【冒頭モノローグ】※敦視点
希望は、いつも誰かの絶望の隣にある。
その希望を守るために、僕たちは戦う。
この街が、誰かの愛でできているなら――僕も、命でその想いを繋ぐ。
【場面:ヨコハマ上空・ヘリ内】
太宰の指示で敦と芥川が緊急出動。
情報局から乱歩&ポオに“異能暴走の兆候”が出ていると報告を受け、ヘリから廃都へ向かう。
敦(不安そうに)
「ポオさんも乱歩さんも、無事だといいけど……」
芥川(冷静に)
「我々が向かうべきは“真実”だ。情に溺れるな、中島敦」
太宰(通信越し)
「さて、敦くん。感情を捨てるのもいいけどね……“大切な人を守りたい”と思う心も、力になるよ」
【場面:地下遺跡・崩落区域】
乱歩とポオは、黒翼の“再編幹部”クロウに追い詰められていた。
クロウ(低く不気味に)
「君たちの“絆”こそが、この世界の歪みの根源だ。ならば、壊そう。全てを」
彼の異能:
《観測拒絶(インビジブル・ノウィング)》
→ 周囲に“干渉されない空間”を発生させ、敵の行動を“否定”する領域。
(例:攻撃が当たらず、存在が視認できず、計算すら不能)
乱歩(苦しげに)
「……この空間、俺の“超推理”が通じねぇ……!」
ポオ(幻影で応戦)
「幻想も歪んで崩れる……“見えない”って、こんなに怖いんだな」
【敦&芥川、乱入】
突然、遺跡の天井を突き破って、敦&芥川が降下。
敦(叫ぶ)
「乱歩さん!ポオさん!僕たちが来ました!」
芥川(黒獣を構え)
「即座に構えろ。ここは“見えざる領域”だ」
クロウ(興味深げに)
「ああ、“白虎”と“羅生門”……宿命の並立。君たちにも“破壊の資格”はある」
【連携戦闘:クロウvs敦&芥川&乱歩&ポオ】
1対4でも、クロウの“干渉拒絶”領域はあまりにも強い。攻撃も推理も幻想も打ち消される。
敦(悔しげに)
「攻撃が届かない……!異能でさえ跳ね返されるなんて……!」
ポオ
「彼の空間では、“思考そのもの”が妨げられる。」
クロウの“観測拒絶”は、あらゆる干渉を拒む異能。
攻撃・視認・分析――全ての“行動”を否定する。
だが――
【布石:ポオの幻想発動】
ポオ(震える指先でノートを開きながら)
「見えないなら……“見えたことにすればいい”。これが僕の幻想(ストーリー)だ」
異能《幻写世界(レプリカ・ノヴェル)》発動
→ ポオがクロウの“不可視空間”の中に、自らの記述した“観測可能な物語”を挿入する。
クロウ(わずかに動揺)
「ほう……“フィクションが現実を上書き”するか。厄介だな」
乱歩(目を見開く)
「これだ……今なら“推理”が通る!あいつの領域は“完全”じゃねぇ……!」
【逆転の戦略:乱歩の超推理 × 芥川の羅生門】
乱歩(手を振りながら)
「黒スーツ!お前の“羅生門”、この座標に打ち込め!」
芥川(憮然と)
「……無謀だが、承知した」
羅生門:逆断演出
→ ポオが“物語に記した軌道”に沿って、クロウの空間内に“不可視を貫く”一撃を再現。
クロウ(初めて呻く)
「ぐっ……貫通された……?いや、これは……演出による“偽の痛覚”……!」
乱歩(笑いながら)
「お前が“現実”を拒絶するなら、こっちは“嘘の現実”で殺すだけだ!」
【フィニッシュ:敦の白虎覚醒】
乱歩とポオの“幻想現実構成”により、一時的にクロウの空間が破れた。
そこに飛び込む白い閃光――
敦(叫ぶ)
「あなたの“正しさ”が誰かを泣かせるなら、僕は――牙を剥く!」
異能:月下獣・白の最終形態
→ 白虎が“観測拒絶”を“存在ごと貫通”する唯一の力、“無限反射光(ミラー・ハウリング)”を発動。
クロウ(苦しげに)
「“光”……か。唯一、私の拒絶が届かぬもの……!」
【最終一撃:乱歩+ポオ+敦のトリプル決着】
乱歩:空間座標と敵の反応予測
ポオ:物語に“その結末”を記す
敦:その“終わり”を現実にする刃となる
乱歩
「オチは決まってる。お前は、“この物語”のラストボスだったってな!」
ポオ
「――そして、敗北して消える。これが、君の“観測された未来”だ」
敦(白い爪を突き立て)
「さようなら、“見えない絶望”――!」
【クロウ、完全崩壊】
クロウ(静かに崩れながら)
「……ならば、“次の災厄”が君たちを迎えるだろう……それでも、“愛”を選ぶか?」
敦(きっぱり)
「うん。何度でも」
エピローグ:断章と未来の終わりに(再収束)
【病室・再び】
乱歩(ベッドの上で天井を見上げ)
「終わった……はず、だよな」
ポオ(椅子に座り、ノートを閉じながら)
「終わりなんてないよ、物語には。でも――このページには、君がいる」
乱歩(目を伏せて)
「……じゃあ、この物語、最後に“キスシーン”くらい入れといてくれよ」
ポオ(赤面しつつ)
「……もう、入ってるよ。僕の心の中に」
【白い光が差す、静かな未来】
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