…この少女に、異能力は存在しない
異能を持っているのは多分、彼女の肉親の誰かだ。
きっと今もどこかで見ていながら、異能を操り、この子の異能のように見せかけているのだろう。
全く、恐ろしいよ
「… 凄 い ね !全 部 君 の 思 っ て る 通 り だ よ !」
目をキラキラさせ、表情が明るくなる。
「この子…ちょっとおかしいんじゃない…?」
鏡花ちゃんはそんな彼女の様子に少し怯えてしまった。
「その異能は戦闘向きではないだろう?」
「う ん ♪ “ ─── の 異 能 ” は ね 。
英 は 護 衛 の た め に い る の 。 ち な み に 雇 い 兵 だ か ら い つ か 裏 切 ら れ そ う ♪」
笑いながら云うことではないであろう、だが彼女は実に楽しそうだ。
…この英(はなぶさ)という護衛は恐らく、相当鍛えられた兵士だろう。
だが生憎、ここには戦いに優れた戦士がいるもんでね。
「…鏡花ちゃん、1つお願いしてもいいかい?」
「うん、なんでも言って」
「ははっ、力強い」と、笑いながら云う。
「…あの2人を気絶させて欲しいんだ
出来ればもう少し後ろに下がって」
「…了解」
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