テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ほら、いきますよ。この学校で私とはぐれたら生存ルートはないと思っておいてください。
…私が何者か?初対面のくせに突っ込んだこと聞きますねぇ。
変わった人間ですね。本当に変わっている。私の正体なんて何よりどうでもいいでしょう。
まぁその話はどこかでするとして。
だって、これから長くここにとどまるんでしょう?
長い付き合いになるとおもいますよ、多分。
あ、話がズレてますね。本題に入ります。
皆さんおなじみのトイレの花子さんですが。
…それくらいは知ってますよね。ああよかった。
まぁそんなに警戒しなくてもいいですよ。花子ちゃんはとっても優しい怪異なので。
下手なことをやらかさなければ、安心安全です。
ここまで心優しい怪異はそうそういないので、平和なうちに楽しんでおいてください。
なんでそんなに怯えてるんですかね?私は管理者のため、私の近くにいさえすれば安全ですよ?
これはチュートリアルみたいなものです。くれぐれも命、落とさないようにご注意を。
話しているうちに着きましたね。トイレ。知ってました、よね?花子さんの七不思議。
さっき確認しましたもんね。
じゃあ、女子トイレの3番目の個室。三回ノックして、呼びかけてください。
ちなみに、その子の名前は…ああ、手遅れでしたか。
さっきから言っていたように、一般的なのは花子さん。ここの子は花子ちゃんです。
まぁ機嫌が良ければきっと許してもらえるかと。
ああ、逃げてはいけませんよ。ちゃんと遊んでもらわないと。
これは踏むべき手順の一つなので逃げることは許されませんよ。
しかも禁忌を犯して、謝りもせず逃げる気ですか?
…はい、そうです。ふみとどまって偉いですね。
よかったですね、花子ちゃんが寛大で。
他の怪異なら最悪即死ですから。だから人の話は最後まできいたほうがいいんです。
花子ちゃん、許してくれたみたいですね。
…あら、久しぶりですねぇ。お客さんです。嬉しい?よかったよかった。
歓迎されてますよ。よかったですね。紹介します。こちら、七不思議が一番、トイレ
の花子ちゃんです。
かくれんぼですって。比較的かんたんなほうです。あなたは運がいい。
あと十秒で隠れてください。
…いやいや。見つかってもなんてこともありませんよ。
言ったでしょう。優しい怪異だって。
一時的に私から離れることになりますが。
まぁ大丈夫でしょう。
…ああ、あっけない。隠れ場所は多くないですからね。
どうやら、花子ちゃんは満足してくれたようですよ?ほら。
…いやぁ、花子ちゃんのオトナの姿、久しぶりに見ましたねぇ。花子ちゃん、よかっ
たですね。嬉しい?飛び跳ねちゃって。
いや、勢い余って私に干渉しないほうがいいですよ。消し飛んでしまったらどうするんです。あなたは七不思議きっての古参なのに。
…ほら、とっても喜んでるみたいですよ?
花子ちゃんがお花をくれるんですって。受け取っておいて下さい。
なんの花かって?知りませんよ。
…へぇ。ああそう。カスミソウ、だそうです。花言葉は「感謝」「幸福」「無邪気」
「清らかな心」だとか。よかったですねぇ、気に入られて。
花子ちゃん、もう帰るそうですよ。
いや流石にちょっと信用しすぎだと思いますけど。
…花子ちゃんだって怪異だってこと忘れてません?
七不思議王道中の王道のあの子、本気になれば…いえ、なんでもありません。
花子ちゃんの解説、これも義務なのでしておきますね。
花子ちゃんは、子供の頃に、なんらかの影響ではしゃぎたりなかった大人の後悔、無
念などが花子さんと交わってできたハザマの怪異です。
なので遊んで”もらう”ことが条件となっております。
ちなみに何らかの影響とは、家庭の事情や気持ちの問題のことです。
…あれもしかしてそっちの世界には存在しないんですか?
その分この学校にむけられているのかもしれませんね。
あの子は無邪気で可愛らしい性格とルックスですが、けして半端ではないことを忘れ
ずに。
他の怪異だってそうですから。
では、これにて一時間目は終了です。お疲れ様でした。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
羽海汐遠
11,882
雪凛❄️🎨
44
#狂気
金華にょこ
718
央雅
102