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朝、能力者たちが住む家で
ひまり「ねぇ〜まだ〜?ひまり、朝シャン派なの!」
れいか「ちょっと!私が一番って言ったでしょ!」
りこ「はいはい…わがまま姉妹は並べ」
れあ「どんだけお風呂に命かけてんの…」
ひでゆき「よっしゃ!俺一番!
するとあやねが絵の具でバツを描く
あやね「ここは女子優先ね」
ひでゆき「は!?なんでだよ!」
つかさ「残念だったね!ひで!」
あやね「だまれつかさ!あんたの「仲間をつくる」っていう能力は役に立たないじゃない。言われたくないわ」
するとあやねはつかさの頭を殴る
つかさ「いってぇ!何で殴るんだ!」
りゅうき「やっぱ朝の風呂は最高!」
れいか「はぁ?あんたが一番だったの?私の意見が通ってないじゃん!」
ひまり「うるさいなぁ…」
するとひまりは補聴器のダイヤルを回した
ひまりの補聴器は音の大きさを変える
りゅうき「ああああ!鼓膜がキュウリィィィィ!」
れあ「あはは!りゅうき何しゃべってんのかわかんねぇ!」
りこ「口パクしてんの?」
すいれん
(困った笑顔で)
「まぁまぁ、みんな落ち着いて!今日は、パンケーキだよ!」
みんなが一斉にダイニングへ向かう
(ダイニングには焼きたてのパンケーキの山があったはずが、ほとんど残っていない)
ひでゆき
(皿に残った数枚のパンケーキを見て)
「な、なんだってぇええええ!!? パンケーキが……パンケーキがないじゃねえか!!これじゃあ、俺の今日の打席、ヒット打てねぇだろ!」
りゅうき
(耳を押さえながら、かいとを指差す)
「犯人はこいつだ!俺のキュウリを食った奴は、パンケーキも食うに決まってる!」
かいと
(まだ透明になりかけで、口元にパンケーキのクリームをつけている)
(モグモグ)「へへ……見つかっちゃった。」
ともか
(冷静に、キッチンタイマーを見ながら)
「状況から見て、かいとくんが透明化能力を使って、ほぼ全て消費したと推測できるわね。彼が大食いであることも考慮すれば、ごく自然な結果よ。」
れいか
「私のパンケーキがぁあああ!許さない!私の意見では、かいとは今日一日ご飯抜き!」
ひまり
(わがままに)
「私もー!うるさいから、かいとの胃袋の音、消しといてあげる!」
かずき
(小さい体で、残ったパンケーキを大事そうに持っている)
「(心の声:みんな、パンケーキ好きだなぁ……)」
たつき
(こうきを睨みながら)
「ほら見ろ、こうき。お前の不摂生な食生活の縁が、かいとにも伝染したんだ。」
こうき
「はぁ!?俺のせいにするなよ、たつき!が朝からそんなブスッとしてるから、パンケーキも萎んだんだろ!」
すいれん
(笑顔で)
「もう!喧嘩しないの!大丈夫、ホットケーキミックスはまだあるから!りゅうき、念動で泡立て器回せるかな?」
りゅうき
(渋々)
「おうよ!キュウリ食ってねえから力出ねえけどな!」
船の汽笛の音、潮騒。不穏な低い唸り声)
夜。佐世保港の埠頭。複数の小型悪霊が、貨物船の影やコンテナの隙間に潜んでいる。能力者たちは、二手に分かれて索敵している
ゆうな
(地面にしゃがみ込み、数匹の野良猫に話しかけている)
「ねぇ、みんな。もっと奥にもいるって?うん、わかった!ありがとうね!」
(猫たちがニャーニャーと鳴き、コンテナの隙間を指す)
みさき
(猫たちの指す方向を見て、無線に)
「Aチーム、こちらBチーム!コンテナエリアの奥に3体確認!みさき、いきます!」
みさき、自分の体を急激に縮小させ、手のひらサイズになる。そのままコンテナの隙間にスルスルと入り込んでいく
かずき
(みさきが小さくなるのを見て、目を輝かせる)
「すげー!みさきちゃん、ちっちゃくなった!俺も行こ! 」
すいれん
(心配そうに)
「かずき!無理はしないでね!」
(Aチーム側。貨物船の陰から、小型悪霊がひまりに奇襲を仕掛ける!)
悪霊(小型)
(低い唸り声を上げ、ひまりに飛びかかる)
ひまり
(悪霊の存在に気づかず、補聴器をいじりながら不機嫌そうに)
「もー!この補聴器、聞こえにくいんだから!ちゃんと聞こえるようにしてくれないと、わがままになっちゃうんだからね!」
れあ
(ひまりの近くにいたが、間に合わないと見て舌打ち)
「チッ、やべぇ!」
ひまりは悪霊の存在に気づかないまま、イラつきながら補聴器のダイヤルをマックスに上げる。その瞬間、彼女の能力が暴発!
ひまり
(意図せず、耳元で)「ンアァアアア!! )(自分の耳元で、彼女の能力で増幅された大音量が響き渡る。悪霊もろとも、周囲の空気がビリビリと震えるほどの爆音!)**
悪霊(小型)
(ひまりの耳元で突然の爆音に、耳(もしあれば)を抑えるかのように悶絶し、苦悶の叫びを上げる!体が黒い煙となって崩壊し始める)**
ひまり
(呆然と、自分の補聴器を見る)
「あれ?直った?うるさくしすぎたかな?」
れあ
(呆然と、爆散した悪霊を見る)
「……マジかよ。あのワガママが、まさかの一撃必殺……?」
(Bチーム側。倉庫内部で、みさきが手のひらサイズで悪霊を見つけ出す)
みさき
「見つけた!よし、ここからよ!」
(みさきは、自分の近くにあった小さな釘を見つけ、それに触れて一気に巨大化させる!巨大化した釘が悪霊に突き刺さる!)
悪霊(小型)
(叫び声を上げる)
みさき
(得意げに)
「ふふん、私の小ささも、能力にかかれば武器になるのよ!
(その時、別の」小型悪霊が、地面に落ちたかずきに気づき、彼に向かって迫ってくる!)
みさき
「かずき、危ない!」
ゆうな
(無線で叫ぶ)
「かずきくん!その場の石を掴んで、地面に突き刺して!その石、私が応援するから!」
かずき
(慌てて近くにあった小さな石を拾い、震える手で地面に突き刺そうとする)
「え、えっと…これでいい!?」
すいれん
(無線から、優しい声で)
「かずき、大丈夫!みんなが見てるよ!」
ひろふみ
(Aチーム側で、無線からのかずきの心の動揺を察知する)
(心の声:不安と、かすかな期待……。これは、彼の成長の機会になるか)
ひでゆき
(無線に叫ぶ)
「かずき!その石、野球で言うなら魔球だ!思いっきり投げつけろ!いや、刺せ!」
かずき
(ひまりの爆音で鼓動が力強く感じられ、ひでゆきの励まし、ゆうなとすいれんの応援も相まって、体に力がみなぎるのを感じる)
「え?あ…まぁやってみるか…」
(かずき、小さな石を握りしめ、地面に渾身の力で突き刺す!彼の能力「飛行」は物理的な力を伴わないはずだが、不思議なことに石が地面に深々とめり込み、悪霊の足元にヒビが入る!)
悪霊(小型)
(ヒビに足を取られ、体勢を崩す!)
みさき
(すかさず、ヒビが入った地面に触れ、硬度を最大限に高める!悪霊の足が地面に縫い付けられる!)**
「動けないでしょ!終わりよ!
(Aチーム側)」
ともか
(冷静に、時計を見ながら)
「悪霊の反応速度が落ちたわね。チャンスよ。
あやね」
(筆を振り、悪霊の視界を真っ暗に塗り替える)
「くらえ、闇色の呪い。」
かれん
(悪霊が混乱しているのを見て)
「よし、この隙に!お前は、もう終わりだ」!
(かれんの言葉が悪霊の精神に直接響き、さらに混乱させる)
たつき
(悪霊の体に伸びる黒い縁を断ち切るように、掌を振る)
「……邪魔だ。」
こうき
(こうきが断ち切った縁の先に、仲間たちの攻撃の縁を繋ぎ合わせるように、掌を振る)
「……繋がれ!」
(こうきとたつきの能力が、皮肉にも悪霊の体の一部を崩壊させ、仲間たちの攻撃を正確に誘導する)
たいち
(悪霊の頭上に、小さな雷雲を出現させる)
「……消えろ。」
(雷雲から放たれた稲妻が悪霊に直撃する!)
(SE: 爆発音、悪霊の断末魔)
悪霊(小型)
(全身が黒い煙となって、消滅していく)
ひでゆき
(バットを構えたまま)
「よっしゃぁ!ナイスゲーム!みんな、最高の連携だったぜ!」
(だが、その直後、ひでゆきのバットが、何もない空中でカキン!という音を立てて折れる)
ひでゆき
「え?俺のバットが……!?」
れあ
(遠くから、毒舌)
「だーから言っただろ、ひで。お前の能力、使いすぎると周りの物まで巻き込むんだって。」
りゅうき
(疲れ果てた表情で、地面に座り込む)
「はぁ……。もう疲れた。キュウリ食いてぇ……。」
すいれん
(笑顔で駆け寄り)
「みんな、お疲れ様!素晴らしい連携だったね!……でも、この後、お風呂とご飯の順番、どうしようか?」
(全員、顔を見合わせる。疲労困憊の顔に、再び共同生活の戦いが始まるという諦めと、ほんの少しの笑みが浮かぶ)