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〈おどろく視点〉
「………」
約束の場所まで、私と凸さんはお互い無言だった。
私たちはある人から呼び出しを受けた。
その人は私たちと会ったことがあるらしいけど…正直心当たりが無い。
…着いた。
凸さんは銃を構え、いつでも撃てるようにしている。
「ちょっと二人とも、そんな警戒しなくても良くない?」
聞き馴染みのある声に振り向くと、熊の耳がついたパーカーを着た人がいた。
「…え、あふぇさん!?」
「生きてたのだ!?」
そこには私たちの元仲間であるあふぇさんこと北園瑠衣さんが居た。
おどろくが12際の頃、よくあふぇさんの妹の瑠璃ちゃんと遊ぶために良くあふぇさんの家に行っていた。
「わー!久しぶりなのだ!」
私は嬉しくて思わず駆け寄る。
「生きてたんだ…音信不通になってたから、てっきり死んでたのかと…」
「まあね…ちょっと政府に監禁されちゃって、俺の能力を武器生成に利用されてたんだけど、武器倉庫に爆弾仕掛けて逃げてきた。」
この一瞬で、あふぇさんはとんでもないことを言った。
「マジか…」
「マジだよ。瑠璃は政府にはなんとか捕まらなかったらしくて、今は瑠璃が作った隠れ家に住んでる。」
瑠璃ちゃんにも会いたいのだ…
「こうして会いに来たってことは…」
「そ、二人の仲間になりたくてさ」
「もちろんなのだ!大歓迎!」
おどろくの必死さに、二人が笑う。
むう…
「荷物とかまとめたいから、また後で連絡させて。」
「おっけ。連絡先交換しとこ」
連絡先を交換し終えると、あふぇさんが思い出したかのように、話し始めた。
「…そういえば。政府の研究所で、気になる人が居たんだけど…」
「気になる人?」
「うん。背がちっちゃくて、羊の角が生えてたから、良く目についたんだよね。」
「確か…日野、謡って名前だった気が…」