コメント
6件
まさかがまかさになってますよんw😘😘
やったぜ大森さん! モブ君ありがとう✨ ベタではありますが、キュンなポイント満載✨
気づいてくれた( ߹ㅁ߹) これからどうなるかめっちゃ気になる!
前回途中だったからそのまま続きます😅
「いや、そういうわけじゃ…」
戸惑う俺に拓真は言い募る。
「俺より、あのガキをとるってのかよ!」
えっ?と思った時には体を引き寄せられ、強引に唇を塞がれていた。
「んっ!拓真!やめ…」
思い切り激しく唇を貪られ、あまりの気持ち悪さに思わず拓真を突き飛ばす。
「なにするんだよ!俺ら男同士だろ!」
肩で息をしながらそう怒鳴りつけた俺に拓真は黙って下を向く。
「……。あいつにはさせてたじゃないか」
「えっ?」
「あのガキにはキスさせてたじゃないか!なのに俺は男だからダメなのかよ!」
一瞬思考が止まる。あのガキってもしかして元貴のこと?
「お前、あいつと付き合ってるのか?」
「えっ?いや…別に付き合ってるとかじゃ…」
付き合ってるわけでもないし、俺と元貴だって男同士だ。でも元貴とはキスをしている。
…確かに何かがおかしい。
「俺、ずっと前からお前の事が好きだったんだ」
驚いて拓真の顔を見つめてしまう。
「お前があのガキとキスしてるとこ見ちまって、つい…」
ごめんと言いながら頭を下げてくる。
「なぁ、俺、本当にお前の事が好きなんだ。こんな事しといてなんだけど、俺と付き合って欲しい。ダメか?」
拓真がすがるような目で俺に問いかけてくる。
「…ごめん。俺…」
そんな俺の様子に拓真は一つため息をつく。
「俺こそすまなかった。よかったら全部忘れてまた友達として接して欲しい」
そう言って拓真は教室から出て行った。その時、俺は拓真の事ではなく、それ以外の事で頭がいっぱいでどうすればいいかもわからなくなっていた。
なんだか頭がよく働かず、気がつくといつもの練習室に来てしまっていた。まだ誰もいない練習室で1人静かに椅子に腰掛ける。
確かに俺は元貴と何度もキスしていた。男同士だしよく考えると普通におかしいだろう。
でも、俺は元貴が最初頬にキスし出した時もそれが唇にかわった時も、驚きはしたが不快に思った事は一度もなかった。
なぜだろう?…自分で自分の事がよくわからない。
元貴はどうして俺にキスしてくるのだろう?
前にたずねた時に 「どうして俺がこんな事するのか、涼ちゃんが考えて」と言われたのを思い出す。
拓真がキスしてきた時には「お前の事が好きだから」と言うような事を言われた。
もしかして…。もしかして元貴は俺の事が好きだからキスしてくるの?
そう思った途端一気に顔が熱くなるのがわかった。
えっ?うそ?まさか…。だって元貴だよ?
初めて元貴を見た時、元貴はステージの上でみんなの目線を釘付けにして歌っていた。誘われてバンドを組む事になってからも元貴はすごい才能に恵まれていて、俺はいつだってそんな元貴に憧れの気持ちを持っていた。
ライブの時だって、自信に満ちた笑顔で俺を導いてくれた。 元貴と一緒に舞台に立って、元貴の音楽の一部になれている自分に喜びを感じた。そんな元貴が俺の事が好きでキスしてくる?
…いや、これが勘違いだったら恥ずかしすぎる。 だって俺たちは男同士。普通はそんな事はありえない。
拓真にキスされた時の不快感がよみがえる。
そうだよ。普通は男同士でキスするなんて気持ち悪いもんなんだよ。
元貴の本当の気持ちは俺にはわからない。
じゃあ、俺の気持ちはどうなんだろう?
俺は元貴がキスしてくるのを不思議に思いながらも受け入れていた。元貴とのキスはいつだって優しくてふわふわしていて…。
キスの後、元貴にニッコリ笑われると何も言えなくなる自分がいた。
あの頃は何も考えていなかった。…と言うより考えないように本能的に思考をストップさせていたような気がする。考えてはいけないところに辿り着いてしまう気がしたから。
もしかしたら元貴は俺の事が好きなのかもしれない。そんな都合のいい夢のような話。
…あれ?「都合のいい話」って事は…そこまで考えてフッと気がついた。
…俺は元貴の事が好きなんだ。
涼ちゃん、やっともっくんへの気持ちに気づいたようです。
この後はもうくっつくだけ。
一気にノリが軽くなります😆