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これはwrwrdの二次創作です。ご本人様には関係ございません。
そしてこれは腐ってる作品となっていますので苦手な方は今のうちにお引き取り下さい。
今作は呪鬼の鬼ロボとらだお先生の話です。
なんでも大丈夫だという方は、どうぞお進み下さい。
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初めてその人を見た時、まるでひび割れたガラス細工のような人だと思った。
今にも壊れそうで儚く綺麗な人。
どこか諦めたように暗い深海のような瞳は見ているだけで引きずり込まれそうで、危うい雰囲気を出していた。
その人を見たら心臓が喧しく存在を主張するように速く動いて、頬が紅潮し胸を何かが満たしていった。
それを言ったらきっと周りは恋だと言うだろう。
だけど、これはそんな甘酸っぱく清いものではない。
「先生。」
いつも何かから逃げようと目を逸らそうとしている貴方。
僕と兄さんを度々重ねては辛そうにしている貴方は僕だけしか知らない。
これは恋なんかではない。
子供の我儘な、あの玩具をどうしても手に入れたいという気持ちに似ている何か。独占欲に近いのだ。
目の前に居るのは猿轡をされ飼育小屋に閉じ込められた猿山らだ男先生。
この人はずっと逃げたかったのに結局捕まってしまってなんと哀れなのだろう。まぁ、捕まえたのは自分なんだが。
体育教師で鍛えられた腕も今の自分にとっては抑え込むなんて容易い。
元々の性格もあるが先生を思ってつけた筋肉は小学生の頃よりも遥かに強くなっていた。
本来なら兎が居るはずの飼育小屋には先生が居る。
でもあながち間違いではないのかもしれない。本当は寂しがり屋で脆く繊細な先生は兎と一緒だ。
だからこれからは、俺がずっと傍に居て寂しくないように毎日遊んであげる。
「…ん、」
少し呻き声を上げたかと思うと、先生の瞼がピクリと動きやがてその深海のような瞳を覗かせた。
やっと起きてくれた事に喜びを覚えながら先生に近寄る。
まだ状況を理解していないようで周りを見渡してから自分の姿を視界に入れるとその瞳は驚きと困惑。そして恐怖に染まった。
「は、?ろぼた…?な、なんひゃよこれッ!」
猿轡のせいで上手く喋れない先生は魅力的で、喋ろうとする度に唾液が滴るのは酷く唆った。
一歩、また一歩と近寄る度に体を捩らせ逃げようとするのはもっと虐めたいと思ってしまいゾクゾクと良くないものが背中を駆け抜ける。
「先生。」
猿轡のせいで今は出来ないが、キスが出来そうな程に顔を近づけて優しく呼ぶ。
だけど先生はその目に殺意をこめて突き刺すように睨んでくるから、つれないなと小さく笑みが零れた。
「これからはずーっと一緒ですよ。先生の嫌なもの全部俺が片付けてあげます。寂しい思いも怖い思いもさせません。だから、俺の愛に溺れてくださいね♡」
甘く溶かすように愛を囁く。俺の愛で先生が溺死してしまえば良いと思ってしまうほどに、俺の先生に対する愛は重く大きかった。
「い”ッ!」
「んふ、こんな物もう要らんでしょ?」
先生の薬指から銀色に光るそれを取って、代わりに自分がリング状に歯型を付ける。
血が滲んだのを舐め取れば、ビクリと怯えたように体が跳ねていてそれすらも可愛いと思ってしまった。
「先生。夜はまだまだ長いで♡」
「は?ッや、やめ!」
朝の訪れない学校。
可哀想な先生は昔も今もこれからも、自由なんて知らないまま。
嗚呼、でも自由なんて無くていい。俺の愛さえあればええんやから。
ね、そうでしょ先生?
動かすのをやめないまま耳元で低くもっと引き摺り込むように囁けば、涙と俺のでグチャグチャになった先生が可愛らしく苦しそうな声でもっと、なんて言う。
俺の愛に甘く溶けて溺れてる先生は酷く愛おしい。
「大好きやで、先生♡」
夜が2人だけを閉じこめた。