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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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キ「こいつは…」

咲夜「驚きました?」

咲夜「幻符『殺人ドール』」

その時、キラーが見た光景は、空中で跳ね返り、相手の息の根を止めようとするナイフだった。

咲夜「宙を舞うナイフと言うのは、在り来りですが、宙を踊るナイフは見た事ありますか?」

キ「どういう意味なんだ?それって?」

咲夜「舞うとは決められた場所に、決めれたタイミングで飛ぶこと、しかし踊るというのはそれぞれの個性を出し、相手を倒さんとするナイフなんです。」

咲夜は、一つ一つ丁寧に説明する。

が、それはナイフが反射し、キラーの生命を仕留めに行く理由にはならなかった。

キ「はっ、戦いづらい、相手だ。」

そう言って、キラーはナイフを避け続ける。

咲夜「ご冗談を、戦いやすい相手と言うのは、弱い相手の事を指すんですよっ!」

そう言って、咲夜は、さらにナイフの追撃をいれる。

キ「その通りだなっ!」

そうして、キラーは自分のナイフで昨夜のナイフを弾きながら、骨、ブラスターで牽制を行った。

それから、


咲夜「さて、どのくらい経ったでしょう?」

キ「さてな。」

あれから数十分の間、2人は戦い続けていた。

咲夜「そろそろ疲れてきてますね?」

キ「あぁ、少しな。だが、それはお互い様だろう?」

咲夜「そうですね。」

互いに平気を装っているが、その額からは汗を零し、身体も思うように動かない状態だった。

咲夜「終わりは近いようね。」

キ「ここからがターニングポイントだ。」

そう言って、お互いナイフを持ち近付く。

最後の斬り合いに入ろうとした、

次の瞬間、

咲夜「やっぱり、やめとくわ。」

そう言って、咲夜が背を向ける。

キ「どういう事だ?オレが殺意が無くなったら殺さないような甘いヤツに見えるか?」

これにはキラーの頭にも困惑がよぎる。

咲夜「あら、勘違いしてもらったら困るわ、あくまでも、『私がやる必要が無くなった』だけよ。」

キ「そいつは、どういう意味だ?」

???「私が…相手をするという意味ですよ。」

そう後ろから声がしたのだ。

キ「お前は…」


妖夢「魂魄妖夢、貴方を…斬る者よ。」

そう私、魂魄妖夢だ。

キ「お前さん、まだ立つのか、また友達の為にか?」

妖夢「あぁ、そうだ!友と誇りの為に、私は必ず貴方を斬る。」

本当は1人で勝つつもりだった。

だが、私はまだ弱い。

今回は咲夜さんの力を借りてしまった。

そのお礼もしなくてはいけない。

だが、この勝負だけは譲れない。

私がやらなくてはいけない。

この刀と魂魄の名を掛けて。

妖夢「終わらせましょう。この一撃に全てを掛けます。」

キ「付き合ってやるぜ。その一撃に、」

お互い武器を構える。

これが最後だ。

妖夢「コォォォ……」

目を閉じ、深く呼吸する。

今の限界を超える為に、私の身体は常にボロボロで、思うように動かないから、

勝つ為には己の限界を超える必要がある。

深く、深く瞑想する。

1番良い時を狙うんだ。

キ「さぁ、終わりだ。」

キラーがナイフを振るおうとする。

まだ、まだだ、寸前まで引き付けるんだ。

攻撃の時、必ず隙が生まれる。

そこを狙うんだ。

………今しかない…!

妖夢「かぁァァァ!!!」

キ「なっ!?」

«シャキーン!!»

その時、敵を斬る音がした。

キ「ハ、ハハ、オレの負けだな。」

身体を斬られ、吐血までしているキラーがそう笑う。

妖夢「えぇ、そうです。あなたの負けです。」

そう言って刀を鞘にしまう。

キ「トドメ、刺さないのか?」

妖夢「刺す必要が無いと、判断しました。」

キ「へ、そうかよ。」

キ「……勘違いはすんなよ?」

妖夢「何がです?」

キ「この勝利は、お前さんのもんじゃない。お前さんの意識が戻るまで、言葉通り時間稼ぎを続けた、あいつのおかげで出来たものだ。」

妖夢「えぇ、分かってます。これは咲夜さんのおかげである勝利です。」

キ「へへ、そういう事だ。」

そうして、会話は終わった。

そう思っていた。が、

キ「あともう1つ、」

妖夢「何ですか?」

キ「オレはな、今の今まで、色んなやつを殺してきた。」

妖夢「……」

キ「だから、逆に攻撃されるなんて事も何度もあったが、」

キ「初めてだったんだ。痛みを感じたのは。」

妖夢「…」

キ「もう長い間、何も感じなかったオレが、初めて痛みと、負けを実感したんだ。」

妖夢「…」

キ「オレは何故かそん時、懐かしい感覚に襲われたんだ。ずっとずっと昔の感覚だ。」

妖夢「あなたは……」

キ「へへへ、何でだろうな?まぁ、」

キ「ありがとな?オレを斬ってくれて。」

そう言って、キラーは、キラー『サンズ』は、姿を消した。

死んだのではなく、逃げたのだろう。

だが、もう幻想郷で悪さをする事は無さそうだ。

咲夜「結局、本当の中身は変わりきれなかったって訳ね。」

咲夜さんが、そう話しかけてくる。

妖夢「そうですね。彼も『サンズ』さんだったのでしょう。」

まぁ、そんな事を考えても、もう彼はここに居ない。

今できることは、

妖夢「待ちましょうか、こんなボロボロな状態で行っても、邪魔になるだけでしょうし。」

咲夜「そうね、そうしましょう。私も疲れたわ。」

妖夢「本当にありがとうございました。」

咲夜「このくらいは安いわよ。」

妖夢「ありがとうございます、それじゃあ、」

今も幻想郷を守ろうと、戦っている人達が無事に勝てるように、


妖夢「あとは頼みましたよ霊夢さん達。」

咲夜「後は頼みますよお嬢様達。」

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