💛side
…風邪を、引きました。
昨日という休日の日曜日、喉に違和感を覚えたと思ったら、今日ちゃんと熱があったんだよな。
熱は久々で、このだるい感じとかが懐かしい。そして、だいぶ不快だ。
今日が休みで良かった…。
ペットボトルの水を熱い体に流し込む。喉を通る時にチクチクして気持ち悪い。
💛「…はぁ。」
憂鬱な気持ちを吐き出し、スマホを手に取る。
ある人の連絡先を開き、少し迷いながら文字を打った。
💛『ごめん、熱出たから会えない』
『次休み合ったら会おう』
そしたら、文字を送信してすぐに既読が付いた。
💗『え、まじ?!』
『用意しちゃったよー』
💛『ごめん』
💗『大丈夫?熱どんくらいあんの?』
💛『38度くらい』
💗『へぇーそっか、お大事にね。』
💗『また今度出かけようね!』
💛『うん、ありがとう』
会話が終わって、スマホを閉じる。
実は今日、佐久間と一緒に出かけたり、家でゆっくりしたりするつもりだった。
なのに風邪引いちゃって。……最悪。
でも風邪を移すわけにはいかないし、仕方ないか。
今日は家で過ごそう。
……?
あれ、今日なんか、配達予定あったっけ。
腕を支えにして、体を起こす。
うわ、体が重い…寒いし暑い。頭も、喉も痛いし……フルコンボ。
💛「げほっ、こほ、」
寝室の扉を開いて、リビングにあるモニターを見る。
するとそこに、
見慣れたピンク髪の人が見えた。
💛「……え、」
ピ、と、ボタンを押して通話を繋ぐ。
💛「なんで来た?」
💗『おっ、おっすー!』
💗『いやさ、普通に心配じゃん?だから色々買ってきちゃった。』
💛「いや、風邪移っちゃうじゃん」
💗『俺は移んないって!もし移っても、看病してくれるっしょ?』
……いや、それはそうだけど…。
……多分、帰んないよな、こいつ。外も寒いだろうし…
💛「……はぁ。ちょっと待ってて。」
💗『はーい』
俺は佐久間に甘い。最近自覚してきたところ。
重い足取りで、玄関へと向かう。一応マスクもつけて、扉を捻った。
💗「にゃす……ってうぉ、思ったより重症?やばいじゃん、寝な寝な!」
💛「お前が移動させたようなもんじゃん……w」
彼に背中を押され、俺は寝室のベットに倒された。
💗「うぉー…ほほw いい眺めw」
💛「…んねぇ、うるさいw」
寝転がる俺の横に立って笑う佐久間の足を、ペシと叩いた。
💗「ごめんごめんw いや、なんかそんなないじゃんね! 俺が照をベットに押し倒すみたいな状況!」
呑気に笑ってんな、こっちは風邪が酷くなってきてるんだけど。
💗「はい、じゃー病人は……」
💗「ゆっくりして、ね。」
かっこいい顔して、俺の頭を撫でてきた。
💗「うぉあっつ!熱計った?」
……うん…お前のせいでもあると思う、けど。
渡された温度計を使って熱を計ってみると、38.3度を示してて、確実に熱は上がってた。
💗「じゃ、俺リビングにいるから。ゆっくり寝な?なんかあったら電話して?」
……、
パシ、と、彼の腕を掴んだ。
💗「ん?どした?」
💛「……寝るまで、手 握ってて。」
少しだけ開いた目から、彼の顔を見る。
佐久間は、片手で顔を覆って数秒上に向いてから、俺の前にしゃがんだ。
💗「……うん、わかった!」
ぎゅ、と、握られ、少しのゾワッとする感覚もしたけど、それより手が温かくなった。
……落ち着く。
コメント
2件
うわぁ…///佐久間くんに看病されてえぇ…