💧「よし!今日はここまで!」
🥂「各自練習よろしくね〜」
相田「はい!」
🗝「ッス!」
佐藤「はーい!」
ローレンはそそくさとベースをケースに放り込み、帰る準備をする。
🗝「お先〜」
ドアに手をかけようとした瞬間、ドアがガっと横に動く。
ローレンは猫のようにビクッと身体を震わす。
🎲「ローレン、ゲーセン行こ。」
葛葉はローレンに視線を合わせ次に部室内に佐藤が居ることを確認し目を向ける。
わざと見せつけるようにローレンのベースを持ち、彼氏ズラを漂わせる。
🗝「くっさん別に俺のベース持たんでも。」
🗝「あと、いきなりゲーセン??」
🎲「っそ!ローレンが俺にお礼したいらしいから、付き合って。」
葛葉はイブラヒムと不破に視線を向ける。
葛葉にローレンが「お礼をしたがっている」と伝えたのはイブラヒムとふわっちだ。
🗝「w自分で言う?もちろん付き合うけどさ。」
そう言いローレンは葛葉の後を着いて行く。
イブラヒムは横目で佐藤を見ながら、少々葛葉に呆れる。佐藤は平常心を保ちながらも機嫌が悪そうに部室を出ていく。
🗝「くっさん!なんでゲーセン?」
ローレンと葛葉は駅に向かい電車に乗る。
🎲「一緒に格ゲーやりたくて…」
🗝「俺格ゲーめっちゃよわよわよ?!」
ガタンゴトン
ガタンゴトン
電車に揺られながら二人はゲームセンターの最寄り駅まで向かう。
🗝「そういえばくっさんって医学部志望なの?」
🗝「イブとふわっちが言ってた。」
🎲「うん。まぁ…」
あいつらベラベラ喋りすぎだろ。葛葉が心の中で握りこぶしをつくる。
🗝「俺の母さんも医師でさ、やっぱ誰かを救う仕事ってかっこいいよな!」
心の中で作った握りこぶしが段々と形を崩していく。
🎲「……もし俺が医学部合格して医師なったらローレンかっこいいって思う?」
葛葉はかっこいいと言われたくてかなり踏み込んだ質問をしてみる。
🗝「当たり前だよ!でもくっさんがお医者さんになったらかなりモテそう。」
ローレンはそう言い、電車を降りる。
ゲーセンってこっち?そう指を刺した方向に葛葉は首を振りこっち。とローレンの手を引く。
🗝「…くっさんずっと前から思ってたんだけど俺、手を繋がなくてもちゃんと着いて行くし
ベースぐらい自分で持てる。」
ローレンは疑問を含みながら葛葉に問いかける。
🎲「俺がそうしたいから、してんの」
🗝「…なるほど」
これでも葛葉は好きな子にアタックをしているつもりだが一向に効果を感じられない。叶が言っていたことを思い出しながらゲーセンに向かう。
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