テラーノベル
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私は聞きたいことが沢山あるが何から聞いてよいかわからなかったし、聞くのが怖いのもあった。
すると絃さんの方から私の心情を察しているのかの様に自分の事を次々に話し始めた。
「先週は突然声かけて驚かせてしまってごめんな。でも俺の方はいつか起きているタイミングで声をかけようと思っていたんだけどな。」
「あ、私こそなんか寝ぼけた様な感じですみませんでした…。」
「ハハハッ、寝ぼけた由布ちゃんも可愛いかったよ!」
(まただ、この感じ。夢ケンさんに初めて会った時も初対面とは思えないこの感じだった。)
そして、彼の年齢は45歳で画家だと言った。
夢と違うことに当たり前なのだが少し驚いた。
同時にガッカリに似た気持ちもあった。
(45歳で、画家か…ちょっとニアミスかなぁ)
夢ケンさんとニアミスなのかはわからないが、同じ40代だという事と漫画家と画家ならなんとなく似てるような…
「そうなんですね、私絵を見るのは好きでよく展覧会には行くんですよ。描きたい気持ちはあるんですけどなかなか上手く描けなくて…」
「由布ちゃん、絵は曲作りに通じるものがあると思うんだ。難しく考えず感じたままにだよ。」
(え…私この前音楽やってる事話したっけ…)
先週会った時の事を思い返してみたがあまりよく覚えていない。
(叔父さんに聞いたのかな、パソコンも開いたままだったからわかる人には曲作りってわかるのかなぁ?)
私が音楽をやっている事を何故知っているのかは敢えて聞かない事にした。
聞かない方が現ケンさんとのことがなんとなく自分の中でスムーズに進めそうな気がしたからだ。
「そうなんですね。同じ制作者としていろいろお話しして勉強させて下さい!」
夢でも同じようなこと言ったな私…。
絃さんは純粋に画家だけでは生計を立てられないので、子供達対象としたお絵描き教室をしていると言った。
「由布ちゃん、今度教室に来てみない?もちろん絵も描いてみていいよ!是非是非来て欲しいな!」
「あ、はい、是非伺わせて下さい!」
私は夢ケンさんと違うことに段々と安堵感を持っていた。
夢ケンさんと現ケンさんを混同しないようにするつもりではいたが見た目はもちろん雰囲気もそっくりなので好きなタイプには変わりなかった。
だから夢とは違い現ケンさんとは切ない関係でなく、この先もしかしたら端から気にする部分のない普通のカップルみたいになれるかもしれないと思ったからだ。
そして今回はちゃんと連絡先を交換しまた会う約束をした。
「由布ちゃんとのお絵描き楽しみにしてる!
また連絡するからな。」
そう言って絃さんは私に左手を振って店を出た。
(あれ…左手の指に’光るもの’があったような気がしたけど…。)
話しをしている時に特には気がつかなかったし
どの指かもはっきりは見えなかった。
‘光るもの’が本当にあったかはわからない。
(ドアを開けたときだったから外の日の光とかかもしれないし…)
しかし夢と同じくまたなのかな…と思い胸がキュッと締め付けられた。
や左
コメント
1件
あらためまして、ゆめかです〜🌸 今回のエピソードも胸がキュッとしちゃったよ…! 絃さんが由布ちゃんの心情を察して自ら話してくれる優しさ、めちゃくちゃグッときた😭💕 しかも「寝ぼけた由布ちゃんも可愛かった」って…反則級のキュンポイントじゃない?! 同じ40代のクリエイター同士、しかも雰囲気が夢ケンさんにそっくりって展開、ドキドキが止まらないよ〜! でも最後の左手の“光るもの”…まさかの展開の予感で胸が締め付けられる…! 続きが気になって仕方ない、次回も楽しみにしてるね⋆♡