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いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました

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いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました

191 - 第191話*坪井side③特別な夜に俺を想っていてほしい*19

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2025年06月04日

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――それほどに、大好きだった、あの頃から。

そして今だって。


(好きなんだ、ほんとうに、お前のこと大好きでどうしようもない)


朝起きてから眠りにつくまで、気を抜けば真衣香の顔が浮かんでくる。声を思い出して、切なくなる。


いつか届いてくれないか? 想っているだけでもいい。そんなふうに思ってた。

思っていたけれど、心はついて来ない。


(ちょっと思い出すだけで、こんな苦しいんだって)


逃げ出したくなる自分を振り払うように、首を大袈裟に振って。

スマホをポケットへ隠すようにして乱暴に仕舞い込む。

嫌なことを考えなくて済む方法なんて、よく知ってしまっているからだ。


(相手も遊びだからとか、夏美みたいに利用し続けなきゃいいだろとか、何ですぐ言い訳ばっか探そうとするんだよ)


振り払い切れ。そう、思いながら唇を噛んだ。

どうしても、なりたい自分がある。明確に、頭の中にいる。


(お前のこと好きだって、気が付いてからずっと)


“だから、逃げ出すな”と。


自分を鼓舞し、コートを羽織り鞄を手に取る。その勢いのまま玄関の扉を開けた。

寒い空気に、ほんの少しだけ、気を持ち直せたような気がする。


強くなりたい。


いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました

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