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誰も知らない、高嶺の花の裏側4
第6話 〚止まらないモヤモヤと、澪の決意〛
海翔視点
4時間目。
先生の声はしっかり聞こえているのに、内容が頭に全然入ってこない。
(……なんなんだ、この感じ)
胸の奥がずっとざわつくようで、落ち着かない。
澪の方をつい見てしまうけど、理由は分からない。
給食の時間。
みんなでワイワイ食べているのに、心だけどこか不機嫌。
陽翔が笑いながら話しかけても、海翔は反応が鈍かった。
(別に怒ってないし……でもなんか、気分が変)
5時間目になっても、モヤモヤはずっと居座っていた。
(俺……どうしたんだ?)
理由が分からないから余計に不安で、
それを隠すために海翔は今日も澪の方をこっそり見続けていた。
⸻
澪視点
5時間目の授業が始まってしばらくした頃だった。
(……また来た)
胸の奥にふっと風が吹くみたいに感覚が揺れ、
妄想――いや、予知が流れてきた。
今回も痛みはない。
映像の中で――
澪が西園寺恒一と真壁恒一と話していると、
少し離れた場所で海翔がこちらをじっと見ていた。
その表情は“心配”というより――
(……嫉妬してる)
海翔のモヤモヤの正体が、澪には分かった。
映像はそこで途切れた。
澪はノートを開いたまま、静かに決意した。
(今日は絶対、海翔と二人で帰ろう)
ちゃんと話したい。
そして海翔の気持ちを…安心させたい。
5時間目が終わり、チャイムが鳴る。
帰り学活もあっという間に終わり、
周りが少しずつ帰り支度をし始める頃。
澪はそっと息を吐いた。
(海翔に声、かけよう)
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