?
気のせいだろうか?
黄色の髪に水色のメッシュらしきもの。
片目はくり抜かれており空洞になっているみたいだ。
見る限り、人間では無さそうだが…。
⚡️「なんで黙ってるんだよ、はよなんか言えや」
初めて話すのに口が悪い。
👾「そ、そうです。仲間を探してて。」
⚡️「やっぱりか!!俺も仲間を探してたとこなんや!!お前、例の勇者だろ?俺を連れてってくれよ!!」
俺の事を知っていたのか。
にしてもなかなか自分に自信があるみたいだな。
⚡️「ほら!見てみろよ。右手が疼いてるぜ…」
The 厨二病って感じのワードを出してきた。
なんなんだこいつ…。
👾「いいですよ!ところで何の職業に就かれているんですか?」
⚡️「堅苦しいな、俺みたいに馴れ馴れしくこいよ!!職業?あぁ、俺は僧侶やってるよ。人を助けるのが生き甲斐でな。」
性格に反してすごい良心的…!!!!!!
余計にどんな奴かわからなくなったし!!!!
👾「わ、わかった!!ありがと!!僧侶…?!頼もしいな!!」
剣と防具しか手にしていない俺にとってヒーラー役は超がつくほど必要な分際だった。
⚡️「だろ???もちろん連れてってくれるよな?」
やっぱり自信満々だなこいつ。
👾「もちろん!!じゃ、さっそく外に出よう!」
⚡️「そうこなくちゃな!!」
俺に初めての仲間ができた。
どこか見覚えのある僧侶の少年。
厨二病くさくて反発的だけど、根はいい奴そうだ。
なんだか仲良くやって行けそうな気がする。
👾「うおおお、外出たー!!!この世界に来て初めて外の景色を見たわ。綺麗な草原だな!!」
目の前には綺麗な真緑の大草原が広がっていた。
東側には海があるようだ。
なんとも新鮮な空気で呼吸をするのが気持ち良い。
⚡️「おいはるー!!敵が来てるぞ!!」
え?敵?こんな平和そうな草原にすら敵がいるの?
なんて物騒なんだ、野蛮な地だな…。
👾「お、おっけー!戦うぞ!!」
初めての戦い。正直怖すぎて心臓が破裂するかと思った。
とにかく今は目の前の敵を倒すしか道は無さそうだ。
⚡️「敵はスライム1匹だけだ、これなら情弱勇者でも勝てるだろ」
誰が情弱勇者だよ、うるさいな。
とりあえず俺は手に持っている剣を振り上げた。
見事スライムに命中した。
❗️「ぴぎっ!!!」
スライムを倒した。
👾「弱くね?俺が強いだけ?ふっふっふっ〜!!」
⚡️「あんま調子乗んなよ。」
👾「はいすみません。」
一応、良いスタートは切れたと思う。
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誰が厨二病だ