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「ゴホッゴホッ」
なんか今日は咳が出るな。
……まさか、喘息の発作?
……いや、ちがうはず!
だって最近、発作起こらないから。
きっと、風邪でもひいたんだ。
「璃空ちゃん、なんか今日、咳が出てるけど」
「え、あ、だっ大丈夫!」
「本当に?」
「うん!」
でも、だんだん息が苦しくなっていく。
「うぅ……っ」
「璃空ちゃん?!」
その時。
意識が途切れて、私の体は傾いていった。
「……ん!」
「り……ちゃん……!」
「璃空ちゃん!!」
!!
目が覚めた。
ここは……私の部屋?
あ、そっか。私、倒れたんだ。
「璃空ちゃん……」
「拓斗……、」
「ありがと。」
笑顔を作って拓斗にそう告げると、
私の意識は消えていった。
……………………………………………………………….
(拓斗目線)
今日は朝から、璃空ちゃんが咳をしている…。
「大丈夫?」と聞くと、璃空ちゃんは笑った。
でも、その笑顔は、すごく苦しそうだった。
だから璃空ちゃんは、
倒れてしまった。
必死に璃空ちゃんの名前を呼んでも、璃空ちゃんは目を覚まさない。そろそろ自分の声もかすれてきた。
その時。
璃空ちゃんが目を覚ました。
「璃空ちゃん!!」
「拓斗……」
璃空ちゃんは最後に一言、
「ありがと。」
といって、また目を閉じた。
(……可愛い)
続く