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こんにちは楓愛です!
今日でこの話完結させます!
明日は諸事情で投稿ができないのであと数話で終わるから今日のうちに出そうって思ったので今日で3話くらい?だして終わります!
早すぎる…
ということで本編どうぞ!
愛玩標本
第13話「傾いた天秤」
スタート
「」lr
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《》kn
⚠️この作品はご本人様に一切関係ありません⚠️
窓から差し込む月明かりの中、ローレンは一人、ベッドに横たわっていた。
肌にはまだ三人の“痕”が残っている。
だけど――心が求めていたのは、そこではなかった。
kn『本当は、助けてほしいって思ってる?』
叶のメッセージが頭から離れない。
あの一言は、なぜか涙が出そうになるほど優しかった。
三人に触れられても、壊されるような感覚ばかりで――
叶だけが、自分を“壊そうとしない”存在だった。
その朝、ローレンは携帯を取り返し、こっそりと叶に返信していた。
lr『……少しだけ、会いたい。声が聞きたい。』
すぐに、通知が返ってくる。
kn『いいよ。今日は空いてる。場所、決めてくれていいよ?』
そのやりとりすら、胸がぎゅっとなるほど救われた気がした。
予定を知られないよう、三人には“体調が悪い”とだけ告げて外へ出た。
街の片隅、落ち着いたカフェのソファ席。
そこには、温かな紅茶と、叶のやわらかい表情があった。
《会いに来てくれて嬉しいよ、ローレン》
その声を聞いた瞬間、ローレンの緊張が音を立てて崩れた。
張り詰めていたものが溶けて、目に涙がにじんだ。
「……俺、最近……よくわかんなくて……苦しくて……」
叶は何も言わず、そっとローレンの手を握った。
温かくて、穏やかで、何も強制しないその手に、涙が止まらなくなった。
《ねえ、ローレン》
しばらく沈黙のあと、叶はゆっくりと言った。
《君が今の場所から少し離れてみたいって思ったら……僕、手伝えるよ。
強引なことはしない。でも、君が望むなら、守るから》
その言葉に、ローレンは顔を伏せて、震える声で答えた。
「……叶さんのとこに、行ったら……逃げられるの、かな……」
《うん。少なくとも、君を壊すようなことはしないよ》
その約束が、どれほど甘美に響いたか。
ローレンは気づかないふりをしながら、叶の肩にそっと頭を預けた。
夜。
ローレンが帰宅した直後、三人は異変に気づいた。
・不破は、香水の匂いが微かに違うことに
・イブラヒムは、ローレンの“眼の色”がわずかに揺れていたことに
・葛葉は、スマホのロック解除の指の動きが変わっていることに
(……ローレン、お前、今日どこにいた?)
静かに放たれた葛葉の問い。
その目が、今まで以上に鋭く、深く――そして冷たく光っていた。
ローレンは返事ができなかった。
喉が乾いて、言葉が出ない。
三人は、確信した。
ローレンは“外”に触れている。
そして――“叶”が、また入り込んできた。
――逃げたい。
――でも、もう逃げたら三人に壊される気がする。
――それでも、叶に触れていると……生きてるって思える。
揺れる天秤は、いまにも崩れそうなほど傾き始めていた。
🔻To Be Continued…
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第13話をご覧いただきありがとうございます!
ローレンはどっちに依存するのかな?
次が楽しみですね
リクエスト受付中です!
沢山のコメント待ってます😊
次回
第14話「囚われの意思」