俺は彼らに集会に連れられた。
集会に近づく度に心臓が叫び声を発して、耳の奥から聞こえてくる。
いよいよ、神社の入口までくると、足が佇んだ。
「行きたくない、」
「行きたくないじゃない。行く以外ねぇんだよ。千冬。」
目の前に立ち、みんなと同じような冷たい視線を送るのは総長のマイキーくんだった。
「マイキーくん、、、」
息が詰まる。彼の迫力感と、彼の威圧感。俺よりも身長は低いのに彼のカリスマ性が俺を踏み潰すように見下ろした。
「俺は、殺してません、逃げてしまって、すみま((」
言葉を遮り、マイキーくんは俺の後頭部に手を当て自分の方に引き寄せた。
「分かってる。お前はそんな事しない。
落ち着け。呼吸が乱れてんぞ。
よくここまで来たな。頑張れ。お前の正義をあいつらに見せてやれ。」
彼の優しい言葉に包まれ、俺は涙を抑えることは出来なかった。
立ちすくみ、震え、動くことが出来なかった足は自然に動き、みんなの前に立った。
一斉にこちらに目線を向けられた。
「俺は、やってません、逃げてしまったことについては、申し訳ないと思っています、、!
自分が情けないと思います、」
当たり前だろ!!何言ってんだ。何をノコノコ帰ってきてんだよ!などの言葉はやはり俺に降り注いだが言葉を続けた。
「集会に来て、場地さんが俺の耳元で言った。
好きだと。場地さんは俺に倒れ込んで、そこから騒ぎになりました。
俺は、殺してません。彼のことを殺しません!!
初めて尊敬し、一生ついて行くと決めた男を殺すなんて、俺にはできません!!
信じてください!!!」
はぁ??何言ってんだてめぇ!!んなの知らねぇよ!!
耳を塞ぎたくなるような言葉ばかりが容赦なく俺を突き刺した。
「俺は千冬を信じる。千冬は、そんなことするやつじゃねぇ。
それは、壱番隊のお前らがいちばん分かってるだろ?」
後ろからフォローするように話してくれたのはマイキーくんだった。
するとその声を聞いた壱番隊のみんなは確かにと頷くのが見えた。
「松野は確かに悪いことしたかもだけどよ、
そいつの心の芯の硬さは誰にも負けねぇぜ!!!」
壱番隊の中から聞こえた言葉に他のみんなも
「確かにそうだ。」「あの時は守ってくれた。」
「馬鹿だけど良い奴ってことは知ってるぞ!」
「流星に気に入れられてたしなぁ!!!」
そんな声が聞こえてきて、俺は、彼らの温かさに泣き崩れた。
泣き崩れた俺にそっと背中に手を置き、撫でてくれた三ツ谷くんの目には、涙が浮かんでいた。
「三ツ谷くん 、俺っ、」
「良かったな、」
春千夜くんがいる方向へ目線を送ると彼の顔はマスク越しだがほっとしたような顔をしているのがわかった。
「じゃぁ誰が刺したんだ?」
この声が聞こえた途端、みんなの歓声は静かに止んだ。確かにそうだ。
彼が自殺行為をするとは到底思えず、他殺に決まっていると勝手に決めつけた。
「負けた恨みで刺す…とかはよくあったけどな、」
「この件については、
解散をしたあと、幹部会議がすぐに行われた。
「場地が、刺されたってこと、、
誰に刺されたかってことより、
なんで刺さったまま、千冬に抱きついたんだ?」
スマイリーくんは相変わらずの表情で言葉を発した。
「告白をするためかな、どう思う?たかちゃん。」
「どう思うっつったって、
本人にしか分からねぇだろ。」
三ツ谷くんは八戒に返答を返したあと、俺の方向に顔を向け、「な?来てよかったろ?」と言われ、はいと返答を送ると優しい彼の笑顔に戻った。
「場地が目覚ましたってよ!!!」
彼の大きな声は恐らくアジトの外にも聞こえただろう。この声に皆驚き。
「けんちん声でけぇよ !!」笑った口調でマイキーくんは彼の背中をバンバンと叩き、
「答え合わせの時間だ。」
そういい、病院へと向かった 。
コメント
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犯人誰ですかァァァァァァァァァァ ちふゆんが疑われたじゃない!! 場地さん!目覚めてくれてありがと!でもそうだよね!ちふゆんは龍星のお気に入りだもんね!
遅れてすいません!!千冬ちゃん!信じてもらえて良かったね!場地さん起きて良かったア゙ア゙ア゙ア゙ア゙