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rbru/学パロ/nmmn/誤字あるかも/18
ご本人様関係NOTHING
rb『』 ru「」
文化祭/初の学パロ
モブ出てきますが良いやつです
みんな良いやつです
ttも出てきます
長めです
書きたい所入れまくるばかりに⋯
ーーーーーーーーーーーーーーru side
「劇楽しみだな 」
俺の足に頭を乗せて寝転んでる彼に、
そう問いかける。
明日は文化祭で、それぞれのクラスで出し物をする日だ。
明日は土曜日だから泊まり⋯、
といつもの感覚でなってしまいそうだが
ついこの前から同棲をし始めた。
だから2人でずーっとゆっくり出来るのだ。
『それ最近ずっと言ってるよね笑、そんなに楽しみ?』
「だって主役なんだろ、凄いじゃん」
『そうだけど、やってみるとなるとすごい面倒くさいよ』
「そう?でも楽しみにしてるよ俺は。」
「かっこいい姿見せてよ」
『えー、なら頑張っちゃおうかな。』
「頑張れ」
『小柳くんはメイド服着るんでしょ?楽しみだなぁ』
「来ないで?」
『えー、お預けされんの?俺。』
「何その言い方。ずっる。」
「からかわないなら別に来て良いよ」
『からかわないよ。ただ可愛くて鼻血出るかもしれない』
「ごめんやっぱ遠慮して」
『冗談冗談、意地でも行くよ?』
「笑笑笑、そうか」
「何時から劇だっけ?」
『11:45分くらいから。』
「あぶな、ギリギリシフト被ってない」
『よかったぁ、』
そんな緩い雑談をしていたら、
君は起き上がってきて俺の指をつついてきた。
『ねーぇ、俺頑張るから一回だけしよ?』
「急にぶちかますじゃん」
「それ言われたら拒否できないんだけど」
『優しくやるしさ、俺の体力も大丈夫だし』
『ね、?』
「⋯仕方ねぇなぁ、良いよ」
「跡あんまり付けないでね」
『分かってるよぉ⋯』
『あ、俺には付けていいよ?』
「当たり前」
君の優しい唇に塞がれて
俺は目を閉じた。
ーーーーーーーーーーーーーー
いつも聞くアラームの音で目が覚める。
スマホに表示される5:15分
「⋯、起きて、⋯」
『⋯⋯⋯⋯んぁ、こやなぎくん⋯』
寝ぼけているのかは知らないが、起き上がってる俺に腕だけで抱きついてきた。
『も”ーちょっとねよ⋯、?』
「だめ。起きて」
『ぅ゙ぅ⋯⋯⋯⋯⋯』
寝起きが悪いのも彼の可愛い所だ。
『⋯⋯⋯もうちょっとまって⋯⋯』
「はいはい、笑」
俺の足に顔を埋める恋人を横目に、
スマホを開きクラスのグループラインを見る。
皆盛り上がっていて楽しそうに会話していた。 メイド服を着させられる男共は嘆き騒いでいたが。笑
「⋯ははっ、笑」
『⋯⋯⋯んぅ、なにに笑ったの』
「クラスのグルラ。みんな楽しそうにしてたから。」
『ぁ゙ぁ⋯⋯⋯』
「今日劇やるってのに声死んでない?」
『ねおきだからしょうがない⋯⋯⋯⋯』
「⋯そ、笑」
『⋯⋯⋯目 覚めた、おはよう』
「おはよ。」
『ご飯なんか食べたいのある?』
「何でもいいよ。結局文化祭で何かしら食べるだろうし。」
『確かに、朝早いし二人でコンビニでも行こうっか?』
「あ、行きてぇ」
『よし、じゃあ行こ』
「⋯⋯でも流石にこの寝癖直してから行こ?笑」
『うわ、なんだこの寝癖』
『確かに直していかなきゃ』
「着替えて待ってるから笑」
『ありがと〜、急いで直す』
そう言って洗面台に向かう彼を優しく笑顔で見送った。
彼と愛し合った跡を隠していた服を脱ぎ、
適当に服を着る。
帽子を被って、ベッドにもう一度座る。
ふと目に映った鏡で、自分の首を見てみる。 彼が跡を付けないと言うのは信用ならない。毎度2つ以上は跡が付いている。
「⋯⋯⋯あ、やっぱり」
見えづらい所ではあるが、やはり跡が付いていた。
堂々と付けていないだけまだマシだとは思うが。
『小柳くーん、寝癖治ったぁー!』
洗面台から響いてくる彼の声に反応して、
ベッドから立ち上がる。
そのまま彼がいる方まで歩いていく。
「⋯ぁ、ほんとだ。直ってる」
『でしょ。頑張った。』
『よし、出ようか』
「ん、」
そう返事をして玄関へと2人で歩いた。
「よし、もうそろ出るわ」
『あ。そっか。カフェだし早いのね』
「そうそう。しかも服とかエクステとか謎に張り切ってる奴らがいるから早く行かないといけない。」
『巻き込まれてんじゃん笑』
「ほんとだよ。じゃ、行ってくる」
「俺たちのクラスに来てその後演劇準備って感じね?」
『そーそー。楽しみにしてるね』
『俺ももう少し経ったら出ようかな』
「ん。了解。 」
そう言って、彼の唇に軽くキスをする。
『え、何?新婚???』
「結婚してねぇよ。頑張れって意味。」
『やった、めっちゃ元気出た』
「そ、なら良かったわ」
「じゃ、また学校で」
『うん。行ってらっしゃい』
学校について、クラスに向かう。
どこのクラスも騒がしく忙しそうだった。
自分のクラスの前につき、
クラスを覗いてみるとメイド服やら何やらを来て準備をしていた。
〈あ、小柳〜!荷物はあそこに置いて、置いたら着替えるぞー〉
「うぃ。お前すげぇ格好してんじゃん笑笑」
〈ぶん殴るぞ?〉
「ごめんて。」
〈まぁ良いや。お前もどうせこうなるんだからな?〉
そんな会話をしていると、また友達がやってきた。
〘お、小柳くん来てんじゃん。おはよ!〙
「はよ。着替えってトイレでやってもいい
〘あー、混雑してないなら良いよ!〙
〘まぁみんな準備中だしどちらかと言うと着替えたい人で混んでる可能性あるから早めに行ったほうが良いかも〙
〘あとヘアメとかもあるから早いほうがいいかも。小柳くんは確か自分で髪やるんだよね?〙
「そそ。早めに着替えてくるわ。」
「俺どんなん着させられるの?」
〘それぞれ似合うやつちゃんと選んでるから小柳くん似合うと思うよ笑笑〙
〘実際他の人若干似合ってるくない?〙
「んー、まぁ否定も肯定もしない。」
〘笑笑笑、〙
〘こんな感じね。下は一応ストッキングやら何やら用意してるからそれ着て。〙
「りょーかい」
「じゃ、着替えてくるわ」
〈いってら〜〉
友達に見送られたのを確認し、
トイレに向かった。
まだトイレは空いていたので難なく入れた。
着替えながら、恋人のことを考える。
恐らく、もうじき学校に来るだろう。
いくら準備が少ないとは言え、
結局文化祭が始まる時間帯には絶対来てなければならない。
折角だから来た時に見せてやりたい。
なんとしてでも見られぬよう死守せねば。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〘お!!やっぱり似合ってる笑笑〙
〈あ、髪伸ばしたん?〉
「ついでにな。てか丈短くない?」
〘折角足長いし細いんだから見せつけろ〙
「はぁ⋯⋯⋯?」
〈筋肉ついてるのに細いってどういう事だよ〉
「知らねぇよ」
〘小柳くんまだヘアメとか出来てないからあそこ座って待ってて。〙
「うぃ」
〘わー、髪サラサラじゃん。ずる。〙
〘そこら辺の女子より女子だよ。〙
「まじかよ笑笑笑」
〘メイクもそんなしなくて良いくらい顔良いしずるくない?〙
「この世の摂理。仕方ない」
〘うわ、なにそれ。殴って良い?〙
「ごめんて。」
〘頭はカチューシャつけるくらいだけど何が良い?猫耳か猫耳か猫耳か。〙
「猫耳しか選択肢無くね?」
〘衣装に金額掛けすぎて猫耳ぐらいしか買えなかった。〙
「なるほどな笑笑」
〘⋯⋯⋯⋯⋯よし!完成。〙
「手際良。早くね?」
〘元からそんな付け足す必要ないもん。あいつみたいに〙
〈俺のことディスった?〉
「反応早くない?」
〈後ろにずっと立ってた。〉
「怖」
〘そうだ、あんたもちゃんとカチューシャ被ってよ〙
〈じゃあ小柳一緒に取りに行くか〉
「うぃ〜」
「ほんとあいつとお前仲いいよな」
〈そう?〉
「好きじゃないの?」
〈お前急にぶっ込みすぎな〉
〈まぁ文化祭中に告白しようとは思ってる〉
「やっぱり」
〈いいなぁ、お前は彼氏さんと幸せだもんなぁ〉
「ははっ、毎日幸せだよ」
〈うざ、早く遊ばせてくれよ〉
「お前に恋人が出来てからな」
〈上から目線酷〉
「ははっ」
そんな事を話しながら、被り物を手に取る。
「お前なんか似合ってない?」
〈やっぱ俺は何でも似合うんだよ。お前も似合ってるぞ〉
「正直嬉しくはない」
〈奇遇だな、俺もだよ〉
〈やべ、もうそろそろ始まるぞ〉
「まじやん、急げ」
急いで準備をして教室に入ると、
文化祭を開始する合図のチャイムが流れた。
一気に学校が湧き上がる。
拍手や叫び声等でとても騒がしいが、
心を高鳴らせる騒がしさだ。
窓から外を見ると、招待者や保護者などで道が埋め尽くされていた。
「おー、始まったな 」
〈だなー、〉
〘お前ら周りを見ろ、皆お客さんが来るの待ってんだぞ〙
「ごめん俺ら接客する気ない」
〈こいつが接客するの恋人さんだけだぞ〉
「うるさい、しね」
〈あらあら照れちゃって〉
「こいつの好きな人はー」
〈ごめんごめんごめんごめんごめんごめん〉
〘さっき言ったこと覚えてる?〙
「〈すいません〉」
〘よろしい、静かに待っていなさい〙
「はぁーい」
〘⋯あ、というかあなたらシフトでしょうが〙
〈やば、バレた〉
「俺ずっと休憩しとくわ、」
「がんば、声高くして喋れよ」
〈お前も行くんだよ?〉
〘はいはい、二人とも行って来い〙
「はぁい」
〈へいへい〉
〈そういえば彼氏さんいつくんの?〉
「劇の前には来るって言ってた」
「もう30分くらいしたら来ると思う」
〈まじか、小柳の彼氏さん見たことねぇから見たい〉
「奪うんじゃねぇぞ」
〈奪わねぇよ、さっき言ったろ〉
同性同士で付き合ってるのにこんなに寛容してくれる良い奴はこいつだけだと思う。
〈彼氏さんに告白する時の心構え聞いておこうかな〉
「やめとけ、それ聞いたらあいつ余計なこと言い出す」
〈余計聞きたくなってきたわ、早く来てんくねーかな〉
「まじで終わってる」
そんな雑談をしていたら人がやって来た。
〔もうやってるんですかー?⋯って、ロウくんじゃん〕
「あ、イッテツ」
「らっしゃい」
〔何その格好笑笑笑〕
「着させられたんだよ」
〈こんにちはー!〉
〈こいつの友達さんっすか?〉
〔っわぁ!!!⋯は、は、はい〕
「驚きすぎやね」
「もう始まってるからいいよ、入りな」
〈どーぞどーぞ!!〉
そう言ってイッテツを招き入れる。
席に座らせメニューを見させる。
〘あんたら少しはメイド感を出しなさい〙
「仕方ないやん、友達だぞ」
〈そーだそーだ!!〉
〘あんたの友達じゃないでしょーが。一応メイド&執事喫茶なんだからコンセプトに少しは従って???〙
〘すいません、お友達さん〙
〔あはは、大丈夫ですよ〕
まぁ友達の目の前でメイドをやったってやる側も見る側も気まずくなるだけだ。
他のお客の時はさすがに弁える。
〔うーん、とりあえずお茶もらおうかなぁ〕
「うぃー、持ってくるわ」
〈あいつのお友達さんなんすよね〉
〔ハッ、はい!そうですよ〕
〈小柳の恋人さんってどんな感じの人なんですかね〉
〔うーん⋯、優しい雰囲気でロウくんに甘々な人ですね〕
〈あー⋯、なんとなく想像つきます笑〉
〈彼氏さんの方とも仲いいんですか?〉
〈そうですねぇ、元々8人くらいでよく居て、その中に3人とも居るって感じなんですよ〉
〔あーっ!なるほどなるほど〕
〔8人の方とも会ってみたいですね〕
〈皆素敵ですよ、是非会ってほしいですね〉
〔そうですか、これから宜しくっす!〕
「おいおい、いつの間に仲良くなってるやん」
〈あ、ロウくん〉
〔小柳が持って来るの遅いからだよ〕
「何話してたん」
〔彼氏さんのこと聞いてた〕
「イッテツ変なこと言ってないよな?? 」
〈言ってないよ!!!!言ってないから!!!〉
「なら良いけど」
〈あ、そういえばるべくん後10分くらいしたら行くって言ってたからもう少ししたら来るんじゃないかな?〉
「あ、まじ?さんきゅ」
〔るべって?〕
「⋯⋯⋯⋯」
〈ほらほらロウくん、〉
〔あ、もしかして恋人?〕
「違う違う違う違う違う」
〈合ってますよ〜、星導っていう苗字の人なのでるべくんって呼んでるんです〉
〔なるほど〜、星導さんねぇ、〕
「イッテツ許さんぞ」
〈俺ぇぇ!?〉
〘おーい、小柳くーん!お客さんが呼んでる!!〙
「まじー、今行く」
「ごめん、イッテツこいつと話してやって」
〈あはは、分かったよ〉
〔俺一応店員なのに⋯⋯⋯⋯逆⋯〕
〘なんかお客さんが呼んでる、扉の前で待ってるからって〙
「まじ?」
そう言って扉から顔を出し横を見る。
「⋯あ!星導」
『お、小柳くん!!』
『すごい似合ってるじゃないですか』
「後で聞くからとりあえず入って」
『はーい』
〘いらっしゃいませ〜〙
「イッテツと同じ席でも良い?」
『あ、良いですよ』
「こいつあのお客と同じ席に座らせるから、接客俺とあいつでやる 」
〘わっ⋯かった、けど、何?知り合い?〙
『恋人ですよぉ〜』
〘わっ!!!!〙
「おま!馬鹿!!」
〘そうなんですね!!楽しんで!!〙
〘ごゆっくり!〙
〘小柳くん、後で詳しく聞くからね〙
「ほんっと最悪⋯⋯⋯⋯」
「ほら、星導こっち着いて来て」
『はぁ〜い』
「おまえさぁ⋯急に恋人って言ってんじゃねぇよ⋯」
『えー?仲良さそうだったし良いじゃないですか』
「あのなぁ⋯⋯」
「まぁ良いや、とりあえず座って」
〈るべくんじゃん!〉
『あ、イッテツ〜』
〔あ⋯?噂の星導さんでしたっけ〕
『俺噂になってるんですか!?』
「なってねぇよ。」
〔うわ!!まじすか!!小柳の恋人さんなんですよね!!〕
『そうですよ〜!お友達さんですか!!』
〔はい!!そうっす!!〕
「おめぇら2人とも声でけぇっての!!」
〔わ〜、まじっすか〕
〔仲良くさせてください〕
『是非是非〜』
「さっきからすぐ仲良くなるのやめね? 」
〔いや、小柳の少ない知り合いさん達なんだから 〕
「少なくねぇよ、ぶっ飛ばすぞ」
『俺も小柳くんの少ないお友達さんと仲良くなれたら嬉しいですよ』
「⋯ぅ゙、えぇ⋯?」
〔ちょ、テツさん、こいつ態度違いすぎません?〕
〈毎日こんなもんですよ、本当ラブラブですよね〉
「お前らうるせぇぞ」
『あはは、ほんと可愛い恋人ですよ』
「おま、っば⋯、」
〔うわ、照れてるやん笑笑、初めて見たんだけど〕
「う”るせぇ!!」
「もういい、違うところ接客してこい」
〔え”ぇ〜!!〕
〔ちょ、テツさんまだ席空いてるんで違う席移って喋りません?聞きたいことたくさんあるんすよ〕
〈良いですよぉ!移りますか!!〉
そう言って2人は仲良く他の席に移っていった。
「まじで疲れた」
『いいじゃん、楽しそうだし』
「そうかよ」
『にしても可愛いね、似合ってる〜』
「⋯⋯ぁりがと」
『髪伸ばしたの?』
「そ。髪だけ伸ばした」
「そのまま変身したらやばいし」
『あー、確かに笑』
『なんかすごいメイド服似合ってるし皆違うんだね』
「一人一人に似合うやつ買ったらしい」
『すご、それ金額やばくない?』
「だから猫耳に金額掛けられなかったって言ってた」
『ははっ笑笑、そうなんか』
『いーじゃん、どっちも可愛い』
「⋯そ、なんか食べる?」
『うーん、あんま食べると劇の時にやばいからなぁ⋯』
『⋯あ、これ頼むから小柳くん一緒に食べようよ』
「あー、まぁ怒られそうだけど良いか」
「⋯⋯⋯ってか、お前それ、」
彼が選んだご飯は、セリフ付きの飯。
「それだけは本当にやめね?」
『ぇ゙ー、折角来たんだからぁ』
『お願いー!!』
そう言ってまるでへにょへにょという可愛らしい言葉が一番似合うような顔をしていた。
まぁ恋人の願いだ。聞いてやろう。
「⋯ぁーも、本当一回だけだかんな」
『やったぁー!!』
「ドリンクいる?」
『小柳くんが飲みたいやつ選んでいいよ』
「ぁー、分かった」
「頼んでくるから待ってて。」
『はーい』
「オムライス一つと、ココア一つお願い」
〘はーい、〙
〘めちゃくちゃ仲いいじゃん〙
「ぁ゙、そう?」
〘しかもすごい顔いい人だし〙
「俺の恋人だからな?取るなよ?」
〘友達の恋人なんて取らんわ。まず好きな人いるわ。〙
「ははっ、笑そーかよ」
〘運んでくから話して待ってて〙
「りょーかい」
「注文してきたよ」
『ね、その服尻尾ついてんの?』
「嘘、そうなん?」
『ついてるよ。』
「全然気づかなかった、まじかよ」
『今のうちに萌え萌えキュンの練習しときなよ』
「それ聞きたいだけじゃなくて?」
『いやいや』
「まぁ一発成功させるから遠慮しとく」
『ちぇっ』
「やっぱ聞きたかったんじゃん」
「⋯⋯⋯家で少しくらいならやってやるよ」
『⋯!ほんと!、忘れないからね』
「あー、言うんじゃなかった」
『ふふーっ、楽しみにするね』
〘お待たせしましたー、オムライスとココアです〙
「あ、早くね」
〘こんなもんでしょ〙
『わー、美味しそ〜』
「な、これ俺も食べていいの?さっき聞かれたんだけど」
〘あー、一応良いって言ってたよ〙
『お、そうなんですか!良かったぁ』
〘⋯あ、そういえば小柳くんの彼氏さんなんですよね!!〙
『っあ、はい。そうですよ〜!』
「あいつと同じこと聞いてるやん」
〘あんたが紹介しないからでしょーが〙
『あは、そうなんですか笑』
〘今度こいつの色んな事聞かせて欲しいです〙
『あ、是非是非笑、さっきの友達さんも含めてですかね笑』
〘やったー!〙
「俺の生命が脅かされてるって」
『大丈夫ですよ、生き返らせます』
「一回死ぬの確定なんやね」
〘ではごゆっくり〜、小柳くんもごゆっくり〜〙
「へーへー」
『良いね〜、素敵なお友達さんばっかり』
「あー、良い奴らだとは思うよ」
『小柳くんがそこまで言うならすごい素敵な人なんか』
「俺が普段言わないみたいな言い方するやん」
『実際そうじゃん』
「やめて、否定できない」
『笑笑』
『とりあえずこれ食べよ』
『ほら、俺の隣来て?』
「⋯⋯⋯⋯⋯」
『隣来て何も言わないのまじ?』
「ちょ、勇気ないから今回はお見送りで」
『メイド服着てるから価値あるんだよ、見送ってどうする』
「笑笑笑、ごめんて」
『ほら、一発成功させるんでしょ』
「まじで言うんじゃなかった」
「というかまずメイド文化にそんなこと言わせようとしたの誰??」
『メイド文化考え始めるのまじかって』
「仕方なくね?」
『ほら、嫌いなものは先に食べないと面倒くさくなるとの同じだから!!早く!!』
「そーじゃん、お前劇もあんのか」
『そうだよ、元気出さないといけない』
「はいはい、もえもえきゅーん」
『気持ちこもってない、もっかい』
「気持ちこもってないまじか」
『はーやくー』
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯まじ最悪」
「⋯⋯⋯⋯はぁ、もー⋯⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯⋯萌え萌えきゅん」
『まじ、ほんとやばい、まじで元気でた』
「もーむり、一生やんねぇ」
『だめだよ、家で少しくらいやってくれるんでしょ』
「もう俺家帰らない」
『嘘嘘、ごめんごめん』
『はい、一口食べな?』
「⋯⋯⋯⋯ん、うまい」
『⋯⋯⋯⋯⋯あ、ほんとだ。美味しー』
「ココア飲んだら?」
『一口だけ貰おうかな』
『⋯⋯⋯甘いね』
「ほんと?俺飲も」
「⋯⋯⋯ほんとだ、甘。美味し 」
『いいよ、俺あんま飲まないから飲みきって』
「まじ?分かった」
『オムライス本当うまい、誰が作ったんだろ』
「胃袋掴まれてるやん。浮気?」
『独占欲ありすぎね。浮気しないし。』
「独占欲高いのはお揃いな。」
『いやでも本当に美味しいんだよこれ』
「⋯嫉妬するよ、流石に」
『あはは、ごめんって笑』
『家帰ったら一杯好きって言ってあげる』
「そ、なら良いけど」
今言ってくれないのか、と我儘を言いたくなるがここは教室だ。
周りの奴らも居るし家で沢山愛されるとしよう。
『ほんと楽しかった〜、ご馳走様』
「なら良かったよ。」
『また今度メイド服買うから一緒に選ぼ』
「遠慮しとく」
『えー、じゃあ俺の好みで買っちゃうよ?』
「手伝うわ」
『そんなに俺の好み嫌か?????』
「お前の好みは変態なんだよ馬鹿野郎」
『えー、残念』
「⋯⋯⋯まぁ、劇凄かったら一回くらいご褒美あげてもいいけどな」
『え、なにそれ、ほんと?』
『まじで頑張るわ、』
「ん、頑張れ」
『よし、行くね〜』
「シフト終わったらすぐ行くからな」
『ん、待ってるね』
〘ん???変わろっか?〙
「は?」
『わ、びっくりしたぁ⋯』
〘劇でしょー?私見たくないしもうすぐシフト終わるんだから変わるよ〙
「え?まじでいいの?」
〘折角恋人さんと一緒に居れるんだからいいよ、行ってきな〙
〘まぁ服は着替えないとかもだけど。〙
「え?まじで助かる、さんきゅ」
『え〜!本当に有難うございます〜!』
『今度何でも教えてあげますね』
〘え、やった〜!〙
「なんか悪寒してきた」
『大丈夫??まぁどちらにせよ俺のジャージ着ときな。』
〘ま、楽しんで下さい〜!〙
「さんきゅー。行ってくるわ」
『ほんと有難う御座います〜!』
『そんな格好で行ったら危ない』
『絶対俺のジャージ着ててね』
「分かってるよ。」
俺と同じ洗剤の香りがするジャージを貸してもらう。
『髪短くしといたら?』
「あー、確かにそうするわ」
「⋯っふwww」
『?どうしたの』
「いやぁ、メイドの姿そんなに見せたくなかったかなぁって」
『だって可愛いんだもん、心配になる』
「そ、」
『じゃあ体育館で待っててね?俺準備しないとだから』
「うぃ。楽しみしてに待ってるわ」
『はーい、また後でね』
「ん、頑張ってな」
『ありがと』
体育館で待つこと数十分、
電気が消されカーテンも閉められ始め
劇が始まるのだ、と実感する。
さっきまで騒がしかった体育館も
どんどん静かになってきた。
大きな音が響き、会場から拍手が湧き上がる。
劇のナレーションが、会場に響く。
ーーーーーーー 〚ロミオとジュリエット。
2人の愛は色んな障壁に惑わされながらも熱く燃えるような愛だった。そんな2人の結末をご覧あれ。〛
幕が上がり、王子の格好をした恋人が目に入る。
美しく、それでいてかっこよさを持ち合わせる恋人に目が奪われる。
めちゃくちゃすごい演技してるやん、
という気持ちと恋人の恋愛劇を見せられて嫉妬をしないやつは居ないのか、と
色々な感情がせめぎ合うが
とにかく彼の演技に集中する。
{あぁロミオ、あなたは何故ロミオなの}
この言葉には色々な言葉が籠もっているなぁ、と劇を見ながら考える。
ロミオと一緒に居たいのに、ロミオの地位があるから何故ロミオという存在なのと
ジュリエットが問いかけてる、という意味だってあるだろうし、
ロミオを愛したくても障壁のせいで愛せないジュリエットの嘆きでもあるだろう。
{あなたが居ない生活なんて考えられない}
〚ジュリエットはロマンス神父に助けを求め、死を装う薬を飲む。〛
『ジュリエット、なぜ君は死んでしまったの』
『君がいない世界なんて、地獄のようだ』
『今迎えに行くよ、ジュリエット』
〚死を装った事を知らないロミオは、毒を飲んで自死した。〛
{なんで⋯、!なんでロミオがこんな事に⋯、!}
〚ジュリエットは自死したロミオを見て泣き崩れ、ロミオの短剣で自死した。〛
〚その後両家は自分たちの過ちを悟って和解しあった。〛
ナレーションが終わり、拍手が沸き起こる。
中にはお似合いだー!!なんて飛び交う声も出てきて少し嫉妬をする。
〚皆様、長らくの間のご静聴有難う御座いました。ジュミエット役、ロミオ役、その他登場人物を演じた生徒、舞台の装飾等や衣装作りを担当した生徒、この劇に関わった全ての方にもう一度大きな拍手をお送り下さい。〛
周りの拍手の音に圧倒されながらも
自分も拍手を送る。
その後退場のアナウンスが流れて、
ぞろぞろと退場していく生徒や保護者達。
俺はコンビニに行った時の言葉を思い出して舞台裏に向かう。
舞台裏を覗くとイッテツが居て、
声をかけてみる。
「イッテツ、お疲れ様」
〈わ、ロウくん!〉
「星導ってどこ居る?みんな退場したら舞台裏来てって言ってたんだけど」
〈あれ?さっきるべくん居たんだけどな〉
『⋯⋯⋯⋯⋯わっ!!!』
「〈ぅ゙わ”ぁぁぁっ”!!!〉」
『ちょ、二人とも驚きすぎ笑笑笑』
「いや流石にびっくりするだろ」
〈急に驚かすのやめてぇ⋯??本当に心臓止まるから⋯⋯〉
『ごめんごめん〜』
〈あ!!、俺片付け手伝わないと行けなかったんだ⋯ごめんね!また後で話そ!〉
『あ、はーい』
「頑張れ〜」
「お前は手伝わなくていいの?」
『主役だから疲れるだろうってやらなくて良いって言われた』
「まじかよ笑笑笑」
「で、来たけど何だったの?」
『いやぁ、小柳くんにちゃんとこの格好見せとこって思って』
「あーね、良いやん。めちゃくちゃ似合ってるよ」
『やったー、嬉しい』
「かっこいいしな。」
『んふ、そう?』
『ありがと。』
『劇どーだった?』
「いやめちゃくちゃ凄かったよ」
『ほんとー?』
「主役凄かったやん」
「思ったより凄くてびびった」
『そりゃ練習したもん』
「なんでそんな練習したの?」
『小柳くんにかっこいいって言ってもらうためだよ』
「ほんとかよ」
『ほんとほんと。沢山かっこいいって言って』
「かっこいいよ」
『わー、うれしー』
「棒読みじゃねぇか。」
『あ、バレた』
「てか普通に密着する場面多いのな」
『まぁ昔の話だしね』
「あっそ、相手に口説かれなかったの?」
『はは、嫉妬してんじゃん。』
「口塞ぐよ??」
『ごめんって』
『まぁ主役に選ばれた理由でもあるんだけど』
『今回の主役恋人が居る同士でやってるんだよ』
『その方が気持ち分かるだろうしなんかあったとき恋愛関係にならないだろうって』
「⋯は?まじ、そうなんか」
『わー、嫉妬しちゃってたのー、ほんと可愛いー!』
「口殴るよ??」
『こっわ。ごめんって』
「てかめちゃくちゃ考えられてんのな」
『いやぁ演劇部の人が本当にうるさくて⋯』
『しかもイッテツも後押ししてくるから逃げられなかった』
「あは、そうだったんか」
『まぁだからジュリエット役の人と恋人の話沢山したってのだけ伝えとく、後で言ったら殺されそうだし』
「あ、それいま言っても殺すね」
『今から入れる保険って⋯』
「無いから諦めて」
「その衣装脱がなきゃじゃないん?」
『うん、脱がなきゃだけどこれで小柳くんと文化祭歩きたい』
「え、無理。目立つやん」
『即答すぎるじゃん、泣くよ?』
「まじで言ってんのぉ⋯⋯?」
『まじだよ。』
「⋯仕方ねーな、少しだけだぞ」
そう返事をすると笑顔になった彼が俺のことをお姫様抱っこしてきた。
いやいやいくら王子役とは言え
俺ジュリエットじゃないから。
「おいおいそれは聞いてない、降ろせ」
『えー?本当に嫌なら蹴り飛ばしてー?』
「蹴り飛ばすのは流石に無理だよ」
「体育館出たら降ろせよ、じゃないとご褒美もなんもねぇからな」
『えー、残念ー!仕方ないなぁ』
「こっちのセリフだよ馬鹿」
そう2人で笑いながら体育館を出た。
『なんか行きたいクラスある?』
「特に無いけどなんか食いたくね?」
『あー、それは分かる』
結局その後文化祭終了まで彼に振り回された。
『はぁ”ーーーー!づかれだー!』
「だな。足くそ痛い」
『明日こんなんで後夜祭出来るんかな』
「最悪ブッチっしょ」
『まー確かにね、1.2年やってるし』
「とりあえず風呂入る?」
『だねぇー、頼んでも良い?』
「ん、了解」
『片付けたら軽食用意してくるから』
「さんきゅー、」
軽く食べ腹を満たし、2人で風呂に入った。
『あ”ぢー、アイスあったっけ?』
「確かあった」
『小柳くんも食べる?』
「あー、食べるわ」
『りょーかーい』
ソファに座って彼を待つ。
ひんやりとした感覚が首を刺激する。
「っわぁ、つめた」
『はい、アイス』
「ん、さんきゅー」
『甘いし冷たぁ⋯、』
「頭痛くなりそ」
『あー、確かに』
「えまって?もう食べ終わったの?」
『暑すぎて』
「早すぎん??人生で一番びっくりした」
『まじかよ、それは流石にダウト』
「なんでわざわざダウトって言うんだよ、嘘って言えよ」
『あ、そこ?笑』
「ん、美味かったわ」
『いうて小柳くんも食べるの早いじゃん』
「そう?」
『⋯ぁ゙ー、ほんと疲れた』
そういって座ってる俺の足の上に頭を乗せて寝転ぶ。
今日くらいは嫌がらないであげよう。
「はは、お疲れ」
『小柳くん癒してよ』
「何したらいいの」
『キスして』
「⋯ん、ほれ」
『まじでするじゃん、何、デレデレすぎない?』
「うっせぇ」
『じゃあもっかいキスしてー』
「はいはい⋯⋯」
「⋯はい、これでいいだろ」
『ん、充分』
『ね、しよ?』
「⋯⋯良いけど、明日もあるから程々にしろよ」
『やったぁ、小柳くん沢山リードしてねぇー、』
「それは聞いてない」
『良いじゃん、ご褒美ちょーだい』
「⋯はいはい、仕方ねぇなぁ」
結局好きなのは、王子様の彼なんかじゃなくていつもの彼だ。
そんなことを思いながら、3回目のキスを彼にする。
『⋯明日学校行けないかもね』
「⋯ま、それでもいいよ」
「⋯いーよ、激しくして」
『やったぁ、沢山噛んじゃおー』
「首は程々にしろよ」
『はいはい』
『どうする、姫みたいに扱ってあげようか』
「あー。ちょっとはそうして」
『分かったよぉ、俺だけのお姫様?』
「めっちゃキザなこというやん」
『なに、やだ?』
「ううん。大好き」
『そ、ならよかった』
「俺のこと好き?」
『勿論。大好きだよ』
「⋯⋯そ。俺もだよ」
『今日凄い可愛いじゃん。どうしたの?』
「なに、いつもは可愛くない?」
『いつもに増して可愛い』
『なんかあった?』
「⋯⋯⋯⋯さーな。」
劇を観てた人達も、
彼のこんな顔なんて知らないだろう。
それで良い。俺だけの王子様なのだから。
ジュリエット役の人にも友達にも嫉妬しまくったたのは内緒。
ーーーーーーーfin
くそ長い&遅くなって本当にすいませんでした
多分おまけ(番外編)出します、楽しみにしてて下さい
コメント
8件
ぁぁぁぁぁ!!!本当に尊いです!二人とも結局嫉妬深いの好きです🫶🫶本当に神すぎます😭😭😭💕
うわぁ😭😭天才すぎます😭😭 学パロほんっっっとに大好きなのでめちゃくちゃ嬉しいです🙏🏻 神作品をありがとうございます🩷