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────”チュベローズ”
後ろを向けばそこに居たのは幼なじみ、と呼べるのかは知らないが、兄に聞けばよく昔遊んでいたらしい。確かに小学校ら辺までは遊んでいたのは覚えている。だが、それからは何時から遊ばなくなったのかもあまり覚えていない。
──────…
しばらく話をしてみればこいつの言いたい事は単に言えば
“可哀想だから助けてやった”
みたいなことだろう。確かに、助けてもらった事には感謝している。が、どうも腹立つ言い方だった。見下す感じ、と言えば伝わるだろうか。
まあ、助けて貰った身だし、今の状態で、いや、普通の状態でもこいつに勝てるとは思っていない。どうも同い年とは思えない程の実力の差なのか、元々の才能の差があった。【異能力】でも【体術】でも勝てる気がしない。100割私が負ける。
私もわざわざ負け試合を挑む馬鹿では無い。だから、私は何も言わずにただ
【助かった。ありがとう。】
とだけ伝えた。相手は感謝しなさい、と言わんばかりの表情だった。こいつも変わらないなと思いながら帰路につこうした。すると、その幼なじみ…は
“送っていく。”
と言い私の横に並んで歩いた。心配性なのか、ただの弱者に対する優しさなのか。
────
家に着けば、その幼なじみは直ぐに帰っていってしまった。何か助けて貰ったお礼でもと思ったがすたすたとすぐに帰ってしまった。
【相も変わらず変な奴】
私はそのまま家に入り扉を閉めた。
ただいま。