「ねぇ翔太、翔太の好きなお菓子あったよ」
「マジで。涼太、ありがとう」
ケータリングに置いてあった好物をめざとく見つけて持って行く
「♪」
嬉しそうに、それを食べる渡辺を嬉しそうに見つめる宮舘
「えっ何それ、俺も食いたい!俺の分は?」
佐久間が声を掛けて来たので
「あっちにあるよ…」
当たり前の様に、自分で取りに行けと促した
「美味過ぎ!これ、もう一個食べたい」
渡辺もソレを気に入り、取りに行くと言い出したので…
自分の為に持って来た、もう一つも差し出すと
「えっでも…それ、涼太の分でしょ」
「大丈夫。翔太が食べて良いよ。俺はもう一回取ってくるし」
「あっ!それじゃあさ…」
そう言った渡辺は、受け取ったソレを半分にして
「半分もらうね。はい残りは涼太の分」
俺に向かって差し出して来た
『かっ…可愛い///』
幼馴染の可愛さに、今頃俺は気付くなんて…今までの自分の目は節穴だったのか
好意を持つ前と後とでは、こんなに見え方が違うものなのかと…身を持って知った宮舘だった
◇◆◇◆
昼休憩
弁当が3種並んでいる…
皆んな各自、その中から選んで一つを持って行くシステムなのだが…
「う〜む…」
ここに来て、優柔不断が出てしまった渡辺は…なかかな選べず迷っていた
「鶏肉も良いし…魚も捨てがたい…あぁ、こっちの豚肉も…」
手を出しては、一旦引き…まだ出しては引っ込める…
ソレを何度か繰り返し、腰に手を当て考えた
「翔太、どれにした?」
渡辺と同じ物が食べたかった宮舘が、突然後ろから声を掛けて来て
「えっ…涼太!////」
思わず意識してしまい赤くなる
「!///」
宮舘も、頬の染まった渡辺の顔に目が離せなくなり
「あの、これは…あの…///」
動揺し過ぎて、言葉が出なくなった渡辺が…目を潤ませて見上げてくる
「翔太…///」
好きな相手にそんな顔をされて、我慢出来るはずもなく…手を伸ばして触れようとすると
「あ〜腹減った〜」
こちらに向かって来ると思われるメンバーの声が聞こえて来た
「翔太、こっち!」
思わず渡辺の手を握り、別の場所へと連れて行く
◇◆◇◆
「はぁ…」
何とかバレずに場所を移した宮舘は、そっと胸を撫で下ろす
こんな顔した渡辺を…他の人間に見せたくはない
「あの…涼太…いきなり、どうしたの?」
説明もなく連れてきたせいで、戸惑っている渡辺
その目は今だ潤んでおり…走ったせいか頬は先程よりも上気している
「あの…手…///」
今だ繋がれたままの2人の手に、渡辺は動揺している様に見えた
「!」
その手を引いて、抱き寄せる…
「俺の前で、そんな顔して…どうなっても知らないぞ」
忠告のつもりで、そう伝えるが
「それでも良いよ…///」
腕の中の渡辺が、そう答えた
コメント
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なんか無自覚あざと男子じゃん💙最高すぎる😍😍😍