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「ただいまぁ〜!」
玄関を元気に飛び込んできたうちの子。
その後ろを、やや興奮気味に早足でついてくるのは──
「〇〇!俺もうほんとにやばい!泣きそう!!」
保育園から帰ってきたはやちん。
目が潤んでるの、完全にバレてる。
「見てこれ…」
小さな手が、ちょっとぐしゃっとなった紙を差し出す。
それは、ぐるぐるのクレヨンで描かれた──
「これ、パパだって」
「…っ、まじ、俺…? この…耳3つあるやつ?」
「パパ、いつも“にこにこ”してるから、いっぱい口かいたの」
って、照れくさそうに言う我が子に、
颯斗、しばらく何も言えなくて──
「…やば、だめ、ちょっと一回抱きしめていい?」
って、そのままぎゅうってして泣いてた。
「ねぇ、俺さ……一生この絵、冷蔵庫に貼っとく」
「…紙しわしわだけど?」
「それがいいの、味があるっていうの。 俺とこの子の“歴史”なの。世界に一枚だけの宝物」
そう言いながら、しゃがんで子どもと目線を合わせて、
「ありがとな、パパのこと描いてくれて。…パパ、超うれしいよ」
って頭ぽんぽんしてたその姿に──
…ママ、もう心がもたんよ🥲