誤字脱字注意
史実あり
僕たち兄弟はとても仲が良い
陸にぃと海にぃはよく喧嘩をするけど
それでも家族を想ってくれる
ある日僕は上官から重大な任務を引き受けた
米国軍の戦艦への特攻
その言葉を聞いた瞬間
頭が真っ白になって 視界が歪んだ見えた
陸にぃと海にぃにそのことを話す事なく
特攻する日を迎えた
僕が乗っている機には発信機がついている
その発信機を使用して状況を伝える
・・・・・・ ーーーーーー …………
モールス信号の音が途絶える
僕の機体は戦艦の真ん中を貫いた
ぶつかった時機体から身体が投げ出された
その時 米国兵の顔が一瞬だけ見えた
すごく 顔色が悪かった
天地がひっくり返ったかのように身体が宙を舞う
僕は目を閉じ 深い海の底へと落ちていった
海の底は暗くて冷たかった
次に目を覚ました時 僕は家の前に居た
でもよく見ると足が透けている
嫌でも死んでしまったことを実感させられる
でもこれでやっと 家に帰ってこられた
そう思い 家の中に入ろうとすると
陸にぃの泣き声が聞こえた
中に入ってみると 陸にぃは蹲って
「 なんで … なんで空が … 」
苦しそうに掠れる声で唸るように言葉を紡ぐ
僕は陸にぃをそっと抱いた
僕の目の奥が熱くなって
ポロポロと涙が溢れた
僕はそれからずっと2人の近くに居た
でも 陸にぃが狂ったように
米国兵を殺しに行くところを見ると悲しくなった
僕が死んだせいで 陸にぃがおかしくなった
その後まもなく 陸にぃも死んだ
米国兵から海にぃを護った
僕は必死に叫んだ
【 ねぇ …! 陸にぃ 死なないで ! 】
僕の声は 宙に溶けていく
陸にぃは海にぃの頬に手を置いて
優しく笑っていた
そして 口を動かした
僕には なんて言っているのか聞き取れなかった
次の瞬間 陸にぃがガクッと脱力した
【 ッ … 陸にぃ ! 起きて ッ !!
海にぃを独りにしないで … !
ねぇ … ! 陸にぃ … !
起きてまた海にぃを抱きしめてよ … !
また 笑っ… 】
嘘 … だ ………
なんでこっち来ちゃったの … ?!
まだ来ないでよ ….!
あっちに戻って ! お願い …!
海 … にぃが 独りになっちゃうから ..!
お願い … だから ……
泣かないで ………
陸にぃがこっちに来てから
海にぃが変だ
目の下の隈が酷く濃い
ご飯もまともに食べられていない
そんな日が続いた
ある日 海にぃは高い崖に登った
フラフラと おぼつかない足で歩いていた
僕はすぐに分かった 自殺する気だと
僕達はすぐに止めようとした
やめて …… !
ねぇ .. やめてよ ………. !
海にぃ !!!
やめてってば ……. !
止めたい …
今すぐにでも 海にぃを抱きしめて
止めに行きたい
止めたい止めたい止めたい止めたい止めたい
止めたい止めたい止めたい止めたい止めたい
止めたい止めたい止めたい止めたい止めたい
止めたい止めたい止めたい止めたい止めたい
止めたい止めたい止めたい止めたい止めたい
止めたい止めたい止めたい止めたい止めたい
止めたいのに ……
止まって … くれない ………
そして 海にぃは飛び降りた
陸にぃが掴もうとしてたけど
掴めなかったみたい
聴きたくない音が 辺りに響く
とても鈍い音がした
見に行ってみると 幸せそうな顔で
目を閉じている海にぃが居た
手足は折れて 血がたくさん出ているのに
嗚呼 …… やっと3人揃った ………
【 ごめんね2人共 置いて逝っちゃって 】
そう言うと 海にぃは僕らを抱きしめてくれた
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