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裏五条
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入ってはいけないの? 何でだろう。
厳しい顔をしたドワーフの衛兵さんに、アリスは問う。
「何故なのか教えてくれるかな?」
「それはあなた方獣人がよく知っているでしょう」
「あの、私達はここに着いたばかりで、何が何だか……。まったく知らないのですが……」
そう言うと、少しだけ表情の厳しさを緩めた衛兵さんの一人が教えてくれた。
「数日前、獣人が地下に潜り込み、機密文書が保管されている場所からある物を盗んでいったのだ。獣人達に聞いても知らぬ存ぜぬと。故に警備が強化され、地下に獣人が立ち入ることを王が不許可にしたのだ」
「じゃあ、ボクだけが駄目ってことになるのか」
「他の奴らも入りたいのならまずは許可を貰ってこい。まあ獣人と一緒にいる人間に出すとは思わないがな」
うーん、いきなりの問題発生。どうしたら、いいんだろう……。
チラリとスペードを見ると、満面の笑みを浮かべている。口元だけだけれど。
ーーー
「じゃあ、二手に分かれて情報収集かな。ボクとスペードは上、リサちゃんとルードは下で、精霊の場に向かってくれるかな?」
「そうですね」
「僕も怪しいから帽子をとれっていわれたくないっすからそれで問題ないっすよー」
「あ、……うん」
アリスと離れたくないけれど、地下に行くためには仕方がない。土の精霊さんに速攻で契約してもらおう!
ふんっと、握りこぶしをつくり自分に気合いをいれる。
「じゃあ、ちょっとズルいけれど、あれを使おうか」
ん? あれって何だろう?
ーーー
「しょうがねぇなー。こんないいもん貰ったら断れねぇ」
ニコニコ笑う、私達二人は目の前のドワーフさんの変わりように口の端がピクピクする。
アリスが私達に渡してきたのは、ワインの村で手に入れておいた年代物のお高い逸品らしい。
つまりは、山吹色のお菓子!?
しかも、すごく簡単にドワーフさんは落ちた。
「ほらよ、これで行けるのは観光ルートだけだ。必要のないところまで行くんじゃないぞ。観光ルートの説明は降りたところで教えて貰える」
「ありがとうございます」
私とルードは、許可証を持って急いでさっきの入り口へと戻った。
ーーー
「良かったですね、精霊の場が観光地のルートにあって」
「はい」
ほんのり光るトンネルを歩いて地下に下りていくと、地下なのに明るい空間が広がっていた。
上を見上げると、水晶のような六角柱の大きな鉱物があちらこちらに突起していて、光を放っている。
「あれが光を生んでいるんですね」
「はい、とてもきれいですね」
でも、ずっとこんなに明るいといつ彼らは眠るのだろう? あ、だから居住地はフロートの方にあるのかな?
カンキンコン
ガリガリ
作業音があちこちから聞こえてくる街並みを私達は進んでいく。
ちょうど街の真ん中に精霊の場はあった。
静かに光る魔法陣の上でドワーフさんが、わいわいと飲み会をしていた。
コメント
1件
地下の世界、すごくきれいだね…!水晶みたいな六角柱が光ってる描写、想像しただけでうっとりしちゃう🥀 アリスがワインでドワーフさんを買収するところ、ずるいけど可愛くて笑っちゃった。リサちゃんの「アリスと離れたくない」っていう気持ち、すごく伝わってきて胸がぎゅってなったよ。精霊の場でドワーフさんたちが飲み会してるギャップもほっこり🤍 次、土の精霊さんと契約できるのかな?楽しみにしてるね🌙