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「えーっと、ここは南エリアか。」
俺、さぁーもんはマップで自分の現在地を確認していた。
もちろん皆を殺すなんて考えてもいない。おどみんの皆もめめ村の皆も、それは同じなはず。
………だと思ったんだけどね。
スマホの通知でひなにいさんが死んだことがわかってしまった。
…一体誰が?
そう思っていると、おどろくさんからラインが来た。
『皆、説明したいことがあるのだ。』
おどろくさんからひなにいさんについて説明をされて、俺は少し戸惑いながら状況を理解する。
「…一人はちょっと不安だな、誰か探そっと。」
しばらく歩いていると、向こう側から凸さんが必死の形相で走ってきた。
「凸さん!?」
「さ、さもさん!逃げて!」
凸さんの後ろを見ると、ラテさんとウパさんがが凸さんのことを追って来ていた。
「おいラテ!獲物横取りするなよ!」
「それはこっちのセリフだわ!」
二人とも、なんだか様子がおかしい。
「な、なにこれ、何がどうなってるの!?」
『あ、そうそう言い忘れてたことがあってですね。』
このタイミングで…!?
凸さんと一緒に逃げている最中、スマホから聞こえてくるゲームマスターの声に俺は少し苛立ちながら耳を傾ける。
『一時間に一回、ランダムに選ばれた人たちは、一時間の間殺人衝動が大幅にアップされます!』
ラテさんとウパさんの様子がおかしいのはそのせいか…!
「ど、どうしようさもさん!追いつかれる!」
後ろを見ると、さっきよりもラテさんとウパさんが近くに迫ってきていた。
「…っ!使うしかない!」
俺はポケットから爆弾のような見た目をしたものを取り出す。
それをラテさんとウパさんに向かって投げると、爆弾から白い煙が出てきた。
「!?見えない!」
「な、何これ!」
今投げたのは俺が起きたときに近くにあった煙幕みたいなもの。本当は戦ってるときに相手の目くらましに使うものぽかっけど。
ラテさんとウパさんが混乱してるうちに、俺達は急いで遠くに逃げた。
「はあ、はあ………と、凸さん大丈夫?」
「うん…疲れたぐらいで体はなんとも無い…」
俺達が息を整えていると、ころんと小石が足元に転がってきた。
「?なんで、」
「!と、凸さん!」
俺は慌てて凸さんのフードをつかんで自分のところに引き寄せた。
ダンッと近くの壁が撃たれた。
「外しましたか…」
そう呟いて姿を表したのは、めめ村のメンバー、みぞれさんだった。
手にはスナイパーライフルを持っていて、穏やかで優しいみぞれさんとは思えないほど、冷たい目で俺たちを見ていた。
この人も殺人衝動が…
「まあいいです。おとなしく死んで下さい。」